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皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第14章 戦神の逆襲

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大国王太子は筆頭魔導師について戦場に出ることにしました

「はい? メイ、今なんて言ったの?」

翌日、目を覚ましたクリスは起しに来たメイの言葉が理解できなかった。


「いえ、だから、戦神シャラザール様がクリス様から分離されました」

「あのう、シャラザール様って、初代シャラザール帝国の皇帝陛下よね。遙か昔にいらっしゃった?」

「はい。魔王退治の功で天界に神に召され戦神になられたシャラザール様です」

クリスの問いにメイが頷いた。

「その伝説の方と私とどう関係するの?」

クリスは戦神が憑依していた事実を全く知らなかったのだ。

それからメイが今までの経緯をかいつまんで説明してくれた。


「ええええ! と言うことはノルディン帝国との戦いの時からシャラザール様は私に憑依していらっしゃったの?」

クリスは驚いていた。

「はい。だから、アレク様はクリス様を恐れていらっしゃったのです」

「そうなのね。それで納得いったわ。傍若無人で有名なアレク様が何故私なんか小娘に敬語で話されるのか理解できなかったのよ」

クリスは納得した顔で頷いた。


「まあ、クリス様は世界最強魔術師でいらっしゃいますからアレク様でもぞんざいな態度は出来ないと思いますが」

そう二人で話しながら食堂に入った時だ。


食堂で顔に紅葉マークをつけているアレクがいた。


「まあ、アレク様。そのお顔はどうされたのですか?」

クリスが聞くとアレクはぎょっとした顔をした。


「いや、ちょっと」

アレクは視線を外す

「戦神に引っ叩かれたんだよ」

横からジャンヌが教えてくれた。

「えっ、シャラザール様にですか?」

「クリス様は聞かれたんですね。シャラザール様のことを」

アレクはほっとして口に出していた。

「はい。今までいろいろご迷惑をおかけしました」

「いや、別にクリス様にやられたわけではありませんし」

「そうそう、クリスが気にすることはないよ。戦神の前で余計な事を口走ったアレクが悪いんだから」

クリスを見て嬉しそうにやってきたオーウェンが横から口を出してきた。


「そんなことよりオーウェン、解放計画は出来たのかよ」

都合の悪くなったアレクが話題を変えた。


「オーウェン様、解放計画とは、ノルディン帝国に対して攻勢をかけるのですか?」

「ゼウスが魔神になったんだ。戦神が帰ってくるまでそのゼウスをなんとか抑えていろというのが戦神の意向だからな」

「どのような計画なのですか?」

オーウェンの立てた計画はノルディン帝国の三方から各国の解放軍をノルディン帝国に差し向けるというもので、マーマレード方面からアレクとジャンヌが中心にマーマレード軍を北上させる。中央はジャスティンの部隊を中心にトリポリから北上。陳王国の軍も北上させるとあった。

「ドラフォード軍はどうするんだ?」

「マエッセン方面から北上させる予定だが、まだ、詰めているところだ。総勢20万くらいにはなるな」

アレクの問いにオーウェンが答えた。


「私はどこにつけば良いのですか?」

「クリスとジャルカは中央軍のジャスティンと一緒に北上してもらう」

ジャンヌが言ってくれた。

「姫様も人使いが荒いですな」

「何を言っている。元々案を立てたのは戦神シャラザールだろう。文句はシャラザールに言ってくれ」

ジャンヌがジャルカに言い返していた。


「まあ、これだけの軍勢だ。オーウェン、ここから調整を頼むぞ」

ジャンヌは当然のように言ったのだが、

「今回は俺もクリスと一緒に北上する」

「「「えっ」」」

皆驚いた顔でオーウェンを見た。

いつもは軍の調整や補給等を全てここにいながらオーウェンが指図していたのだ。


「いや、お前がここにいないとまずいだろう。誰がここの面倒を見るんだよ」

「アメリアがいるだろう。アメリアも未来のテレーゼ女王だ。ヘルマンとシュテファン、スティーブを付けるから問題はない」

オーウェンは言い切った。


「大丈夫なのか? アメリア」

「まあ、オーウェンに比べたら私も不安だけれど、オーウェンが絶対にクリスの傍にいたいって言うから仕方が無いじゃない」

アメリアは少し不満そうに言った。

「えっ、そうなんですか?」

その言葉に少しクリスが赤くなった。


「オーウェン! 戦いに私情は厳禁だぞ」

ジャンヌがジャンヌらしからぬ正論を吐いた。

「はああああ! クリスが倒れたら今回の作戦は失敗するからな。ジャンヌもアレクもいないんだから俺がクリスは守る」

「はああああ! 何を言っている。護衛は俺達がいる。オーウェンは足手まといじゃないか」

「そうだ。クリス様は俺達が守る」

クリスの弟のウィルとアルバートが白い目でオーウェンを見た。


「ふんっ、いつもやられている貴様らが何を言う」

「何言っているんだよ。俺達は最弱のビアンカでさえ貴様よりも強いぞ」

ウィルが馬鹿にしたように言った。


「うーん、オーウェンは事務処理能力はピカイチだからここにいるのが良いと思うが」

ジャンヌが言う。

「いや、今回は総力戦だ。魔神になったゼウスは更に強力なはずだ。俺も多少は戦力になる。絶対にクリスは俺が守る」

「逆に足手まといになると思うが」

「そうだ。お前はここにいた方が、戦力になるぞ」

「俺は先進に約束したんだ。どんなことがあってもクリスを守ると」

オーウェンはクリスを熱い視線で見ながら言い切ったのだ。.

もうクリスは真っ赤になっていた。


「絶対に足手まといになると思うが」

「まあ、弾よけくらいにはなるのではないか」

ジャンヌとアレクが呆れてみていたが、オーウェンは主張を止めなかった。


「クリス、軍の補給から雑務は全て引き受けるから頼むから連れて行ってくれ」

最後はクリスに頼み込んで

「そこまでおっしゃるのでしたら」

クリスは最後はオーウェンの熱意に負けて認めたのだった。


『婚約破棄されたので下剋上することにしました』https://ncode.syosetu.com/n0747ju/


完結しました

こちらも面白いので是非とも読んで頂けたら嬉しいです

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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

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https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


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https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■第2巻【10/19発売アマゾンはこちら】
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第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
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小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

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『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

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公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
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イチオシ

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平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
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