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皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第四章 王立高等学園

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大国皇太子は戦災孤児を勇気付けました

スマホでの更新は死にます⁉️

もう無理かも

泣きたいです‼️

「アルバート大丈夫?」

授業が終わってクリスが慌ててアルバートに駆け寄った。


「大丈夫ですよ。久しぶりに稽古をつけて頂きました。やはりクリス様を守るにはこれくらいやらないと」

「何言ってるのよ。ジャルカ様は当代一の魔導師よ。あなたが勝てるわけないじゃない」

クリスはそう言うとアルバートに肩を貸して外に連れ出した。


「ちょっとクリス?俺は全くの無視なの?」

エカテリーナに介護されようとしていたオーウェンが叫んで、慌てて追いかける。


「オーウェン様」

その後をエカテリーナが追いかけて行った。


「ふんっ!何が当代一だよ。よぼよぼの爺さんが!」

アルバートやオーウェンの倍以上の攻撃を受けたヘルマンがようやく起き上がる。

フェビアン・クライルハイムら側近に手当てされているヘルマンがクリスが見えなくなってから減らず口を叩い。


「全く相手にされもしないやつが良く言うよ!」

ジャンヌが起き上がりながら言う。


「この世でジャルカに勝てるのはクリス嬢だけだよ」

ボソリとジャンヌに肩を貸して起き上がらせながらアレクが言う。


「バカ言うなよ。」

「お前のところの教師は魔術の能力はそこそこあったろ。でもクリスには全く太刀打ち出来なかったろうが」

「手を抜いて油断しただけだろう」

「クリス嬢も手を抜いていたよ。」

アレクが言う。

「お前ら、余り命を縮めることをするなよ。クリス嬢がキレたら王都なんて一瞬で灰だからな!

側近どももその坊っちゃんをちゃんと見ておけよ。

何考えているのか判らんが…

うちの二個師団を一瞬で壊滅したのはクリス嬢だぞ!」

その言葉にフェビアンら側近は顔を見合わせた。


「ふんっ。そんな事が信じられるかよ」


「信じる信じないは自由さ。でも俺を巻き込むなよ。その時は俺がお前らを消す」

その戦乱を生き抜いてきた赤い死神の言葉に残された四人は震えて何一つ返せなかった。


その放課後せっかくクリスと一緒に図書館で勉強出来る時間を削って再びオーウェンは街に出ていた。

昨日歩いた道を辿りとある家の前に立つ。


呼び鈴を引くが誰も出て来なかった。



ジャックは丘の上からぼうっと王都を眺めていた。

昨日はずうっと珍しく考え事をした。

誰かから聞いたのか母からもいろんな事を聞いた。

昨日は赤い死神にしたことは後悔しなかったがクリスにはひどい事を言ったなと後悔していた。


そのジャックの後ろから影がさした。


「おっちゃん?」

昨日クリスと一緒にいたおじさんが後ろにいた。


「オウお兄ちゃんだ。おっちゃんじゃ無い!」

オーウェンは言い直した。


「俺から見たらおっちゃんじゃん?」

「まだ二十歳になったばかりでおっちゃんはないだろ!」

「えっ。そんなに変わんないだろ」

そういうジャックにくわっと目を向いて睨み付けると


「仕方がないな。そのお兄さんが何の用?」

ジャックは言い直した。


「隣座っても良いか?」

ジャックは頷いた。


「良くここが判ったね?」

「家の周りにいた子らに聞いた。何かあったときは良くここにいるって」

「そっか。で昨日の説教しに来たの?」

「まさか。昨日は悪かったな。あいつらがついて来ているのに気づかなくって」

「なんで謝るの?」

ジャックが聞く。


「俺だったら嫌だ。親を殺したやつに会ったら坊主と同じように反応するよ。

それに良くやったな。赤い死神相手に。

赤い死神に鉄槌下したのは坊主くらいだぞ」


「ううん。そもそも赤い死神はジャンヌ様が退治してくれたんだ。だから赤い死神はジャンヌ様に頭が上がらないって。」


「確かにそうだな。あいつは何時もジャンヌに声かけて振られている」


「オウ兄ちゃん、凄いね。王女様を呼び捨てなんて」


「まあ一緒の学園のクラスメートだからな」


「すごいよね。今の学園はドラフォードの皇太子様もいるんでしょ。何時もクリス姉ちゃんに手を出そうとして振られているって母ちゃんが言っていた」


「君の母さんそんなことまで知っているのか」


「王宮では有名なんだって。でも母ちゃんらは嫌がっていた。あの二人がうまくいったら姉ちゃんがマーマレードからいなくなっちゃうからって」


「そうか赤い死神だけでなくてドラフォードの皇太子もマーマレードの奴等には嫌われているのか」

オーウェンは聞いた。


「うーん。ドラフォードは仲間だからね。そこまででは無いんじゃない」

「そうかそうか」

急にオーウェンは喜び出した。


「それに赤い死神もジャンヌ様の下僕になるなら許せるって皆は言ってる」


「ジャックはどうなんだ?」


「父ちゃんを殺したのは許せない。

でもいつまでも敵を憎んでいるのはどうかなって」

そう言うとオーウェンを見て

「クリス姉ちゃんも赤い死神に殺されそうになったんでしょ。でも今は普通に接しているし。

それに今回の反乱でも反乱した兵士たちを許したって。自分を殺しに来た奴等をやっつけて部下にしたって本当?」


「ああ。姉ちゃんは凄かったぞ。一人で一個大隊をやっつけて味方にしたんだから」

「そうか。そんな姉ちゃんに惚れたのか!」


「俺はずうっと昔から姉ちゃんが小さい時から好きだったの」

「昔って姉ちゃん子供じゃん。

おっちゃんロリコンなの?」


「おい待て。なんでそんな言葉知ってる?というかその時は俺も子供なの」

「えっ嘘?」

「年は姉ちゃんと三つしか変わらないよ」

オーウェンは心外だという顔で言った。


「まあその話は良いけどジャックは本当に赤い死神を許せるのか?

そう簡単には許せないだろう?」


「まあそれはそうだけど、少しずつ努力はしていく。

そんな事より姉ちゃんに悪い事をしたかなって」

下を見て足で地面を擦りながらジャックは言う。


「そうだな。姉ちゃんはちょっと気にしてたぞ」

ここぞとばかりにオーウェンは強調する。


「だよね。オウ兄ちゃん。また姉ちゃんに謝っておいてよ」

「やなこった。謝るなら自分で電話で謝んな」

オーウェンはジャックに言った。


「でも、姉ちゃん怒ってないかな」

「大丈夫だよ。なんなら横にいてやるよ」

「本当に?オウ兄ちゃんって良い奴だね」

と言うとジャックは深呼吸した。

そして思いっきってボタンを押す


「ジャック?」

クリスは驚いて電話にでた。

「姉ちゃんごめんね。昨日は嫌いだって言って」


「なに言ってるのよ。こちらこそ御免なさいね。いきなりあなたのお父様の仇を連れて行って。お母さんに色々言われたの?」


「まあそうだけど。ちょっと突然だったからビックリしただけで。

赤い死神もジャンヌ様の尻に敷かれているから少しは許してやりなさいって母ちゃんも言ってたし。姉ちゃんも赤い死神に思う所も色々あるのにちゃんとやってるし」


「それは少しは大人になったからだよ。

今はまだジャックはそこまで大人にならなくても良いんじゃないかな」

クリスは考えながら言う。


「俺もいつまでもガキじゃないよ。

まだまだだけどいずれは立派な騎士になるよ。だから姉ちゃんその時は俺の誓いを受けてね」

「判った。約束する」

「約束だよ」

二人は電話越しに指切りをしていた。

それをオーウェンは複雑な気持ちで見ていた。

ほのぼのする光景だけど、そうなったらクリスを連れてドラフォードへ帰れないんじゃないかと。


そんなオーウェンの心配などどこ吹く風で二人は笑い合って電話を切った。

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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■第2巻【10/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


■第2巻【10/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/178537d615973d18a4cb8adc53c66c16/


第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

【書籍化】

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アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

新作小説

はこちら!

『ヒロインに躱されて落ちていく途中で悪役令嬢に転生したのを思い出しました。時遅く断罪・追放されて、冒険者になろうとしたら護衛騎士に馬鹿にされました。護衛騎士と悪役令嬢の恋愛物語』

https://ncode.syosetu.com/n0185hu/

公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
「でも、良いわ。私はこのチートスキルで隣国で冒険者として生きて行くのよ」そのキャサリンを白い目で見る護衛騎士との冒険者生活が今始まる。
冒険者がどんなものか全く知らない公爵令嬢とそれに仕方なしに付き合わされる最強戦士の恋愛物語になるはずです。ハッピーエンドはお約束。毎日更新目指して頑張ります。

私の

イチオシ

の小説はこちら

『好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません』

https://ncode.syosetu.com/n2724hj/

平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
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