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皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第四章 王立高等学園

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クリスは酔った勢いで大国王太子に抱きつきました。

そのまま一気にエリザベスは自分のグラスのワインを飲んだ。


「オーウェンには悪い事したと思うわよ。

でも、うちのエドはぼうっとしているからしっかりした奥さんが良いと思ったの。

オーウェンはしっかりしているじゃない。

誰が奥さんでも、問題無いわよ。

でも、エドはクリスくらいしっかりした子じゃないと全然だめだと思ったから、

オーウェンには悪いと思ったけど、マーマレードの為に涙を飲んでもらったのよ」


「えっ。僕の青春はマーマレードの為に邪魔されたって言うんですか?」

オーウェンは注がれたグラスを空けて言った。

「悪いと思ったわよ。でも、大臣たちも皆その方が良いって言ったのよ。

ミハイル侯爵も最初は嫌がっていたけど、私が泣き落として何とか了承してもらったのよ」

素面でないからか、すらすらと王妃は内幕を話す。


「クリスも飲んでよ。素面ではなかなか本音も言えないでしょ」

「いえ、私はそんなに強く無くて」

「私の酒が飲めないって言うの」

王妃にそう言われれば飲まないわけにはいかなかった。


「待て、クリス」

クリスが飲んだ時に慌てたジャンヌとアレクが走りこんで来た。


「えっ飲んだのか」

「終わった。世界は終わった」

ジャンヌの驚愕とアレクの絶望が部屋を満たした。

侍従からお酒を持ってこいと言われたと聞いて慌てて飛んできたのだ。

クリスの中からシャラザールが出て来たらこの世が終わる。


「どうしたんですか。お姉さま。そんな顔して」

笑ってクリスが言った。

あれっシャラザールじゃない。

驚いてアレクはクリスを見た。


「クリス大丈夫なのか?」

「大丈夫ですよ。この王妃様のくれた飲み物おいしいです」

「そう。じゃあまあ、もう少し飲んで欲しいわ」

王妃は更に注ぐ。


「えっクリスダメだって」

ジャンヌが止めようとしたがその時にはクリスはそのグラスを飲み干していた。


「クリス。御免なさいね。全部私が悪かったわ」

王妃が頭を下げた。


「良いんです。王妃様。王妃様のせいじゃないですから」

「叔母様。俺に謝罪は」

ぎろりとオーウェンは睨んだ。


「オーウェン様ももう良いじゃないですか。

王妃様謝っていらっしゃるんだから」

ろれつの回らない声で、クリスが言った。


「でもクリス」

「あんまりぎゃあぎゃあ言うと付き合ってあげませんよ」

クリスのその言葉にオウは固まった。

と言うか周りの者も特にアレクが固まる。


「えっそう言う事は私と付き合ってくれるのか?」

喜び勇んでオーウェンが聞く。

もうこの世何かどうなってもいい。

夢にまで見たクリスのこの了解の言葉にオーウェンの頭の中は一気にばら色になる。

いや、でも、そんな都合の良い事が起こって良いのだろうか?

オーウェンは心配になってクリスを見る。


「だってオウはエドに冷たくされた時にかばってくれたし、

他の女の人にやさしいのはムカつくけど…」

クリスはオーウェンがエカテリーナに抱きつかれていることを思い出してむかむかすると


「私もオウにくっつきたいです」

と言うとオーウェンに抱きついた。


「えっクリス」

もう死んでもいい…

オーウェンは天に上る気持ちだった。

あのクリスが自分に抱きついてくれるなんて。

酔いもあっという間に覚めていた。


「クリス」

オーウェンはそのクリスを抱きしめていた。


「おい。オーウェン。お前何やっているんだよ。俺たち素面な奴もいるんだぞ」

アレクが赤くなって言う。


「寝ちゃった」

しかし、オーウェンの腕の中で幸せそうにクリスは寝ていた。

そのクリスの寝顔を見ながらオーウェンは幸せそうに言った。


「クリス嬢、アルコールのんだけどシャラザールにならなかったぞ」

アレクは驚いてジャンヌに言った。

「何か違ったのかな?」

ジャンヌが言うがアレクは理由が応えられなかった。


「あなたたち何言っているの?」

王妃が聞く。


「いえ何でも無いです。」

ジャンヌが笑って誤魔化す。


「ふうん、まあいいわ。

それよりアレク。あなたジャンヌのことどう思っているの?」

「えっ?」

アレクは絶句した。


「母上。何言っているんですか!」

ジャンヌがドギマギして言う。


「こんなの素面の時に聞けるわけないじゃない。あなたたちも飲みなさい」

二人にグラスを取り出してワインを注ぐ。

もう完全に無礼講になっていた。


アレクはジャンヌに対する思いを根ほり葉ほり聞かれる羽目になった。

ついにオーウェンの長年の想いが通じました…酒の世界では…

酔いがさめたクリスの反応はいかに

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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

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クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

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第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


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第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

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小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
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ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

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アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

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平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
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