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皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第四章 王立高等学園

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ジャルカは王立学園理事長から就任をお願いされました

クリスは電話を終えると図書館に戻ってオーウェンを探すが、もうどこにもいなかった。ドラフォードの王宮でわかれて以来、オーウェンとまともに話せたことがない。

きちんと話さないと。

ハンカチさりげなく貸してくれたし、そのお礼も言わないと。

明日はオーウェンから話しかけてくれたら、必ず話そうとクリスは思った。


新学期1日目なので暗くなるとその日の調べ物はやめて寮に帰った。


少し時間があったので、お菓子を作る。

そうだ、明日、オーウェンにお礼がてらお菓子と洗濯したハンカチを持って行こうとクリスは決心した。



一方のオーウェンは寮の食堂でぽうーっと食事をしていた。

今日こそはちゃんと話そうとしたのに、周りに邪魔されてほとんど話せなかった。

訓練場から早めに帰って来てクリスを見れたのは幸いだった。

実際に目にするのは2回目だがクリスが男の子と話しているところなんて本当に絵になった。

涙流していたが、そのクリスを思いっきり抱きしめたかった。

そんなことしたら今度こそ殺されるかもしれないと危惧したからハンカチをサラッと渡しただけにしたが。


「はーーー」

オーウェンは大きなため息をついた。


「何その元気の無さは」

帰ってきたアレクが聞く。


「はん。せっかく留学伸ばして学園に帰ってきて、クリスと話そうとしたのにお前らに邪魔されて最悪だよ」


「俺は今回は邪魔していないぞ。」

アレクが言う。


「貴様の妹が付きまとってくるんだけど、どのみちお前の差し金だろ」

疑い深そうにオーウェンが言う。


「何言っている。妹が俺のいう事を聞くわけないだろ」

アレクが両手でお手上げのサインをする。


「そもそも、あれ以降はお前の邪魔はしようとはしていないぞ。

邪魔したいけどな。

皇帝は何考えているか判らんけどな。

今回も俺に無断でマーマレードに侵攻しようとしやがったし。

あの二人で組んでお前を落とそうとしているんじゃないか」

アレクは言う。


確かに妹に頑張れとは言ったが、積極的に賛成はしていない。

あのシャラザールを怒らせると何が起こるか判らないからだ。

アレクとしてはオーウェンにちょっかいを出してシャラザールの怒りを買い消滅させられても知らないぞとしか言えない。

こちらに責任転嫁されて自分まで消されるのは許してほしいとは思っていた。


「それとボフミエの王子はクリス嬢狙いだぞ。

クリス嬢を見る目が異常だった。

十分に注意しろよ」

アレクはオーウェンの為に注意する。

(俺らしくもない事してるよな)

と心の片隅では思っていた。



「ジャルカ様。何卒、お願いいたします」

その頃、ジャルカは理事長から電話で泣きつかれていた。


「しかし、理事長。私ももう年ですぞ」

ジャルカは反論する。


「しかし、異常事態なのです。

新学期が始まってたった2時間で、既に2人の教授から辞表が出てきたのですぞ。

辞表率100%なんです。

他の教授も戦々恐々としております。

ここは王女殿下とノルディン皇太子殿下ともお親しいジャルカ殿に御引き受けいただくしかもう道は無いのです」

必死に頼み込む。


「そもそも、ボフミエのボケなすは力も無いのに、クリス様に触れるというとんでも無い事をしたから当然の報いを受けただけですぞ。クリス様に魔術を実践で使用させるなど、間違うと王都が消滅しますぞ。

極秘事項だが、理事長にはお話ししましたじゃろ。

クリス様が一瞬でシャラザール山を消滅させられたと」


「私も注意したのですが、まさか、それに違反するとは!

ボフミエもおつきも入れると10人以上の人をこの学園に送り込んでおります。

目的はクリス嬢と言う噂もありますし、ここは是非ともジャルカ様のお力が必要なのです。

何とかお願いいたします」

ブラウンは泣き落としに入る。


「うーん、しかし、物理は私も得意ではないのですが」


「何をおっしゃいます。物理の基礎など賢臣と世界から慕われるジャルカ様にとってはお茶の子さいさいでしょう」


「しかし、学園で教えるとなるといろいろクレームが」


「クレームは全て私が引き受けます。

私で納得いただけないのならば、次は国王陛下から連絡してもらいますが」

ブラウンは今度は脅し出した。


「少しだけ考えさせてもらえますかのう」

ジャルカは更に抵抗するが、


「ありがとうございます。明日お返事がいただけない場合は国王陛下よりお電話していただきます」

嬉々として理事長は電話を切った。


「さて面倒なことになったの。

まあ女子高生にキャピキャピ囲まるのも良いかもしれんが。

そうかと言ってブラウンの餓鬼のいう事をそのまま聞いてやるのも面白くはない。

1週間くらい条件闘争でもしてみるかの…」

嫌らしい笑みを浮かべるジャルカだった。

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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

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https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


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第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


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第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

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小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
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ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

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アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

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公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
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イチオシ

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『好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません』

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平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
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