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17 後日


 あれからしばらく経ちました。


 現在、リグラルト王国ヴェルクリの街に避難中。


 エルサニア側からの接触は、全く無し。


 今は、俺たちなりに平穏に過ごせております。



 司法省経由での新情報が、いくつか。


 第二王子の去就に関する騒ぎは、全く無し。


 エルサニア城も国内も、驚くほど静かだとか。


 ライクァ王、約束を果たしてくれたようです。



 いわゆる旧女王派ですが、


 元々、三馬鹿王子にはそれぞれの派閥があり、次期王争いで不仲だったそうです。


 王子たち自身にも、兄弟の絆なんてモンはこれっぽっちも無いとか。



 第二王子派は、あの状態の王子を生存させるための諸々で手一杯で、俺たちへの復讐どころじゃない、と。


 もちろん他の派閥は喜びこそすれ、積極的にこの件に関わろうとはせず。


 まあ、俺たちが敵性存在であることは旧女王派に周知されたようですので、これまでのように気軽にエルサニア王都に近付くわけにはいかなくなったのですが……



 ちなみに、第一王子ニコノは、筋肉馬鹿、


 第二王子キヤノムは、魔導具コレクター、


 第三王子ペトルは、スキルフェチだそうで。



 それぞれが次期王目指して、得意分野を活かしたマウント取りに夢中なんですと。


 教育って、ホント大事だよね……




 で、マーリエラさんが例のナイフの件で王都内の魔導具技師を訪ね歩いたことを嗅ぎつけた第二王子が、


 自身の欲しい欲しい病を拗らせて、ひとりで暴走したのがあの事件。


 あー、やっぱり俺が余計なアドバイスしたせいだったよ。



 でも、それが原因でアレな事件になるなんて、神様だって読めませんってば。


 そもそも放置神だし……



 ---



 実はそれ以外にも、大変な事件が。


 アシュトさんが向かった、例の大手キャラバンの新型魔導車両お披露目会。


 業界最大手のキャラバンが威信をかけて開発した最新鋭の武装大型魔導車輌だったそうですが、


 ジオーネから出発したお披露目の旅の途中で、大部隊の賊に襲われたそうです。



 最新鋭の武装魔導車が、まるで弱点を攻められるかのように無力化され、キャラバンは壊滅。



 救援要請を受けたジョウトさんたちもすぐに現場に向かったそうですが、


 大商隊キャラバンがほぼ皆殺しの、酷い状況だったとか。



 生き残っていたのは、新型車両の隠し金庫に匿われていた子供たちだけ。




「あれは……ヒトの出来る行いではない」

「司法省には悪いが、今後はあんな仕打ちを成した外道どもに報いを受けさせることを最優先とさせてもらう」



 ジョウトさん、怒り心頭。


 救助した子供たちの泣いている姿、忘れられないそうです。



 これは、荒事苦手なんて言ってられないよね、


 俺たちも出来ることで協力しなきゃ。



 現場近くにいたアシュトさんたちが巻き込まれなかったことが、不幸中の幸いなのです。



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