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皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第四章 王立高等学園

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ジャルカの物理の授業は命懸け

翌朝アレクにたたき起こされたオーウェンは痛い頭をかかえながら足を引きずって女子寮に連れて行かれた。


アレクも頭を抱えている。

完全に二日酔いだった。


そして女子寮のホールでジャンヌとクリスを待つ。


朝の忙しい時に学校が始まって一週間がたって、さすがに朝から女子寮に迎えに来るものはほとんどいなかった。

そこに美形の二人がいるのだ。

キャピキャピ言ってみんな集まってくる。

その女の子の高い声が頭に響いた。

「ドラフォード様。今日はどうされたんですか」

同じクラスのメーソン子爵令嬢が声をかけてきた。

「いやあ、ちょっとね」

オーウェンは誤魔化す。


「ボロゾドフ皇太子殿下とおそろいなんてマーマレード皇太子様とお約束ですか」

アレクもオーウェンも二日酔いで頭がガンガンしているし話したくは無かったが、ここであまりひどい事を言うわけにもいくまいと無視することにした。


「あれ、お兄様」

食堂から出てきたガーネットとエカテリーナの声が重なる。


その後ろからぼうっとしたジャンヌが出てきた。


慌ててアレクはジャンヌの前に跪く。


「ジャンヌ姫。お迎えに上がりました」

しかし、アレクはいつもの元気もない。

ぼそぼそという声を全く無視して夢遊病者のようにジャンヌは目の前を通過していく。


「おい、ジャンヌ」

声をかけるが頭のぼうっとしているジャンヌはそのまま外に出た。


「おいっ待てってば」

慌ててアレクは追いかけていく。


「朝からジャンヌお姉さまに声かけても半分寝ているから無理なのに」

ガーネットが言う。


「オーウェン様。わざわざ私を迎えに来て頂けたのですか。」

エカテリーナはオーウェンの手に縋り付いていた。

後ろから来たクリスの元に行こうとしてものの見事にエカテリーナに捕まったオーウェンは慌てた。

ふんっとそのオーウェンの前で顔をそむけるクリスが歩いていく。


「ちょっとクリス。待って」

エカテリーナの手を振りほどいて慌ててオーウェンはクリスを追いかける。


「オーウェン様」

それをエカテリーナが追いかける。



「だからジャンヌ」

「マーマレードの敵のくせに気安く話すな」

教室の席に着いたジャンヌに必死に話しかけるアレクだったが、朝の寝起きで機嫌の悪いジャンヌは全く相手にしない。


そのアレクの肩を誰かが叩く。


「ちょっと今忙しいから」

アレクは無視する。


「ウフォン!ウフォン!」

後ろで咳払いをする。


「ああ、ジャルカ爺」

後ろを見てジャンヌが言う。


げっという顔をアレクはする。


「ノルディン皇太子殿下。イチャイチャするのは休み時間にしてほしいものですな」

ジャルカの嫌味がさく裂した。


「はい」

慌ててみんな席に着く。


「では今日は自由落下運動についてです。

前回姫様始め一同様で校庭にクレーターを作って頂きましたが、あれは自由落下ではありません。

鉛の玉を加速させましたからな。皆さんの魔力で。

自由落下とはこういう運動です」


ジャルカはそう言いながら早速寝だしたジャンヌとアレクを魔法で転移させる。


校舎の外に。


「えっ」

「うっそう」

慌てた二人は叫んだ。


しかし、寝ぼけているのでそのまま落ちる。


自由落下で。


二人とも慌てて受け身を取って着陸すると飛んで帰ってきた。


「ジャルカ何をする」

「酷いじゃないですか」

二人して食って掛かる。


「何を言っておられるんですか。

私の修業は厳しいのです。

国王陛下からは何をしても全て不問にするとお言葉を賜っておりますぞ。」

ニコッと笑うとジャルカは言った。

二人は言葉も無かった。


「で、姫様。自由落下運動の公式を先ほどお話ししましたが、なんでしたかの?」


「…」

ジャンヌは寝ていて聞いていなかった。


一瞬で外に転移させられる。

そして当然自由落下で落ちる。


「ではアレク殿下?」

「…」

アレクも当然答えられない。


アレクも外に放り出される。


公式を覚えられるまで何回も外に放り出される二人であった。


授業が終わるころにはけが人が続出していた…

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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■第2巻【10/19発売アマゾンはこちら】
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第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

【書籍化】

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アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

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公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
「でも、良いわ。私はこのチートスキルで隣国で冒険者として生きて行くのよ」そのキャサリンを白い目で見る護衛騎士との冒険者生活が今始まる。
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イチオシ

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『好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません』

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平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
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