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皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第四章 王立高等学園

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酔いが醒めたクリスは恥ずかしがる

翌朝、早朝 クリスは目が覚めた。

何故か少し頭が痛い。

「お目覚めになられましたか?」

メイが声をかけてきた。


「昨日はどうしたっけ?昨日の記憶が曖昧なんだけど」

クリスが不安そうに言う。


「王妃様にお酒を飲まされて応接室で寝られたとお伺いしました」

「誰がここまで連れてきてくれたの?」

「オーウェン様が応接室から抱いて連れて来て頂きました」

「えっ。そんな恥ずかしいことしてもらったんだ」

クリスは真っ赤になった。


「他にも何か聞いた?」

「何でもオーウェン様に向かって大好きだって言われて抱きつかれたとか」

「えっ誰が?」

「クリス様です」

「嘘!」

クリスは呆然としていた。


「本当かどうかはわからないですけど後でジャンヌ王女殿下がこの部屋にいらっしゃって

おっしゃっていらっしゃいました」


「えっなんでお姉さまが」


「ジャンヌ様やアレク様の前で抱きつかれたそうです。」


「うそっ!

もうみんなの前に出て行けない」

真っ赤になってクリスはベッドの中に潜り込んだ。


結局、朝食に迎えに来たイザベラらには頭が痛いと言って先に行ってもらい、

簡単なビスケットを食べて、ぎりぎりに行くことにした。

そして下に降りると心配したオーウェンが待っていた。

その姿を見てクリスは真っ赤になる。


「クリス大丈夫?」

「すいません。二日酔いで頭が痛いです」

「大丈夫なの?」

「はい。クリス様急ぎましょう。時間が無いですよね」

同じく待っていたアルバートがオーウェンを排除する。

「えっちょっと」

追いすがろうとしたオーウェンをアルバートは防いで真っ赤になったクリスはアルバートとメイに抱えられるように校舎に向かった。



1時間目の授業は頭痛で大変だったが、何とか乗り切る。

そして休み時間はイザベラらに取り囲まれてしまった。

「クリス様。お伺いしましたわよ。好きだってオーウェン様に抱きつかれたって」

イザベラが言う。


「そのあと寮までお姫様抱っこでオーウェン様に連れてこられたの見ましたわ」

アリサとかエカテリーナの取り巻きまで、クリスを冷やかす。

実は記憶が無くてとはとても言い出せる状況では無かった。


「姉様大丈夫?」

昼休みの食堂では心配したウィルは来るわ、喜んだガーネットも来るわで邪魔が入るし、

かいがいしく世話するメイとアルバートの前にと、エカテリーナの妨害もあってオーウェンはクリスの側に寄れなかった。


そして、放課後も図書館に行ってもクリスは来なかった。


休み時間とか何度かオーウェンはクリスと話そうとしたが、

そのたびにクリスは真っ赤になってうつむいてしまうし、

アルバートらのガードが固くて話せなかった。

せっかく、クリスから抱きついてくれたのに、これでは今までと何も変わらないのではないかとオーウェンは頭を抱えた。

でも、はっきりとくっつきたいとの言葉ももらったし、酔った勢いで言われたかもしれないが、

言われたのは事実だと、自らを慰めるオーウェンだった。


一方のクリスは部屋に帰ると布団に潜り込んでうーあー言っていた。

今までは皇太子の婚約者だったが、親の決めたというか国の決めた婚約者であった。

人を好きになるって言うのがどういう事かもよく判っていなかったし、オーウェンの事が好きかどうかと言われると好きだったが、それが愛かと言われると良くは判らなかった。

でも、酔った勢いで好きだって言ってしまったらしい。

出来たら皆の記憶からすべて削除してしまいたかった。



一方ジャンヌは機嫌が悪かった。

その日の第一魔導師団の訓練では荒れていた。

母親とアレクで本人無視して勝手に婚約の条件詰めるってどういう事だ。

ウィルも勝手にクリスとオーウェンが仲良くなったことが許せなかった。


「おんりゃー」

「喰らえ」

精一杯ぶつかる二人の本気の勝負に皆唖然としていた。


その横で剣を構えてアルバートと対峙したアレクは珍しくアルバートに追い詰められていた。

こちらは頭がハートマークのアレクに対してクリスを勝手にオーウェンに取られたアルバートが荒れていたのだ。


「隙あり。」

アルバートがアレクの剣を巻き上げていた。


「どうしたのですかな。アレク殿下。全然さえませんが」

ジャルカが聞く。


「いやあ、ジャルカ殿。人生って素晴らしいなと」

その言葉に周りの者が固まる。


「なにか悪いものでも食べられたのですかな」

心配してジャルカが聞く。


「地震の前触れか」

「天災が来るんじゃない」

独立部隊の不吉な声にもアレクはびくともしなかった。


「ま、人生は良い事もあるよ」

「ちょっとアレク、お前が相手しろ」

ウイルを弾き飛ばしたジャンヌが言う。


「今日は遠慮させていただきます。お母様に認めてもらえたことですし」

「何言っている。私は認めておらんぞ!」

「将を射んと欲すれば先ず馬を射よ ですよ」

余裕でアレクは言った。


「おのれ」

ジャンヌは転移してアレクに切りかかった。

しかし、アレクは転移して飛び退る。


「ジャンヌ殿下。また明日お迎えに上がります」

「もう来るな消えろ」

ジャンヌは叫ぶが、笑ってアレクは去って行った。

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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■第2巻【10/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


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第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

【書籍化】

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アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

新作小説

はこちら!

『ヒロインに躱されて落ちていく途中で悪役令嬢に転生したのを思い出しました。時遅く断罪・追放されて、冒険者になろうとしたら護衛騎士に馬鹿にされました。護衛騎士と悪役令嬢の恋愛物語』

https://ncode.syosetu.com/n0185hu/

公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
「でも、良いわ。私はこのチートスキルで隣国で冒険者として生きて行くのよ」そのキャサリンを白い目で見る護衛騎士との冒険者生活が今始まる。
冒険者がどんなものか全く知らない公爵令嬢とそれに仕方なしに付き合わされる最強戦士の恋愛物語になるはずです。ハッピーエンドはお約束。毎日更新目指して頑張ります。

私の

イチオシ

の小説はこちら

『好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません』

https://ncode.syosetu.com/n2724hj/

平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
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