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皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第二章 大国での失恋

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クリスは母に慰められる

クリスはオーウェンと別れた後そのまま部屋にこもっていた。


侍女が食事をどうするか聞いてきたが、いらないと応えた。


クリスはベッドに突っ伏していた。

まさかオーウェンに婚姻を申し込まれるなんて思ってもいなかった。


そこへノックが鳴って母が入ってきた。

「大丈夫。クリス」

「すいません。ちょっと食欲がなくて」


「気分がすぐれないの?」

母が驚いて聞いてきた。


「熱はないみたいね。」

シャーロットはクリスの横に座っておでこを触って言う。


「何か嫌な事があったの?母には言えないこと?」


「そういうわけではないんですけど」

言いづらそうにクリスは言う。


「クリスは10歳で皇太子殿下の婚約者になってしまったから母としてもそれ以降ほとんど面倒を見て上げられなくて。馬車の中でのオーウェン様への対応とか、昨日のパーティの時の行動とか、本当に驚いたわ。いつの間にこんなに立派になってしまったんだろうって。もうびっくりしてしまって。

なんか子供があっという間に立派な大人になってしまって。

でも出来たらまだ甘えてほしいなって思うんだけど」

そう言ってクリスを見ると


「お母様」

と言って胸の中にクリスは倒れ込んだ。


そこでオーウェンに好きだと言われたことを話した。

「で、クリスはどう思ったの?」


「なんか突然で驚いてしまって。

私としては婚約破棄されてしまったところだし、あんな場で婚約破棄されたから恥ずかしくてもう二度と誰も婚約してくれないだろうし、もう婚姻を結ぶのも難しいとしか思っていなくて」


「まあ、クリス、それは無いと思うわ。婚約破棄されたところだから言わなかったけれど、各国の王族をはじめ100通以上婚姻の申し込みは既に来ているのよ」


「えっ本当ですか。」

クリスはびっくりした。


「本当よ。だからあなたが結婚したいと思ったら選り取り見取りなのよ」

冗談ぽくシャーロットは言う。


「自国の皇太子にパーティ会場で婚約破棄された娘なんて本当に欲しがる人がいるんですか?」

クリスには信じられなかった。そんなもの好きな人がいるなんて。


「まあ、あなたの場合は本当にみんなに愛されているもの。それだけいろいろやってきたからよ。あなたが認められて母としても鼻が高い娘なのよ」


「そんな、私なんてまだまだです。」


「その謙虚なところも好かれているのよ」

シャーロットはクリスの頭をなでながら言った。


「オーウェン様から申し込まれて嫌だった?」

クリスは首を振る。


「オーウェン様は私が本当につらい時に私をかばって頂いたしそんなことはありません。ただ、私がドラフォードの皇太子妃にふさわしいかというとあんなことされたしそうは思わなくって」

クリスはゆっくりと考えて応える。


「まあ、今はまだ婚約破棄されたところだしね。これからじっくり考えて見なさい」

シャーロットは娘にアドバイスした。


「ただ、私が驚いたのは周りの皆さんが期待していただいている事ね」


「えっどんなことを」


「うーん、言いづらいけど、今日のお茶会に参加された方々とか、あなたがお会いした将軍閣下とかは、あなたがお妃になって欲しいって思っていらっしゃるわ」


「うそ、そんなことあるわけないわ。」


「母があなたに嘘ついても仕方がないでしょ」

クリスを抱きしめながらシャーロットは言う。


「でも、1国の妃なんて大変なことだらけ、母としては出来たら国内の同じような貴族と結婚してもらった方が気は楽なんだけど」

そして、クリスの目を見る。


「お母様。もう少しだけこうしていてもいい?」

母の胸の中でクリスはつぶやいた。


「ええ、好きなだけ甘えて良いわ。」

クリスはゆっくりと母の腕の中で目をつむった。

そう、いろんなことは明日以降にまた考えようと。

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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■第2巻【10/19発売アマゾンはこちら】
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第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

【書籍化】

しました!
アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

新作小説

はこちら!

『ヒロインに躱されて落ちていく途中で悪役令嬢に転生したのを思い出しました。時遅く断罪・追放されて、冒険者になろうとしたら護衛騎士に馬鹿にされました。護衛騎士と悪役令嬢の恋愛物語』

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公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
「でも、良いわ。私はこのチートスキルで隣国で冒険者として生きて行くのよ」そのキャサリンを白い目で見る護衛騎士との冒険者生活が今始まる。
冒険者がどんなものか全く知らない公爵令嬢とそれに仕方なしに付き合わされる最強戦士の恋愛物語になるはずです。ハッピーエンドはお約束。毎日更新目指して頑張ります。

私の

イチオシ

の小説はこちら

『好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません』

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平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
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