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可惜夜(あたらよ)に君を想う  作者: ウエハース
第一章 一ノ瀬遥と愉快な仲間たち
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甘い誘惑

「こんにちはー。」

「おー来た来た。メールしても連絡ないから何かあったのかと思ったじゃん。」

この人は俺のマネージャーの奈賀野椿さん。赤いメッシュが入った髪はとても手入れされているようで、いつ見てもサラサラだ。スケジュール管理とか色々お世話になってる人。

あぁ、そういや言ってなかったな。俺のバイト…というか仕事はモデル。高校生だしそんな撮影の頻度多くないけど。

学校では前髪下ろしてるから全く分からないだろうけどこれでも顔良いから。親に感謝しかない。

「メイクさんお願いしまーす。」

ササッとメイクを終わらせてスタジオに。指定されたポーズを撮るだけ……というわけにもいかず、結構難しいんだなこれが。

上手くいかなければ特定のポーズのまま我慢しないといけないし割とキツい。とはいえ何とか撮影が終わった。

「疲れた……」

「お疲れ様。あ、飯行かない?もちろん奢るよ」

……おかしい。この人がただただ飯を奢るわけがない。絶対何かある。

「……いいんですか?」

「いいよいいよ。愚痴聞いて欲しいからさ」

「あっお疲れした〜。」

やっぱ碌なものじゃなかった。誰が人の愚痴聞きながら飯食べたいと思うんだよ。

「待て待て待て!逃げるんじゃあない!」

「だっていつも長くてしつこいんですよ愚痴が!何なんすか2.3時間かかる愚痴って!俺まだ高校生ですよ!?わかってます!?10時過ぎたら補導されるんですよ?明日休みなんですからゴロゴロさせてくださいよ!」

「まぁまぁまぁまぁ。今回は……少しお高い鉄板焼きのお店だ。」

「……ッ!」

お高い鉄板焼き……だと!?高校生が友達と行かないお店上位10には食い込んでると噂(自社調べ)の鉄板焼き!?

「さぁどうする?タダで鉄板焼きだなんて中々ないぞ?」

「クッ……」

愚痴は聞きたくないが、鉄板焼きは食べたい!ク、クソ……!

「さぁさぁ!」

「分かり……ました。」

人間たるもの三大欲求には逆らえないんだよ……。

「いよぉし!2時間は付き合って貰うからな!」

やっぱやめたほうがよかったかもしれない。2時間は地獄だろ。

「……そんなんだから婚期逃しかけてるんですよ。」

「えー?何だってー?よく聞こえなかったな〜。」

目の笑ってない顔でヘッドロックをキメられた。すぐに暴力に訴える!ほんとにこんなんだから結婚出来ないんじゃねえの!?

「イタタタ!ちょ、悪かったですから首キメないでください!」

「さぁ行こうか!おっ肉お肉〜。」

「ハァ…………」

親に連絡しないと…ってそうだわスマホないんだわ。

「椿さん親に連絡してくれません?スマホ無いんすよ。」

「へ?ああそうだった。それじゃ連絡しとく。」

「あざーす。で、どこで飯食べるんです?」

「んー?ここ」

そうして椿さんはスマホの画面を見せてくる。あれ?ちょっとお高い鉄板焼き……って言ってなかったっけ?ここ、めっちゃ高いところじゃなかったっけ?高校生とか絶対無理な値段のはずじゃ?

「ちょっ、椿さんここって…」

「ふっふっふ、驚いたか。今日の私は気分がいいんだ。奢ってやろう。」

すごい、今だけこの人が神様に見える。いつもこうならいいのに。

「椿様って呼んでいいです?」

「構わんぞ。苦しゅうない」

「ご馳走になります」

「じゃ、行くぞ〜。」

インフルエンザで死にかけてました

完治したのでよろしくお願いします!

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