表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ラスボスのHPは本当に53万ありそうで心が折れそう

作者: curuss

 なんだろうな?

 最近、RPGをしていて溜息のでることが多いです。


 例えば本気で迷わせにくるダンジョン。

 作者は迷路遊びをしたいんじゃありません。それなら専門誌か何かを購入します。

 冒険者としてダンジョンを制覇した達成感を得たいんです。

 なので騙すつもりのギミックで迷わさせられると、心の奥底から萎えてしまいます。

 脈略のない位置からの隠し通路など、理解不能だったりも。

 ちょっとしたヒントがあり、いかにもな場所にあるからこそ――

「ふふ、やっぱりな。俺の目は胡麻化されないぜ」

 と悦に入ることもできますし、見逃してしまっても――

「これを見抜けないとか、さすがに俺が悪いな」

 で終わります。

 しかし、脈絡のない隠し通路を一つでも実装してしまうと――

「ええ!? ってことは、つまり……これから全てのダンジョンで壁を蹴らなきゃいけないってこと?」

 となります。

 ようするにプレイヤーとゲームマスターの信頼関係が崩れてしまうんです。

 そしてダンジョンの壁全てを調べて歩くのは苦行でしかなく、もはやゲームという娯楽からは逸脱してしまっているでしょう。おそらくマニアしかついてきてくれません。

 さらに全走破前提な構造とか――

「お前はホストなのか? それともゲストなのか? 勘違いしてないか?」

 と問い詰めたくすら。

 いや、判ります。一度でもゲームマスターの立場でダンジョンを作れば、その全てを体験してもらいたくなるもの。

 でも、駄目です。

 それは作り手のエゴでしかありません。

 苦労して作ったダンジョンの半分も制覇されないで先へ進めたとしても、それで「よし」とするかはプレイヤーに選択権があるべきでしょう。

 なぜなら遊んでいるのはプレイヤーだからで、ゲームマスターではないからです。

 そして楽しみ方を強要されれば、やはり不愉快となりやすく。

 なのに――


 せっかく自分が作ったダンジョンだから全走破しなきゃいけないのが当然で、脈略のない通路も見抜けなきゃ駄目で、前もって練りに練ったギミックに騙されてくれなきゃ駄目で……――


 これは本当に娯楽として作られたのでしょうか?

 そしてゲームマスターを一度でもやれば悟れるのですが、相当にプレイヤーはお馬鹿さんです。

 お馬鹿さんがいいすぎであっても、本当に察しの悪い人達ばかりと言えます。

(偉そうなこと言ってる作者も、プレイヤーとしてコントローラー握ると超お馬鹿に!)

 突き詰めるとゲームマスターの説明不足なのですが、それ以前の話として――


 作り手が本気になれば、絶対にプレイヤーは騙せます。

 どころか勝手にハマるまであり、老人介護よろしく繊細な誘導すら必要です。


 なので騙すことに僅かでもウェイトを置いている場合、かなり駄目なクリエイターと言わざるを得ません。

 そして常に――


 自分は全ての情報にアクセスできる神の視点で状況を理解している


 と戒める必要すらあります。

 三つ前の色違いで開けられなかったダンジョンの扉――なんていうのも、プレイヤー視点では億劫なだけです。

 なぜなら「これ以後、開けられなかった扉の位置は全て暗記するしかないの?」となるから。

 しかし、ゲームマスターは資料としてダンジョンの地図を持っているので、この程度に不満を持つとは考えられないのです。

(よって『街の中だけに留める』とか『印象に残すべく数を絞る』などの対策が必要)


 またイースター系統も愚の骨頂にしか思えません。

 ドラクエなどで壺や樽にアイテムが隠されているアレです。

 最初こそ物珍しくて面白かったように記憶してますが――


 RPGってイースターの為に街をくまなく捜索するゲームじゃないからね?


 それが楽しいと思うのであれば、別ジャンルでやるべきでしょう。

 どっかの街へ着くたびに街中を聞き込み&イースター探し……それに小一時間です。

 10の街があるゲームだったら、街の捜索だけに10時間ですよ!? それ本当に楽しいですか!?

 もう街へ着くだけで作業の予感に溜息すら!? 僕らが得るべきワクワク感は!?

 そもそも宝箱というのは――


 調べたらアイテムなどが入手できる意味記号


 です。

 なのに樽だの壺だの増やしたら、本末転倒でしょう。

 そして不慣れなゲームマスターに散見できるのですが――


 ドン引きするぐらい宝箱がしょぼい


 のも最近の特徴でしょうか。

 イースターの影響でしょうけど――


 1Gの宝箱って、わざわざ設置する意味あるんでしょうか?


 もう「このギャグで笑えているのはお前だけ」とすら思います。

 これなら数を絞り宝箱を発見するだけでテンション高まる方がマシでしょう。

 事実、最近は9割方ハズレなので、感動すらありません。開ける時間が惜しいレベルでしょうか?

(これはイースターも結局は同じ。9割ゴミだから時間の無駄)

 それでいて最終武器がラスダンの最奥とかも常態化していて――


 いまこそ奴を倒そう! この、いまさっき拾った剣で!


 が多すぎます。

 そんなケチ臭いことされるなら、拾えない方がマシですよ!

 いままでの宝箱の、どこへ入れても良かったでしょww

 最強の剣という恵まれたコンテンツで、なぜプレイヤーからのヘイトを!?

 僕らが得るべきだった、強い武器を獲得したという感動は!?

(ここ最近、道中の宝箱を開けて「○○の剣? 攻撃力+50だと!? これは凄い宝物だ!」のような記憶がありません。宝箱開けて、それが大当たりで、嬉しくなりたい。そう考えるのは異端なのでしょうか?)


 そもそも武器だって種類が多過ぎて、いまさっき買った武器が十分もしないうちに陳腐化とかザラです。

 さらに、この現象が――


 プレイヤーが武器を更新するタイミングを見失う

 武器を更新した喜びが薄れる


 と二つのデメリットを発生させます。

 そして――

 

 序盤のお仕着せから大した感動も思入れもない武器更新が続き、最後に「おらよ」とばかりに最強剣が投げ与えられる


 という、まさに溜息しかない展開だったりも。

 この武器防具多すぎ問題は、アイテムにも。

 やくそうに相当するHPを治すだけのアイテムが10種類以上とかもザラ!

(最近じゃドラクエとかでもです!)

 どれをどのタイミングで使うべきか、きちんと理解できているのはゲームデザイナーだけなのでは!?

(となれば、それはデザイナーの自己満足でしかない。「楽しんでいるのはお前だけ。金を払うのは俺達なのに」となる)

 状態異常だって多彩なのが主流派で、すぐ思いつくだけでも毒、混乱、眠り、沈黙、豚、小人、怒……と覚えきれないほどあり――


 当然に対応したアンチアイテムも!


 正直、作者なんて各個に覚えていません!(苦笑)

 これは賛否あるかもだけど、くだらな過ぎるとすら考えてたりも。

 アイテム欄に、ごっちゃーとアンチアイテム並んでいるのを見たり、何かの状態異常で対応したアイテムを探していたりで――


 溜息がでてしまう作者は少数派なのでしょうか?


 そして狩りゲームの影響なのか、意味不明の材料アイテムも害悪でしょう。

 仮にオーガの褌というアイテムをゲットしたとして――

「やった! レアドロップ! オーガの褌きた!!」

 とはならんでしょう。

 それに価値を理解するにも――

「えっと……オーガの褌にルビー、ドラゴンの涙で……えっと……これができるから……ああ、やった! これ当たりだったんだ!」

 なども頻発。

 その手のシステムが面倒くさくて覚えてなければ――

「ドロップはオーガの褌? ああ、そう」

 で終わりです。

 つまり、ライト層はドロップで興奮するとかなくなるのです。

 ドロップで楽しめるのが狩りゲーであり、そこからシステムを借りているのに、結果としてドロップの楽しみを奪うという本末転倒が起きています。

 これは素材が多過ぎたり、ネーミングが独特過ぎて覚えられなかったり、色々な原因が考えられたりも。

 でも、繰り返すようですが――


 自分だけが全ての情報へアクセスできる神の視点であり、プレイヤーは相当にお馬鹿さん


 というのを理解せねばなりません。

 ようするに複雑かつマニアックに作った材料からの制作システムも、相手に理解されなかったら独りよがりの糞です。

 そして絶対に複雑化するので、制作系システムは避けるか簡単なものとするべきでしょう。

 プレイヤーからドロップの喜びを奪うリスクに見合いますか、そのオリジナルな方法は?

 

 やはりゲームマスターは、常に理解を求めねばならない弱い立場にあります。

 これは鉄のルールなので、忘れてはなりません。

(文章作品でも同じことは言える。……その割に作者は謙虚さが足りない)


 さらに攻撃アイテムなども糞オブ糞でしょう。

 とあるRPGでは顕著なのですが――


 魔法と同等の効果のあるアイテムが豊富過ぎて、基本的に魔法使いは不要


 というのすら。

(ただし、色々な作品があり、それぞれに賛否も)


 そもそも魔法と同等の結果が得られるアイテムが豊富なら、魔法使いは要りません。

 実際、リメイク版のドラクエ3なんかは魔法使いのメリット0までいきます。

(最終的に無属性の全体武器攻撃が範囲魔法火力を上回り、通常攻撃に耐性ある敵も『使うと魔法の発動する武器』で対処できてしまう)

 極論世界では使うと魔法が発動するという触れ込みの銃、投げると魔法が発動するという手榴弾、使うと回復するメディカルグッズで――「あれ、これは兵士の物語?」なんていうのも珍しくない風潮。

 どう考えても『魔法を使う貧弱な魔法使い』より『魔法を投げる屈強な戦士』の方が有能なんだから、そうなるに決まってたりも。

 しかし、この結論となるのは火を見るよりも明らかなのに、その手のアイテムを実装するとか――


 ゲームデザイナーは脳の病なのか?


 と疑う他ありません。

(逆に入手可能個数や種類を絞っていると、判っている証拠だったり)

 もはや、その世界観なら――


 冒険者の宿に屈強な戦士以外がいたらおかしい


 よね?

 そして対策としては――


 バランスブレイクしかしない魔法発動系アイテムを実装しない


 で終了です。

 理解しきれないほどの魔法発動系アイテムで欄が埋まるということも無くなりますし。


 そして萎え要素となりがちなハメを使ってくるボス敵です。

 開幕でスリープや混乱。

 結果、プレイヤーは事態を見守るだけ。

 しばらく苦痛――なんといっても、それまでの努力が意味なくなるのは不快――が続き、半壊状態でやっと操作する権利が得られるも、当然ですが立て直しに終始させられます。

 そして当然にスリープや混乱が繰り返され、スタート地点へ。

 作中に一人か二人なら理解できなくもありませんが、最近はこれが多数派!

 ボスとあったらハメられる。それが今の常識です。


 ………………いや、どう考えてもおかしいだろ?


 もちろん、当たり前ですが答案的な攻略方法は用意されてます。親切なことに。

 でもね?

『卑怯なハメで狡い勝利を得たり』

『強敵を倒すためのメソッド構築』

 なんていうのは、プレイヤーが自分でやるから楽しい部分です。

 どうして作り手が先に楽しんじゃってるの?

 ラーメン屋いって店主がズルズルと啜っているのを見て、貴方は満足できますか? ましてやそれにお代を払える?

 やはりラーメンは自分で啜るから美味しいのです。

 そしてゲームマスターが必ずプレイヤーを騙せるように、ハメることも容易くできます。

 顕著な例が――


 なぜかボスモンスターだけが使えるスペシャル技


 でしょう。

 いまや当然の権利として、ほぼ全ての中間ボスが使うようになってますが――


 それって楽しくないからね? 認めるしかないだけだよ?


 なのにメインストリームでは――


 ボスだけが可能なエターナルフォースブリザード! お前らは死ぬ!


 とか当たり前だったりします。

 そんなんくらって思うことは――


「……このゲーム、本当にクリアしたいのかな、俺は。別にクリアできなくても良くね? どうせ次のボスも名前違うだけで似たような技を使うだろうし。頑張って頑張って、結果として不愉快な思いをする。それを娯楽として楽しむ意義は?」


 でしょう。

 どう考えても楽しくなく、どころか不快ですらあることを、セプター毎に繰り返される。

 これ本当に娯楽なんですか?

 さらにラスボスともなると格が違ってきます。


「このゴミが! 虫が! 糞が! 死ね! 消え去れ!」

 などと暴言連発された上――

「当然の権利としてエターナルフォースブリザード! お前らは死ぬ!」

 です。

 そしてボスのエターナルフォースブリザードの回避方法を特定するのに、なんどか全滅して調べなきゃならんのですが――


 その発見に5回ほどの全滅が必要だった場合、5回ほど詰られ倒して子供ビーム喰らって萎える


 を繰り返す必要があります。

 同じことを何度も言うようですが――


 これって本当に娯楽なんですか?


 そして止めとばかりに最悪なのは、基本的な対処方法が一つしかないことでしょう。

 だから! 戦い方は! 自分で決めたいの!

 お前の用意した方法論が絶対なら、お前がゲームすりゃいいことだろ! 俺は必要ないじゃん!


 最終装備だって、ほとんどのタイトルで指定も同然です。

 100種類以上の多彩なアイテムが実装されてます!

 まあ、ラスボス戦で使えるのは一つだけだけどな。選択の余地とかねーし。


 ……RPGってそういうもんだった?

 

 どなたの意見か失念してしまいましたが――


 RPGとは後ろ暗い喜びのゲーム


 と説かれ、なるほどと唸ったことがあります。

 俺TUEEE系のなろう小説の主人公より、よく考えるとRPGの主人公はズルいです。

 でも、世界を救うという大義名分が、そのチート具合を許してくれます。

 そして俺TUEEE系で問題解決手段が――


 地道な努力や運を天に任せた無謀な賭け


 では成立しません。

 いや、形式的には修行としてレベルアップなどもする訳ですが、それもご都合的というか、チート臭にあふれるというかです。

(ドラクエのはぐれメタル狩りなんかも、チート的修行風景でしょう)

 大事なのはプレイヤーが修行した気分になれることで――


 実際に苦行を強いてはいけません。


 それでは娯楽の範疇から逸脱してしまいます。

 同様に真の意味で博打要素――乱数が上振れ待ちするまで試行回数を要求とかもNGです。

 プレイヤーはお客感覚であり、その世界にいる間は――


 すっごーい! プレイヤーさんは強くて勇敢な冒険者さんなんだね!


 と褒めてもらいたいのです。

 険しい顔で乱数が上手く偏るように祈りたいわけじゃありません。

 正直、そんなの苦痛なだけで面白くありませんし。

 

 そしてプレイ時間の長さが拍車を掛けます。

 いまや初見プレイでクリアまで50時間オーバーとかが普通!

 計画的なRTAをしても10時間オーバーだったりです。

 もう謎でしかないんですが――


 ゲームデザイナーは、いかなるプレイ環境を念頭に置いているのか?


 と不思議でなりません。

 映画で例えたら5~6時間の超大作しかなく、アニメでいったら通年4クールしかないようなものです。

 偏った感想かもしれませんが、要求プレイ時間が長ければ長いほど、その作品は駄作に思えます。

 なぜなら――


 同じ内容であれば、より少ないリソースで伝えるのが良くできた創作物


 ではないでしょうか?

 プレイ時間50時間の作品は、本当に50時間も必要だったのでしょうか?

 その観点でゲームデザイナーは推敲を?

 鑑賞してもらう立場であれば、その要求する時間に対し、真摯であるべきでしょう。

 本当は30時間ぐらいで伝わるのに、50時間ぐらいなままとするのは、ようするに作り手の怠慢でしかありません。


 その上!

 異常なプレイ時間を要求しつつ、周回要素すら詰め込む始末!

 あのさ小説家で例えたら――


 この作品は5回読み返してもらう前提で書きました


 とか言うに等しいよ?

 読み返しは要求するものでもないし、前提とするものでもありません。


 また、おそらく100時間ぐらい遊ばせる狙いみたいですが――


 声ばかり大きいコスパ厨の影響を受けすぎ!


 ゲームなんて5000円ぐらいなんだから、20時間も遊べれば十分に元が取れます!

 時間当たり2、3百円とか、娯楽として安い方です!

 なのに50時間ぐらいになるよう水増しとか、むしろ詰まらなくなるだけでしょう!

 物事にはちょうど良いボリュームというものがあります!


〇まとめ

 今回は一から十まで愚痴ですが――


 不満は不満として表明しないと、いつまでたっても改善はされない


 と人生から教訓を得たので、例え業界の方へ届かなくとも、とにかく発言しました!

 でもね、これだけブーブー文句をいいながらもRPGを止めないあたり――


 実のところ作者は手遅れかも!?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点]  ダンジョントラベラーズの様な開幕デバフでプレイヤーが完封されるゲームって有ったっけ?軌跡シリーズ? [一言]  デバフ対策のアンチアイテムの多さには同意します。どうせ万能薬使うんだか…
[一言] とあるTRPG(3版)のある乗り物のHP・・・ 普通の一般人 10 M1戦車 砲塔   2,400,     ボディ  3,000.     キャタピラ1,200,(←実際は1/4ダ…
[良い点] 最近のゲームはさっぱり分かりませんが、面白かったです! 『これから全てのダンジョンで壁を蹴らなきゃいけないってこと?』 ここを読んでファミコンのゼルダを思い出しました。 我ながらよくク…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ