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四十三.ショッピング

「ふぁぁっふぅ」


寝不足のリエルはあくびをしていた。


ロビーで集合したリエル達はチェックアウトの作業を行っていた。


えんじいが受付で精算をしているのだが、それを後ろで見ながら3人で待っていたのだ。


「リエル? 寝れなかったのか?」


見かねて渉が声をかける。


「う、うん。慣れてないベッドだったからかなぁ?」


「俺はフワフワで気持ちよかったからグッスリ寝れたけどなぁ」


「いいなぁ。ふぁぁっ」


「リエル、寝不足なのに今日大丈夫?」


日向も心配してくれる。

日向のせいだとは言えない。

今日も黒のミニスカートに白いサマーニットを着て体のラインが強調されている。


昨日の映像が再び思い出されそうになり、頭を振って雑念を祓う。


「大丈夫だよ。この前行きたいところ計画したけど、全部行けるかな?」


「行けるんじゃないかしら? ここからなら、先に買い物に行きましょ? セレクトショップがいっぱいある所があるから」


「うん! いいよ!」


「しょうがねぇなぁ」


渉は少し不満そうだが、効率を重視しないと全部は回れそうにない。


えんじいが精算を終え合流する。


「えんじい、ありがとう! 今から買い物行くよ! リエルと私の服を買うんだぁ!」


「いや、どうせなら俺も買う」


「なぁんだ、結局渉も買うの?」


「どうせ行くならいいのあったら買う」


「ふーん。まぁ、良いけど」


「行き先が決まってるなら行くかの」


えんじいの合図で歩き出す。

電車に乗り、目的地へ。


目的の駅で降りて駅から出ると、人が沢山歩いていた。


「うわぁ。お祭りみたい」


リエルがそう口にすると。


「はははっ。確かにな。あっちではこんなに人が集まるのは祭りくらいだ」


「荷物をロッカーに入れて買い物に行きましょ」


駅のロッカーにキャリーケースを入れる。

ロックされたことを確認して店を探す。


人をかき分けて歩きながら店を見る。


「うーん。この辺はもう少し年齢が上ね、あっ! あそこがいい!」


日向がスタスタと行くのを必死で追う。

渉とえんじいもなんとかついてくる。


女物の服しかなさそうな店である。


「俺は外で待ってるぜ?」


「ワシもじゃ」


「じゃあ、ぼ────」


「リエルは来るのよ? 一緒に選んで!」


リエルも店先て待とうとしたが、言う前に遮られて手をひかれ、連れていかれる。


中に入ると色々な服や帽子、靴、アクセサリー。様々なものが並んでいる。


「ねぇ、これ可愛くない?」


体の前に当てて見せてきたのは、ワンピースであった。

ラズベリー色の花の総柄である。


「うん! 似合ってるよ! 日向に合うね」


「ふふふっ。そうかなぁ? 買っちゃおうかな?」


嬉しそうな笑顔で服を選ぶ。

横から店員さんがやってきた。


「お邪魔してごめんね? そのワンピースには、このデニムジャケットが合うと思うの。どうかしら?」


「凄く可愛い! これ、試着していいですか?」


「いいわよ! あっちにフィッティングルームがあるから行きましょ?」


あれよあれよと試着をすることに。

2人について行くと、日向がフィッティングルームに入りカーテンをしめる。


リエルは手持ち無沙汰になり、キョロキョロしてしまう。

周りにも同じくらいの年代の子達がいてこちらを見ている。


目が会わないように正面を向き、カーテンを見つめることにした。

凄い視線を感じるが正面を向いて耐える。


シャーーッとカーテンが開いた。


「ねぇ。どうかな? なんか思ったより落ち着いた感じになった気がするんだけど……」


ワンピースとデニムジャケットを着た日向。

リエルは見惚れていた。


「…………」


「ねぇ。リエル、聞いてる? 変かな?」


ハッと気が付くリエル。


「あっ! ごめん! 見惚れてた……」


「ちょっ!…………何言ってんの!?」


「ふふふっ。率直な感想。素敵な彼氏さんね?」


笑いながら店員のお姉さんに茶化される。

リエルも自分が言ってしまったことを反芻し、顔を赤くする。


日向は率直に見惚れたなんて言われたものだからオーバーヒート寸前である。

頭から湯気が上がるのではないかと言うくらい真っ赤な顔になっている。


再び元の服に着替える。

すると、店員さんに服を渡した。


「すみません。これ、ください」


「他にもなにか見る?」


「そうですね。サンダルも見たいです」


「こっちにあるわよ? このヒールの高くなったサンダルとかさっきの服に合うんじゃないかしら? ゆっくり見て行ってね?」


サンダルの所に案内すると、店員さんは離れていった。


色や素材などで種類があるようだ。

日向はこれがいいかな?あれがいいかな?と迷いに迷っている。


「ねぇ、これとこれだと、どっちかいいかな?」


「うーん。こっちかな?」


「そっちかぁ……やっぱりこっちにしよう」


リエルが選んだものでない方を選ぶ。

理解ができない。

なんで今聞いたの?という疑問が頭を巡り。


「ありがと! おかげで決まったよ!」


「う、うん。なら良かった!」


まぁ、日向がいいならいいか。

と思うことにしたリエル。

女心は難しい。


日向がお会計を済ませると店を出る。

結構な時間がかかったようで、外では待ちくたびれた2人がいた。


「おう。ようやく終わったか……次は男物もある所にしてくれよ? 暇でしょうがねぇ」


外で待っていた渉から苦情が出る。


「そうね! 次行きましょ!」


日向は上機嫌である。

ルンルンと歩いていく。


「なぁ、何であんなに機嫌がいいんだ?」


「んー? 似合ってるって褒めたからじゃないかな?」


リエルも恥ずかしくて見惚れたと言ったとは言えない。


「女って単純だなぁ。買い物してると機嫌がいいし、褒められると機嫌がいい」


「単純では、ないと思うなぁ。さっきさぁ」


さっきあった事の顛末を話す。


「ハッハッハッ! リエルも女の洗礼を受けたな! 女ってのはそんなもんなんだよ! 意味がわからねぇ生き物だ! ハッハッハッ!」


渉に凄い笑われた。

よくある事らしい。

皆そうなんだろうか?不思議だ。


「ねぇ! ここはどう?」


男女の物が置いていそうなセレクトショップであった。


「ここにしようぜ!」


中に入ると落ち着いた色の服から柄の入ったものなど、色々置いてある。


渉は1人で選びに行った。


「今度は、私が見てあげようか?」


日向から申し出がある。


「うん。お願いするよ」


日向を連れて店内を見て回る。

白いカットソーと、黒いワイドパンツ。

グレーのパーカーと黒いジャケット。

抱えて店員さんの元へ行く。


「すみません。試着したいんですが……」


「はい! どうぞ! こちらになります!」


笑顔で店員さんが連れてってくれる。


「日向、ちょっと待っててね?」


「うん。ゆっくりでいいよ」


今着ている服はスキニーパンツにロンティーにコーチジャケットと割りとカッチリめなイメージであった。


着替えてみると、ゆったりしていて着やすい。

動きやすい。

あとは、変じゃなかったらこれにしようかな。

そう思いながらカーテンを開ける。


「どうかな?」


リエルが聞くと。


「…………」


「日向?」


「……あっ…………凄く似合ってるよ?」


こちらも見惚れていたようだ。

傍から見たら確実にカップルに見えるだろう。


「そう? なら良かった。あっ! 店員さん、すみません! これ、このまま着て行っていいですか?」


「あっ、良いですよ! 値札取ってあげますね!」


日向は驚いた。


「えっ!? いいなぁ」


「彼女さんも着替えます?」


店員さんが気を効かせて声をかけてくれた。


「でも……別なショップのだし……」


「着替えるだけでも、良いですよ? 活用してください!」


良い店員さんだ。


日向も着替えて出てきた。


「うん。やっぱりそれ似合うよ」


リエルが日向を褒める。


「リエルこそ、それ似合うわよ」


その甘い空気に疲弊したのは渉であった。

自分の服を選び、買った後にリエル達と合流すると、着替えてるわ甘い雰囲気だわで一緒にいるのが胸焼けしそうであった。


「お前ら、着替えたのな?」


「うん! なんかこの服の方がラクだったから!」


「私も、そんな所よ」


顔を赤らめながら答える。

リエルは素直に言っているが、日向は照れ隠しだろう。

買い物はこれで終えて、次はヘブンツリーだ。


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