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皇太子の思惑

本日最後の投稿です

「はくしゅっん」

高級ブティックの試着室でエドは盛大なくしゃみをした。


「お風邪ですか。」


出来たばかりの衣装を喜んで試着していたマティルダは心配して聞いた。


ピンクの髪にエドの青い髪の色を模した紺色のドレス。


赤青の信号みたいだなとエドの取り巻きの一人、財務卿の嫡男ゼーノス・モワットは思った。


「いや、別にたいしたことは無い。大方どこかの誰かが噂しているのだろう」


平然としてエドは言った。


「それなら良いんですが。」

キャピキャピしたマティルダは言う。


「アーカンソー様いかがですか」


王都の高級ブティックの店の女主人はお伺いを立てた。


「何か本当にキラキラしてきれいです。」


ふんだんに宝石をちりばめたそれは周りにはまぶしすぎた。


「王太子殿下。こちらで宜しいですか」

「そうだな。よく作ってくれた」

エドは礼を言う。

「王太子殿下の大切な方だとお伺いしていますので店のよりをかけてお作りました。

もしよろしければ今後ともごひいきにしてください。」

礼をして服を脱がす為に隣の控室に移動していく。


「でも、ミハイル嬢の事は宜しかったのですか?」

モワットは聞いた。


「私は皇太子だ。

私の横に立つのはこれからは庶民感覚の判るものでないとな。クリスは余りにもお高くとまっている」

エドは言い切った。


「王妃様はお許しになりますか?」


「母上には今回のテストの点数でも散々言われたさ。そこまで言うなら母上が受けられたら宜しかろうと言うと黙られたが」

王子の反抗期と思って黙られたのだろうか。それにしては点数が低すぎると思わないではなかったが。

モワットは一人心の中で思った。

まあ順位は学年の年半分くらいだったが。


「母としても大国のドラフォードの息子に負けたのが悔しいのだろう。もっともあいつは私より3っつも上だ。勝てなくて当然だろう。なんでこの学園に留学してきたか判らんが」


「殿下の幼馴染ではないのですか。昔こちらにいらっしゃられたことがあるのでしょう」


「小さいころだ。姉上とよくケンカしていたのを覚えている」


「王女様には宜しいのてすか。」


マーク・フリップ フリップ官房官男爵の長男が聞く。


「姉上はこの3年間北方勤務だ。なんでもノルディン帝国の皇太子とうまくやっていると聞く。

いずれは嫁入りする身。いつまでも私のことなどかまっていないというか私の婚約者は私が選ぶ」


「もはや王女殿下の国軍への影響力も弱まりつつあります。」

近衛師団長の三男のジェームス・ギルティが言った。


「まあいくら暴風王女とか言われてももうじき嫁入りされるお方ですから」


「叔父上はお前の好きにすればいいと言われたのだ。問題あるまい。」

笑ってエドは言った。


「王弟殿下のお墨付きがあれば問題ありませんね」

笑いながらモワットは別の事を考えていたのだが、王子は気づかなかった。


王弟殿下は別名たぬきおやじ。本心は何を考えているか判らない。

あわよくば王位継承を狙っているという噂もあった。

そのたぬきと暴風王女。どちらが強いだろうかと。


もし激突したら一瞬でたぬき親父は弾き飛ばされる。


だからそうなったら知らぬ存ぜぬを貫くだろう。


そして巻き込まれたら・・・・


もうその先は考えたくなかった。


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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■第2巻【10/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


■第2巻【10/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/178537d615973d18a4cb8adc53c66c16/


第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

【書籍化】

しました!
アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

新作小説

はこちら!

『ヒロインに躱されて落ちていく途中で悪役令嬢に転生したのを思い出しました。時遅く断罪・追放されて、冒険者になろうとしたら護衛騎士に馬鹿にされました。護衛騎士と悪役令嬢の恋愛物語』

https://ncode.syosetu.com/n0185hu/

公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
「でも、良いわ。私はこのチートスキルで隣国で冒険者として生きて行くのよ」そのキャサリンを白い目で見る護衛騎士との冒険者生活が今始まる。
冒険者がどんなものか全く知らない公爵令嬢とそれに仕方なしに付き合わされる最強戦士の恋愛物語になるはずです。ハッピーエンドはお約束。毎日更新目指して頑張ります。

私の

イチオシ

の小説はこちら

『好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません』

https://ncode.syosetu.com/n2724hj/

平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
― 新着の感想 ―
[気になる点] タイトル名: 皇太子の思惑 今回のタイトルである思惑が マーマレード王国の王子エドワードのものであるならば 王太子の思惑になります。 皇太子は日本または帝国でのみ使用され、 植民地の…
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