表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第13章 全能神の逆襲

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

445/480

【書籍化記念】隣のベットのバカップルに辟易したウィルの所に大国王女が襲来しました

すみません。【書籍化記念】と言っても前に書き始めるとご報告した『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』

https://ncode.syosetu.com/n3651hp/


の書籍化記念です。


人生で初めて、書いた小説がなんと、明日、6月26日に書籍化されるので今は感激のあまり言葉も出ません……本屋さんにならぶのは一日から三日くらい後だそうです。


ネット書店等でも予約販売は始まっていて、皆様方にも手に取って見て頂ければ幸いです。

その本の表紙は一番下の方に載せています。

パソコンではとても大きいかも……

フランのお転婆ぶりとピンク頭にまとわりつかれて困惑するアドが見えてとても微笑ましいです?

ウィルは忸怩たる物があった。


賢明に訓練していたにも関わらず、また、魔王に全く相手にもされなかったのだ。


一太刀さえ浴びせられなかった。


何も出来ないうちに闇の一撃を食らってやられていたのだ。


前回はあのメイが魔王に一撃を浴びせたのだ。そして、今回はなんと全然役に立たないと思われた見習いのビアンカが魔王を消滅させたのだ。


ジャスティンも暴風王女も魔物たちを倒したと聞くし、姉にいたっては後少しで元全能神のゼウスを倒せるところまでいったと聞く。



なのに、自分は…… 全然だ。


やるせなさはどうしようもなかった。




そんなウィルが忸怩たる思いでいる理由の一つは大部屋の端に寝ているアルバートにもあった。


「はい、あーーーーん」

アルバートの横では甲斐甲斐しく世話するソニアの姿があったのだ。


アルバートも嬉しそうに口を開けて食べている。


何なのだこれは!


あの女に氷のように冷たい対応をしていたアルバートはどこに行ったのだ?


いつの間にか姉のクラスメートを捕まえて良い仲になっているなんて信じられなかった。


トリポリの野戦病院では部屋は無く、どでかいテントで対応していたのだが、傷ついた戦士たちは殆ど一人で寝ていたのに、アルバートだけが、甲斐甲斐しく世話をされているのだけれど……


ソニアは他の皆にも優しい。でも、絶対にアルバートにするみたいに食べさせなんてしてくれなかった。


少しでも他のものに優しくするとアルバートがガンを飛ばしてくるのだ。


「ああ、何か早く恋人が欲しくなってきた」

「もうやってられないよな」

それを見て兵士たちがぼやいているのにウィルも頷きたくなった。




「ウィル! 大丈夫だった」

心配したクリスが飛んできたときにはウィルも嬉しかった。


病院食が出てきた時は若干期待したのだ。姉に!


「姉上」

ウィルは期待を持った上で姉を見たのだ。


「えっ、何かウィルの嫌いなものでもあった?」

クリスは全く意味が通じていないみたいだった。


「両手は使えるから自分で食べられるわよね」

クリスがいった言葉にウィルはがっかりした。


「でも、姉上、アルバートも」

「アルバートとソニアは恋人同士でしょ」

姉は当然というふうに言ってきた。


「ウィルもああいうことがして欲しかったらさっさと恋人でも作りなさい」

姉の一言にウィルはショックを受けたのだが。


「いや、俺は姉上さえ隣りにいてくれたら……」

「何言っているのよ。私がいつまでもあなたの隣に入れるわけないでしょ」

「そうだぞ。さっさと恋人を作れ」

姉の横にはいなくていいのに、オーウェンまでいた。


「ええい、うるさい。オーウェンこそ姉上の傍から離れろ」

ウィルとオーウェンは睨み合ったのだったが……






そんな翌日だ。


あいも変わらず、仲の良いアルバートとソニアを見てウジウジ言っていた騎士たちが目を瞠ることになるのは。



「ウィル!」

いきなり叫ぶなり女の子が飛び込んできたのだ。

そして、体をベッドに起こしていたウィルに抱きついたのだ。


「ガーネット?」

驚いてウィルは叫んでいた。なぜ、マーマレードに留学しているはずのガーネットがここにいるのだ。


「ガーネット、お前どうしたのだ?」

そんな後ろから、怒った表情のオーウェンが入ってきた。


「何よ、お兄様。ウィルが戦いで重症を負ったと聞いたけれど、大丈夫なの?」

邪険にオーウェンに答えたガーネットはウィルを心配そうに見た。


「騎士だからな、怪我するのはよくあることだ。ウィルは魔王にやられただけだ」

オーウェンがなんでも無いように言ってくれるが


「魔王にやられたら、大丈夫なわけないじゃない!」

ガーネットはオーウェンに怒ってそう言うとウィルを心配して見てきた。

というかとても近づいてきて、思わずウィルは身を引いていた。


「ちょっと、ガーネット近すぎるんじゃないか」

思わずオーウェンが文句を言ったが、いつも反対するウィルも珍しく同意見だった。


「何言っているのよ。私の騎士を心配して何がおかしいのよ」

「えっ、俺はガーネットの騎士になった覚えは無いぞ」

ウィルは慌てて否定したが、


「何言っているのよ。これを見なさい」

ポーチからガーネットが取り出した紙にははっきりと書かれていた。


『私ウィルはガーネットの騎士になるのを誓います』



「えっ、こんなの書いたっけ?」

「何言っているのよ。これはどう見てもウィルの文字でしょ」

ウィルの疑問にガーネットが答えた。



「確かにそうだが」

それを見ていたオーウェンも不承不承ながら頷いていた。


「だから、私は自分の騎士の看病するためにしばらくこの地に滞在します」

「えっ、いや、しかし、ガーネット、勉強は?」


そう文句を言うオーウェンをガーネットは部屋の端に引っ張っていった。

「何言っているのよ。お兄様。私がウィルの相手していたほうが、クリスお姉様を独占できるのよ」

「いや、それはそうだが……」

そう言われるとオーウェンも弱い。


「だからお父様にうまい具合に言い訳しておいてね!」

「えっ、俺が言うのか」

ぎょっとしてオーウェンはガーネットを見たが、


「それはそうでしょ。じゃあ、お願いね」

ガーネットはそう言うと文句を言いたそうなオーウェンを置いてウィルのところに戻って行ったのだ。





それから毎日ガーネットはウィルの側にやって来て甲斐甲斐しく世話をしだしたのだ。



それを他の兵士たちは唖然としてみていた。

「裏切り者だ」

「ウィルはアルバート様と違うと思っていたのに!」

騎士たちはブツブツ文句を言っていたが……




何しろ、ソニアがアルバートに食べさすのを見ていたガーネットはそれを真似しだしたのだ。


「はい、あーーーーン」

「いや、俺は自分で食べるから」

「遠慮しなくてもいいのよ」

「いや、でも」

「いやもクソもないわ。騎士は主の言うことを聞くものなのよ」

とガーネットは命令口調で言い切ったのだ。


そして、熱々のシチューをろくに冷まさないでそのままウイルの口元に持っていったのだ。


「はい、あーーーーん」

ウィルは仕方無しに口を開けたが、ガーネットがスプーンを口の中に入れた途端に


「あ、熱い!」

と叫んだのだ。


「えっ、ごめん」

慌ててガーネットは水を差し出すがウィルはそれどころではなかった。


熱さに悶えるウィルの姿を見て、


ざまーみろ!


と恋人のいない騎士達は心の中で叫んで溜飲を下げたのだった……


そろそろこの続きも書き始めます。


後少しお待ち下さい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■第2巻【10/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


■第2巻【10/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/178537d615973d18a4cb8adc53c66c16/


第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

【書籍化】

しました!
アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


■アマゾンへのリンク


■楽天ブックスへのリンク


■hontoへのリンク


手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

新作小説

はこちら!

『ヒロインに躱されて落ちていく途中で悪役令嬢に転生したのを思い出しました。時遅く断罪・追放されて、冒険者になろうとしたら護衛騎士に馬鹿にされました。護衛騎士と悪役令嬢の恋愛物語』

https://ncode.syosetu.com/n0185hu/

公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
「でも、良いわ。私はこのチートスキルで隣国で冒険者として生きて行くのよ」そのキャサリンを白い目で見る護衛騎士との冒険者生活が今始まる。
冒険者がどんなものか全く知らない公爵令嬢とそれに仕方なしに付き合わされる最強戦士の恋愛物語になるはずです。ハッピーエンドはお約束。毎日更新目指して頑張ります。

私の

イチオシ

の小説はこちら

『好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません』

https://ncode.syosetu.com/n2724hj/

平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ