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好きって伝えていたら



「宇宙船を撃ち落としてしまった……もし私が好きって伝えていたら! そう思わないか? ナコ」


「はいはい、何回も言いますが、敵国に殺されただけの、能無しだったでしょうね」


 ナコはため息交じりに呟いた。

自分の足り無さにだけ嘆けるって本当にお気楽能天気で羨ましい。


「そのときはそのときで、間抜けとして末代まで笑い話にしてあげますよ。まったく国の恥です」


 私が好きって伝えていたら。

その程度の要求を国が飲むとでも思っているのか。

 自分一個人程度の意思が優先される国家なら、そもそもナコたちが宇宙船を撃ち落とす必要があるのだろうか。

彼は本当に思っているらしいから全く質が悪い。

一見意味が解らないと思っていたけれど、本能的には理解しているのだろう。

どちらを選んでもナコたちにはもともと「死」しか残っていない事を。

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