表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Road To Hana  作者: Stray__Cat
4/9

リンドバーグ

翌朝、天気は東海岸の割には晴れている。

まずはにシャワーで目を覚ますことにする。

バスルームは明るい光に満ちていた。


挿絵(By みてみん)


今日は、ハナから先に向かうことにした。

ハナハイウェイを南に降りていく、熱帯雨林の中、左手に海が見え隠れし、右手には、時々滝が見える。

ここから先は、人家も道沿いに点々とする程度になってくる。

まず目指すのはキパフル、そこに眠るリンドバーグ氏を訪れることにした。


リンドバーグ、ここでいうリンドバーグはもちろん日本のロックグループではない。

そのグループの名前のもとになった人、もっと言えば、「翼よあれがパリの灯だ」(本当に言ったのかは?)というセリフを思い出してほしい。


そう、冒険飛行家、という言葉が世界で普通に話されていたころの人のこと。

チャールズ・オーガスタ・リンドバーグが正式な名前である。

世界で初めて大西洋単独無着陸飛行を成し遂げた男、飛行機乗りであれば一度は聞いた名前であろう人、その人は、ワシントンやパリの郊外のにぎやかな墓地ではなく、ここマウイ島の東の果てハナからもう少し南に離れた教会に眠っている。


彼の生きざまは、色々と紆余曲折はあるが、最後にはマウイ島キパフルの別荘でその生涯を終えた。

色々あった人生で、最後に選んだ場所がどんなところだったのかを確かめるために、ホテルから車を走らせる。


ホテルから南に車を走らせると、熱帯雨林の合間に忽然と住宅が出現したりする。住宅は、周りの景色に溶け込んだ外観とたたずまいであり、とてもホノルルと同じ、いや同じマウイ島のカフルイやラハイナと同じ島であるとは感じさせない風景を作っている。

やがて、車を走らせていると左手に入る小道がある、その時に進むと小さな教会が見えてきた。


ここが、あのリンドバーグが眠っている教会なんだと、私は若干の身震いとともに車を降りて、案内に従い彼の墓を訪れる。

その墓は、彼の業績や名声からは想像できない、ごくごく普通の墓石だった。

少し違っていたのは、魔よけのテイが周りを囲んでいたことくらいである。

私は、その墓石の前にしばらく敬意を表しつつ、佇んでいた。


(続く)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ