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皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第14章 戦神の逆襲

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戦神は閻魔を退治しました

 地獄、本来、人は来たがらない。

 罪を犯したことがないものも来たがらない。

 罪人ならば当然避けたいところだ。

 当然シャラザールでさえ、自ら進んで来たいとは思ったことはなかった。

 まあ、過去二回脱獄したことはあるが……


 そのシャラザールはオオクニヌシらを従えて門の前に立った。


 門はピタッと閉じられていた。


 シャラザールはオオクニヌシを見た。


「我は天界の警察長官のオオクニヌシである。直ちに門を開門せよ」

 オオクニヌシが叫んだ。


 しかし、門は全く動かなかった。


「もう一度言う。我は天界の警察長官のオオクニヌシである。直ちに門を開門せよ」

 オオクニヌシが叫んだ。


「何が天界なんだか、今この地は閻魔様の物で……」

 門の上に鬼達が現れた。


「げっ! しゃ、シャラザールが出たぞ」

 門番はオオクニヌシではなくて、シャラザールを見て悲鳴を上げた。

「脱獄犯のシャラザールが現れたぞ」

 大声で中に伝える。


「なんだと」

「自ら地獄の裁きを受けるために帰ってきたのか?」

「あのじゃラザールがそんなことする訳ないだろう」

「判った。ついに地上を全て制圧して、今度は地獄まで支配下に置こうと攻め込んできたんだ」

「な、なんだと!」

 門の上にわらわらと鬼共が現れた。


「き、貴様シャラザール! 何しに来たのだ!」

 そこに閻魔がやっと現れた。


「おお、閻魔か。その方ついに邪神ゼウスについたそうじゃな」

「ゼウス様は貴様と違って我に優しいのじゃ」

「ふんっ、噂によると、貴様は地獄の悪人に刑罰を与えず、地上に帰しているそうではないか。代わりに善人を地獄に落としているとか。天の理を歪め、悪に加担するか。落ちぶれたものじゃの、閻魔」

 シャラザールはぎろりと閻魔を睨み付けた。


「なんとでも申せ。貴様にこの門は通させん」

 閻魔が目を怒らせて言った。

「ふんっ、既に2回、地獄の門は破っておるし、3回目も容易いわ」

 シャラザールが言い切った。


「何を申す。我は昔と違ってパワーアップしたのじゃ」

「パワーアップならば余もしたぞ」

 シャラザールはにこりと笑った。

 アレクが傍にいたら直ちに逃げ出すほどそれは不敵な笑みだった。

 思わず閻魔がたじろぐほどの。


「ふん、破れる物なら破ってみれば良いわ」

 閻魔は気丈夫にもそう叫んでいた。


「では参るぞ」

 シャラザールは剣を抜いたのだ。


「ライトニングブラスター」

 そして、振り下ろした。

 シャラザールの剣からは凄まじい光の奔流が走り、それは地獄の門を直撃した。


 ドカーーーーーン

 凄まじい閃光と凄まじい爆発が起こった。


 そして、爆煙の消え去った跡には地獄の門は跡形もなく消えていたのだ。


「お、おのれ、良くも地獄の門を三度も壊してくれたな」

 破片の中から頭を振って閻魔が現れた。


 その体からは黒いおどろおどろしいオーラがもくもくとと現れていた。


「閻魔、貴様ゼウスと一緒で闇堕ちしたのか」

 シャラザールはつまらなさそうに言った。


「そうだ。ゼウス様は我らに道を示して頂けたのだ」

「ふんっ、何が道だ。ふざけるな! 闇に染まるということは、天に唾はく行為ぞ! 例え天が認めたとて、余が目が黒いうちは許さん」

 シャラザールは剣を再度抜き放った。


「ふん、シャラザールよ。我も今までとは違うぞ。今回は負けん」

 にやりと閻魔が笑った。


「必殺、闇のスーパー一撃!」

 閻魔が叫ぶとおどろおどろしいオーラが閻魔の周りを一瞬で渦巻き、巨大化する。

 そして、巨大な暗黒の塊が一斉にシャラザールに襲いかかったのだ。


 シャラザールは一瞬で暗黒の闇に飲み込まれた。


「シャラザール様!」

 思わずオオクニヌシが声を上げていた。


「わっはっはっはっは」

 閻魔は高笑いした。

「思い知ったか! シャラザール、我が力を!」

 そう言うと今度はオオクニヌシ等を睨み付けた。

「これで、オオクニヌシ、貴様も処分してくれるわ」

 そう叫んで閻魔が笑った時だ。


 ドカーーーン

 と言う大音響と共に、シャラザールを取り巻いていた暗黒の闇が霧散した。


 そこには光り輝く宝剣と共にシャラザールの姿があったのだ。


「シャラザール。貴様、我の必殺技が聞かなかったのか?」

 唖然として閻魔が叫んでいた。


「ふんっ、しゃらくさい。あのような弱い魔術が余に効くなど1万年早いわ」

 そこには余裕のシャラザールの姿があった。


「おおおお、シャラザール様ご無事で」

 オオクニヌシ等は喜んだ。


「そ、そんな馬鹿な。闇の最高魔術が」

 ブツブツ呟く閻魔がいた。


「では、次は余から行くぞ!」

「いや、待て、話せば判る……」

 閻魔が必死に命乞いを始めたが、動き出したシャラザールは止まらなかった。


「喰らえ、必殺光の一撃!」

 そうシャラザールは叫ぶと光り輝く宝剣を振り下ろした。


 その瞬間、宝剣が一閃、凄まじい光の奔流が閻魔に襲いかかった。


「ギャーーーーー」

 閻魔の悲鳴とともに、光の一撃は閻魔を包み込むと


 ドカーーーーン

 大爆発を起こしたのだ。


 光の奔流が終わった後、閻魔の姿は影も形も残っていなかった。


 そして、後には唖然と突っ立っていた鬼達とそれを呆然と見ていたオオクニヌシらがいたのだ。


「その方等もこうなりたいのか」

 鬼達に向かってシャラザールが言うと


「いえ」

「滅相もございません」

「シャラザール様」

「地獄の門番シャラザール様」

 全員、あっという間にシャラザールに平伏したのだった。

 ここに地獄の門はシャラザールに制圧されたのだった。


ここまで読んで頂いてありがとうございます。

次は死んだ悪党マルス達です。

地獄の制圧にシャラザールの剣が光ります。

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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■第2巻【10/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


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第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

【書籍化】

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アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

新作小説

はこちら!

『ヒロインに躱されて落ちていく途中で悪役令嬢に転生したのを思い出しました。時遅く断罪・追放されて、冒険者になろうとしたら護衛騎士に馬鹿にされました。護衛騎士と悪役令嬢の恋愛物語』

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公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
「でも、良いわ。私はこのチートスキルで隣国で冒険者として生きて行くのよ」そのキャサリンを白い目で見る護衛騎士との冒険者生活が今始まる。
冒険者がどんなものか全く知らない公爵令嬢とそれに仕方なしに付き合わされる最強戦士の恋愛物語になるはずです。ハッピーエンドはお約束。毎日更新目指して頑張ります。

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イチオシ

の小説はこちら

『好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません』

https://ncode.syosetu.com/n2724hj/

平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
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