表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第14章 戦神の逆襲

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

476/480

魔神が復活して暴れ出したその時、待ちに待った戦神が来臨しました

魔神ゼウスは怒り狂ったクリスの圧倒的な光魔術の攻撃で消滅した。


その頃には多くの魔人や敵兵もジャンヌらの活躍で倒れていた。

残っている者もわずかだ。

後は他のものに任せても大丈夫だろう。


オーウェンは大丈夫だろうか?

その時になって置いてきたオーウェンのことが心配になってクリスは慌ててオーウェンに駆け寄った。


そして頭を抱える。

オーウェンは気絶していた。

息はあることを知ってクリスはほっとした。

すぐに癒やし魔術師に見せないと。

オーウェンの顔を愛おしそうに撫でて転移しようとした時だ。



空が翳った。

いきなり辺りが真っ暗になったのだ。


「えっ?」

クリスは驚いて周りを見渡した。


今までどんよりとした雲が出ていたのがいきなり黒い雲になったのだ。

雲はおどろおどろしい暗黒雲が渦巻き、所々不気味に黄みがかっていた。

昼間にもかかわらず、真っ暗になりほとんど視界が聞かなくなった。

そして、暗黒の平原には生暖かい風が吹いてきたのだ。


遠くで遠雷の音がして雨が降って来た。


ピカピカ、ドカーン!


雷が落ちてきた。


雨が大粒の雨になりそれがあっという間に大雨になった。


駄目だ。オウが濡れる。


クリスがそう思った時だ。


クリスの背筋に悪寒が走った。



ズドーーーーーン


凄まじい稲妻が近くに落ちたのだ。


何かと一緒に。


ドカーン


爆発音が起こり爆風がクリスらを襲っていた。


吹き飛ばされそうになる。


慌ててオーウェンを体で爆風から庇う。


それはその地に巨大なクレーターを作っていた。


そこには何か良くないものがいるのは判った。


それも凄まじい魔力の塊だ。


今までの魔神ゼウス以上の何かがそこにいたのだ。


クリスの首筋の辺りがピクピクした。頭の中に警報が鳴り響き、体が逃げた方が良いと叫んでいた。



「わっはっはっはっは」

大きな笑い声が辺り一面に響いた。


「小娘よ。それが貴様の精一杯か?」

「えっ!」

その声にクリスは戦慄が走った。


そのクレーターの底がもぞもぞ動き、何かが立ち上がったのだ。


そう、それは消滅させたと思った魔神ゼウスだった。


凄まじい威圧感にクリスは驚き固まった。


何故消滅させたゼウスがここにいるのよ!

クリスは心の中で悲鳴を上げた。


「はっはっはっは。小娘。儂はこんな攻撃ではびくともせんのだ。

それよりも礼を言うぞ。よくも儂を倒してくれた。それによって魔神ゼウス様は更に進化したのだ。

闇の全能神ゼウスとしてな」

そう叫ぶとゼウスは高らかに笑ったのだ。


クリスはとんでもないことをしたと青くなった。

魔神ゼウスを倒したら更にパワーアップするなんて聞いていない。

というか、倒したら更にパワーアップするって何なの……絶対に倒したら駄目な奴?

クリスは混乱した。


「小娘よ。儂の力の一端を見せてやろう」

ゼウスはそう叫ぶと手を振りかざしたのだ。


思わずクリスはオーウェンを抱きかかえて地に伏した。


ゼウスの手から真っ黒な奔流が飛び出したのだ。

それは一瞬でトリポリの街の城壁に達していた。


ズカーーーーン


大爆発が起こった。


衝撃波がクリスらにも跳ね返ってきた。

オーウェンが飛ばされそうになるのを必死に防ぐ。


その衝撃が収まった時だ。



黒煙が消え去るとそこにある者がきれいさっぱりなくなっていたのだ。

何重にも障壁で強化したトリポリの城壁が消えていた。


「はっはっはっは。

貴様らの力で作った障壁など何の防御力にもなりえんわ。

儂の新たな力の前には貴様の力など抵抗も出来ん。

素直に降伏せよ」

魔神ゼウスは言い放った。


そのゼウスの顔の前に転移してジャンヌが攻撃するのが見えた。

思いっきり顔を蹴り上げようとして手ではたかれていた。


「ギャッ」


ドシーーーーン

悲鳴を上げたジャンヌが平原に叩きつけられていた。


「愚か者め。儂にそのような小細工通用すると思ったのか?」

ゼウスが馬鹿にしたように言った。


「ふんっ、例え何と言われようと、俺達は抵抗するのを止めん」

アレクが遠距離で爆裂魔術を仕掛けた。


ゼウスが手で軽く弾いた。


「ふんっ、このような手が通用すると思っているのか?」

馬鹿にしたようにゼウスが鼻で笑った。


「なんと言われようとシャラザール様が来るまでは貴様を好きにさせる訳にはいかんのだ」

アレクは背筋に寒い物を感じながら言い放った。このゼウスも怖いが、シャラザールはもっと怖いのだ。ここは時間を稼ぐしかない。アレクは精一杯意気がった。こんなところでもし背を向けでもしたら後で何をされるか判ったものではなかった。



「ふんっ、愚かな」

ゼウスが闇の一撃を無詠唱で放った。


アレクは飛び退って逃れようとした。


「ギャッ」

ドシーーーーン


しかし、黒い奔流の衝撃に巻き込まれてそのまま地面に叩きつけられていた。


「愚かな奴じゃ。シャラザールとはいえ、もう闇の全能神ゼウス様の前には赤子同然、敵ではないわ」

そう言うと

「わっはっはっはっは」

と両手を腰に当てて高笑いしたのだ。


ゼウスは圧倒的でクリスも絶対にこのままでは勝てないと悟った時だ。



ズカーーーーン

高笑いしていたゼウスの顔に天から何かが落ちてきてぶつかったのだ。


「ギャーーーーーーーーー」

ぶつかった物が大きな悲鳴を上げて弾き飛ばされていた。


「何じゃ?」

ゼウスが天を見上げたその顔にシャラザールの蹴りがまともに決まっていた。


ドカーーーーン

大音響を立ててゼウスは地面に叩きつけられていたのだ。


「わっはっはっはっは。待たせたな!」

そこには両手を腰に当てて高笑いする戦神シャラザールの雄姿があった。

ついに真打ちの登場です。

暴れたくて仕方のなかったシャラザール対新生自称闇の全能神ゼウスの戦いです。

果たしてシャラザールは新生ゼウスに勝てるのか?

続きは今夜です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■第2巻【10/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


■第2巻【10/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/178537d615973d18a4cb8adc53c66c16/


第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

【書籍化】

しました!
アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


■アマゾンへのリンク


■楽天ブックスへのリンク


■hontoへのリンク


手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

新作小説

はこちら!

『ヒロインに躱されて落ちていく途中で悪役令嬢に転生したのを思い出しました。時遅く断罪・追放されて、冒険者になろうとしたら護衛騎士に馬鹿にされました。護衛騎士と悪役令嬢の恋愛物語』

https://ncode.syosetu.com/n0185hu/

公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
「でも、良いわ。私はこのチートスキルで隣国で冒険者として生きて行くのよ」そのキャサリンを白い目で見る護衛騎士との冒険者生活が今始まる。
冒険者がどんなものか全く知らない公爵令嬢とそれに仕方なしに付き合わされる最強戦士の恋愛物語になるはずです。ハッピーエンドはお約束。毎日更新目指して頑張ります。

私の

イチオシ

の小説はこちら

『好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません』

https://ncode.syosetu.com/n2724hj/

平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ