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SIDE STORY 明日香ver
私、原田明日香は54歳という若さで生涯を終えた。私が心肺停止になったのには理由がある。私は実に不思議な死に方をしたのだ。私は優希の勧めで仏教の宗教に入信していた。勿論真子もそうだ。
「住職さん、私もう人生に未練がないんです。」
「そうかい。世の中には不思議な死に方をする人もいるから、あなたもそうなるんでしょうね。私は何も言いませんよ。」
「不思議な死に方って何ですか?」
「御本尊様が魂を抜いてくれるのです。」
「私が死んでも悲しまないでくださいね。私が悲しいから。」
「はい。ただ1つだけ覚えておいてください。彼らは御本尊様が守っているということを。」
「分かっています。私は陰から見守っています。」
私は吹っ切った気分で御本尊様の前に行った。
これで私も終わりね。人生に悔いは無い。優希、真子。ありがとう。私は御本尊様に引き寄せられるかのように魂が吸い取られた。そして私は手を合わせたまま、この世を去った。 明日香ver終わり