表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/14

最終話 答え

ドラマが始まる前に私は上米良くんを駅前に呼び出した。

「話って何?」

「ごめんね急に呼び出して。」

「俺こそごめん。傷つけちゃって。でも聞いてくれ。俺は本当に真子のことが好きだ。真子を守れるのは俺だけだと思っているから。それだけは本当に信じてくれ。」

「………ごめん。私決めたの。結婚しない、恋愛もしない。仕事だけで生きていく。上米良くんの気持ちには答えられないから。」

少し黙って上米良くんは言った。

「もう諦めるな。」

「私はね、芸能人と芸能人が結ばれるのが当然だと思っているの。それをパパが証明してくれた。同じレベルじゃないと釣り合わないんだよね。私たちは芸能人だけど、結婚しない人生を選択した。それだけの話。」

上米良くんは納得したようだった。

「良い女優になれよな。」

「上米良くんも。良い俳優になってね。それとドラマ頑張ろうね。」

私はスッキリした。プルルルル...プルルルル...。誰だ?

「もしもし俺だ。明日香が…。」

「ママがどうしたの?」

「心肺停止で亡くなった。」

私は膝を落とした。



私は病院に向かった。病室にはパパがいた。

「パパ。ママは?」

私の正面にはママの遺体が白い布で覆われていた。

「ママ…。ママー。」

私は声をからして泣いた。しばらくしてから涼子さんも走って駆け付けてきた。

「嘘でしょ?どうして…。」

「俺が駆け付けたころには明日香は病院に運ばれていた。」

「ママ...。」

ママはもう帰ってこない。



家に帰ると2人きりだ。ママはもういない。

「真子、どうする?」

「私に聞かないでよ。」

「俺から言わせてもらえば、明日香の分まで生きること。」

「パパは悲しくないの?」

「悲しいに決まってる。でも仕方がないだろ。もう帰ってこないんだから。」

「私が死んだら原田家も終わりだね。結婚した方がいいかな?」

私は苦笑いで言った。

「好きにしろ。お前の人生だ。」

「私は立派な女優になる。ママに見ててもらう。」



恋愛・結婚・お芝居・死、私はたくさんのことを学んだ。嬉しいことや悲しいことがたくさんあった。ママが死んだのは悲しいけど、その分私は生きる。   終わり

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ