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二十七.友達の孫救出作戦

待つこと30分くらい経っただろうか。


ピロリピロリピロリピロリーンピロ……


「もしもし……5分後じゃな。わかった。危険なことをしちゃ行かんぞぉ?……ではな」


えんじいは電話を切ると。

リエルに向き直る。


「リエル。5分後に陽動するそうじゃ。その間に救出を頼むとのことじゃった」


「うん。わかった」


警察にも通報する。


「もしもし、〇×町辺りの△□■ビルに怪しい男が出入りしてます」


それだけ言って切る。

少し待つ。


「そろそろ行くね。ツクヨミの名において願う。男の子の所までお願い」


ズブズブと沈んでいく。

全て闇に入ると。

再び窓から見る。


少しすると、監視役が慌てて奥に消えていく。


今だ!


闇からズブズブと出る。


ブォォォォォォォン

ブォンブォォォン


『出て来いやゴラァァ』


ガシャァァン


何やら外が騒がしいが。

聞かなかったことにする。


少年のガムテープをとる。


「助けに来たよ? 着いてきて?」


コクッと頷いた少年は後をついてくる。

そこし暗がりに行き。


「ツクヨミの名において願う。この子と、2人でさっきの場所に戻して欲しいんだ」


闇が広がり、ズブズブと2人が沈んでいく。

闇の中に入ると。

次は上に出される。

出て気付くと、えんじいと玄がいた。


「おぉ! 拓人! よく無事だったな!」


「警察に保護したと連絡を」


「おぉ。そうだな。連絡しよう」


助かった拓人だったが。

渉はどうなっただろうか?



少し時は遡る。

渉はとある公園に来ていた。


ブォンブォォン


バイクの音が鳴り響いている。

数台いるようだ。


こちらに気づくと1人が近づいてくる。


「渉さん! 心配してたんすよ!? 今までどこに行ってたんですか!?」


「おう。すまねぇな。連絡できなくて。ちょっと今神社で修行中の身なんだよ」


「なんで!? やっぱりなんかおかしかったっすもんね?」


「うるせぇ。放火とかしちまってサツに捕まったから大人しくしてたんだよ」


「火ぃつけるなんて相当追い詰められてたんすね……」


そんな風に思ってくれているとは思わなかった。

コイツも心配してくれてたんだな。

そう思うと申し訳なくなった。


「あぁ。すまなかったな。そんで、急な頼み事で集まってもらって悪ぃな」


「いえ! 渉さんの為っすから! 何すりゃいいんです?」


「ちょっと俺の恩人の為に騒いで欲しいんだよ」


「いいっすよ! 行きましょう!」


「ちょっと待った! 今電話する」


電話をし終わると。

現場のビルに向かう。


ブォンブォォォン


後ろに乗せてもらい走っていく。


「俺らが暴れりゃ良いんすか!?」


「いや、吹かしてるだけでいい。後は俺がやる」


「はい! わかったっす!」


指定されたビルに着く。


「よし、吹かしとけ!」


ブォォォォォォン

ブォンブォォォン


「出て来いやゴラァァ」


持って来たモンキーでどびらを殴る。


ガンガンガンッ


「ウラァァァァ」


ゴーンッ


少しすると中から3人でてきた。


3人もいやがった!

やっぱり陽動作戦にしておいてよかった!

もういっちょ暴れるぞ!


「レッドドラゴン出せやゴラァァァ」


1人でできる限り暴れる。


「何言ってやがるこいつ!」


「レッドドラゴンなんか知らねぇよ!」


少し負傷させながら5分だった頃だった。


ウウゥゥゥーーーウゥゥ


「ガセだったか! ずらかるぞ!」


バイク後ろに乗ると走り去る。


ブォンブォォォン


「なんなんじゃ貴様らぁぁ!」


喚いているがもう、俺の仕事は終わりだ。


ビル街を出ると。


「もうここでいいぞ! 今日はありがとな!」


「いいっすよ! 住宅街の先の神社っすよね!?」


「そ、そうだけどよ」


「送らせてください!」


神社の前まで送ってくれた。

渉は周りに疎遠にされていた訳ではない。

自分自ら離れてしまっていた。

周りが全く見えていなかったのだ。


「すまねぇな。今日はありがとな」


「渉さん! また一緒に走れないっすか!?」


「前見てえには無理だけど、休みの日なら少しは良いかもな」


「ホントっすか!? 迎えに来ますんで!」


「あぁ。ありがとよ」


「また、連絡ください!」


ブォンブォォォン


走り去っていく。

渉はこの時、仲間が本当に自分を慕ってくれて居るということを実感したのであった。

何故、あんなに自暴自棄になっていたのか。


神社への階段を上がっていく。


上がって見えたのは、月光を浴びながら佇む。

リエルであった。


「リエル……」


それは、夜の神のように見える。

神が乗り移ったのではないかと思ってしまった。


「あっ! 渉! 拓人君は無事に救出出来たよ! ありがとう! そっちは大丈夫だった!?」


「あぁ。何にも問題なかったぜ」


「玄さんが警察に無事に保護したことを伝えたら、怪しい男達を捕まえて事情を聞いているって言ってたらしいから上手く捕まえれたと思うよ」


「そうか。上手くいってよかったな!」


「だね! 中で休もう!」


「玄さんと拓人はどうなるんだ?」


「ここにいるって言ったら、迎えに来てくれるんだってさ」


「警察が来るのか……」


「うん。大丈夫だよ! 袴に着替えておけば!」


「なるほど。それだと怪しまれねぇな」


そそくさと中に入って渉は着替える。

リエルは軽食の準備をする。

働いてお腹がすいたのだ。

拓人くんもお腹がすいているだろう。


リビングに集まり。

テーブルを囲む。


テーブルにはおにぎりと漬物と味噌汁。

有り合わせのものが並んでいた。


「拓人君はお腹空いたでしょ? 食べれそうなら少し食べない?」


コクリと頷くと。

おにぎりを取ってパクッと食べる。


「おいしい……」


「そう。よかった。味噌汁も良かったらどうぞ?」


「ありがとう」


ズズズッと味噌汁を飲みながら。

おにぎりを食べていく。


「玄さんもどうですか? 心配で食事も喉を通らなかったのでは?」


「ははは! いやー。参った。そうなのだよ。正直、お腹がすいていてね」


おにぎりに手を伸ばし。

パクリと食べる。


「うん。美味いよ」


「良かったです」


にこやかな顔から少し真剣な顔になる。


「リエルさん、さっきの力はあまり人に見せない方がいい」


「はい。ご忠告ありがとうございます。そうは思ってるんですが……」


「はっはっはっ! 分かっていながらも咄嗟にやってしまうって事だね」


「はい……」


「だからこそ、この地域には神の使いがいると噂されているんだな」


「ははは。まさかそんな噂があるとは思ってなかったんですが……詳しいこととか聞きました? どういう事をしたとか」


「いや……そこまでは聞いてないな。神の使いがいるというだけだ」


「はぁ。それなら良かった」


ホッとしたように項垂れる。


コンコンッ


「失礼します!」


「あっ、はぁーい」


玄関に向かうと警察官がいた。


「玄さん、拓人くん、お迎えでーす」


リビングから2人がやってくる。


「わざわざ、すまんね」


「いえ! しかし、何故ここに?」


「孫が逃げ出したところにたまたま居合わせて保護してくれたんだ。いやー。炎蔵が知り合いで良かったわい」


「あぁ。そういう事ですか。捕まえた容疑者が子供はいなくなったと言っていたものでね」


「いやいや、たまたまこのリエルくんが孫が歩いてたところを通りかかったみたいでね」


「はい。子供が1人だったので、声をかけて保護しました」


「なるほど。ご協力ありがとうございます!」


「いえいえ」


警察官は2人を玄さんと拓人を連れていった。


拓人がピタッと立ち止まる。

クルッとこちらを見ると。


「ありがとう! 綺麗なお姉ちゃん!」


そう言うとパトカーに乗り込んだ。


「い、いや……」


ブゥゥゥゥン


走り出してしまった。

玄さんは男だとわかっていたと思うので。

教えてくれていることを願う。


ま、どっちでもいっか。

あんまり嫌でもないし。

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