表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/14

第4話 訓練

映画撮影の合間に私と明花でバッティングセンターに行った。わたしは左打席に入り、明花は右打席に入って対面しながら打っていた。

「真子、調子悪い?」

「そんなことはないよ。私にスランプなんてものは無いから。」

「抱え込みすぎなんだよ。自分に厳しすぎ。」

私は空振りしてばかり。

「ママがね、恋愛しないと恋愛ドラマはできないよって言ってた。」

「あながち間違いではないと思うよ。」

「でも私、恋愛する気はないよ。」

やっとボールがバットに当たった。

「てか彼氏いない歴何年?」

「20年。残念な女でしょ。」

バッティングが終わって私たちはバッティングセンターを出た。



その後は2人で撮影現場に戻った。次のシーンは私が抱きしめるシーンだった。

「真子ちゃん、気持ち入った?」

「何でだろう?気持ちが入らない。」

上米良くんは撮影でもないのに私の唇にキスをした。

「な...何?」

「これで気持ちが入るでしょ?」

私の体の中が熱くなった。初恋の時を思い出したようだ。

「あ...ありがとう。」

しばらくして撮影が始まった。

[ちょっと待って。]

抱きしめる。

[あなたが好き。ずっと傍にいて欲しいの。]

[ごめん。お前の傍にはいられない。]

カットがかかった。何でか分からないけどフラれた気分だった。

「どうした?」

「フラれるってこんな感じなんだね。」

「分かってくれた?」

その日は大きな収穫だった。



夜、事務所で涼子さんとスケジュール調整をしていた。

「真子ちゃん、今日の演技良かったんじゃない?」

「今日は良い収穫が出来ました。反省もありましたけど…。」

「そっか。」

私は、ふと思い出した。

「涼子さん、これ。」

「何それ?」

私は写真を出した。

「お見合い写真です。涼子さん、結婚も考えてください。」

「余計なお世話。原田さんから?」

「パパが渡せって。」

「写真の人、案外カッコいいね。」

「確かに。まあ考えておいてくださいよ。」   続く

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ