機械の星
そして、機械の星に辿り着いた銀河鉄道は、そこにある駅に停車した。
「ここでしばらく停車します。買い物等済ませておいてください。」
車掌がそうアナウンスすると、乗客は皆降りて行った。そして、目の前にあるコンクリートの箱のような建物に入っていく。
この星は人間と機械が協力して文明を作り上げた星なのだそうだ。その為か、栄えているように見えた。乗客達は建物の中にある銭湯の中に入って身体を流す。
どうやら、この星は銀河鉄道の乗客達、そして乗務員達の休憩所でもあるらしい。その為、駅の周囲には買い物が出来るような場所があった。風呂を済ました未緒達は必要なものを買い足してトランクの中に入れる。
「凄いね、この星」
「ええ、人が暮らして間もないのに随分と発展していますね。」
三人は、建物から出て町を歩いていた。
「それにしても、大分無機質だよね」
そうなのだ。この星は随分と栄えているが、妙に重々しい雰囲気が立ち込めている。この星の住民達は皆白い防護服を着ている。一方で機械達は金属部が剥き出しの状態で働いていた。
この星には芸術という概念がないのだろうか。景色が草木以外は全て灰色で塗り固められている。人間も機械も皆休みなく働いていて、安らぐ暇も与えられていないようだ。それもあってか、このコンクリートの箱だらけの景色は無機質に見えた。
すると、未緒達の所に自立稼働型の機械がやって来た。
「建物の外を勝手に出歩いたらいけませんよ!」
未緒の目の前の機械がそう喋ると、三人は機械の腕で乗せられ、強制的に建物の中に放り投げた。
その機械は、人間を人間だと思っていないようだった。まるで、自分と同じ機械か、ものだと思っている。機械は三人を放り投げると、同じように建物の外に出ている人間を探しに行ったようだった。
「この星では外部からの客を警戒しているのです、防護服を着ていたのもその為です。」
「少しだけなら大丈夫だと思ったけど、この星は厳しいわね…」
三人は手を洗うと銀河鉄道が出発するまで建物にある休憩所で待機していた。
「せっかくこの星に来たのに、外も出られないの?」
「ええ、ここまで警戒されるのなら仕方ありません。」
休憩所にも機械が居て、乗客達を監視している。その為、休憩所に居ても落ち着かなかった。
「ここを出発する前に、この星について僕が知っている事をお話しておきましょう。この星で機械達が警戒しているのは、ある事が原因なのです。」
類はタブレット端末を取り出して、目の前のテーブルに置いた。すると、無線充電が始まり、液晶が光り出す。
「もしかして、地球でも起きた出来事が関係してるの?」
「ええ、そうですよ」
類がタブレット端末の液晶を触ると、液晶の映像が三人の目の前に浮き上がった。そして、機械の星、惑星番号R-35-132の情報が現れる。
どうやら、類はここを訪れる前に予め調べておいたそうなのだ。類は二人にそれを話す事にした。




