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皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第十二章 婚活と雪女

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晩餐会でクリスはシャンパンを頭からかぶりました

ボフミエ魔導国の大広間は細長く長方形の形に机が整えられていた。

既に貴族の方々とサウス国皇太子が席についていた。

上座の席が空いていた。


「母上、こちらに」

残った上座のお誕生日席に、テレーゼ女王のオリビアが娘のアメリアに案内される。

アメリアが椅子を引いて空間を作るとその場にオリビアが腰掛けた。

キャロラインの椅子はオーウェンが引いて、エリザベスの椅子は何故かアレクが引いた。

シャーロットの椅子はクリスが引く。

そして、その親の横にそれぞれ子供が座る。


オリビアの左右両斜め前にはヘルマンとアメリアが。

ヘルマン側にはキャロラインとその息子オーウェン、シャーロットとその娘クリスが、

アメリアの横にはジャンヌ、エリザベス、アレクが座った。


「皆様。本日はお忙しい中、わざわざこの新興国ボフミエ魔導国にお越し頂きありがとうございます。お子様方はボフミエ魔導国の為に日夜働いていただいており、日頃はお子様方とお話頂ける時間もあまりないと存じます。本日は折角の機会ですので、じっくりとご歓談賜れば幸いです」

そのクリスの挨拶を合図に、子供たちがシャンパンを開ける。

そして、開いたところから親のグラスに次々に注いでいった。


「ジャンヌ、何やってるんだよ」

中々開けられないジャンヌから瓶を取り上げてアレクが尋ねる。

「すまん。日頃は地面に口を叩きつけて割っていたから」

「ジャンヌ何をもったいないことをしているの」

「いやあ、母上、シャンパンは戦勝の縁起物ですから」

エリザベスに白い目で見られながら、ジャンヌは笑って誤魔化す。


クリスのグラスは当然アルコールではなくて白ぶどうジュースに変更されていた。


「では、外務卿、乾杯の合図よろしくお願いします」

クリスの言葉にアレクは頷く。


「では皆様。僭越ながら乾杯の音頭を取らせて頂きます。皆様のご健康とシャラザール様のご健勝を祈って乾杯」

「乾杯!」

アレクの音頭に皆唱和した。しかし、シャラザールのご健勝って伝説の戦神の健勝を祈ってどうすると分かっていない保護者もいた。


「おい、オコト。サウスの皇太子なのに、この席って酷くないか」

一番端のお誕生日席に座らされたチャドウィックが文句を言った。

「まあ、殿下。上座は怖そうなお姉様方がいっぱいですから、こちらの席で宜しいではないですか」

口から先に生まれてきたチャドウィックが、女王陛下らに何を言い出すか不安に思っていたオコトは安心して言った。

「そうか。彼奴等サウス王国が辺境の国だからって舐めていないか」

ブツブツチャドウィックは文句を言っていた。



その乾杯が終わると料理が運ばれてきた。まずフカヒレのスープだ。

スープ皿をヘルマンが持ってアメリアが女王の器に入れる。

その危なっかしい様子にオリビアはヒヤヒヤだ。


「アメリア、大丈夫か。ヘルマン。そちが入れれば良いのではないか」

思わずオリビアは口に出してしまった。


「何言っているんですか。母上。今回は娘が母に給仕すると決めたのです。ジャンヌでさえやっているんです黙っていてもらえますか。気が散ります」

手を震わせながら、おっかなびっくりでアメリアがオリビアのスープ皿に入れる。


「アメリア!ジャンヌですらは余計だ」

こっちもおっかなびっくりで入れているジャンヌが文句を言う。

その慣れないジャンヌの様子をエリザベスは固まって見守っていた。


「よし、完璧」

一滴もこぼさずに入れてジャンヌがガッツポーズをした。


「おい、ジャンヌ。スープを入れられたくらいで喜ぶなよ」

呆れてとっくに終えているオーウェンが言った。


「悪かったな。戦闘専門の私には難関なんだよ」

ジャンヌがむくれて言う。


「殿下。こんながさつな娘で良いのですか?」

エリザベスがジャンヌにアプローチしてくれているアレクに呆れて訊く。


「はい。ぜひとも娘さんと結婚を前提にお付き合いすることを許していただきたいのですが」


「そこ、勝手に話をするな」

ジャンヌが文句を言う。


「ジャンヌ、なんですか。皇太子ともあろうものがその話し方は。クリスの爪の垢でも煎じて飲ませてもらいなさい」

エリザベスが切れて言う。


「まあまあ、お義母様。そうおっしゃらずに。ジャンヌ殿下の良いところではないですか」

「そんな風におっしゃっていたたげるのはアレクサンドル殿下だけですわ」

「ではぜひとも私との婚姻を認めていただきたく」

「ちょっと、そこ、本人を無視して話をすすめるな」

そう言ってスープの鍋を持って振り返ろうとした時に、椅子の足にジャンヌの足が当たってジャンヌがバランスを崩す。慌ててアレクはそのジャンヌと鍋を受け止める。

しかし、アレクの手にあったシャンパングラスが鍋にあたって飛んで行った。


そして、その先グラウの先にはクリスがいた。


クリスはシャンパンの中身を頭からもろにかぶってしまった…



すいません。長くなったのでここで一旦切ります。

クリスがアルコールを摂取すると・・・

続きは夜の予定です。

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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■第2巻【10/19発売アマゾンはこちら】
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第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

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アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

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『ヒロインに躱されて落ちていく途中で悪役令嬢に転生したのを思い出しました。時遅く断罪・追放されて、冒険者になろうとしたら護衛騎士に馬鹿にされました。護衛騎士と悪役令嬢の恋愛物語』

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公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
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冒険者がどんなものか全く知らない公爵令嬢とそれに仕方なしに付き合わされる最強戦士の恋愛物語になるはずです。ハッピーエンドはお約束。毎日更新目指して頑張ります。

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イチオシ

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『好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません』

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平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
― 新着の感想 ―
[気になる点] 暇だかつてないほどあほらしいシャラザールの降臨? 来賓の方々の反応が気になります。 [一言] 次話はとりあえずどんちゃん騒ぎとアレク達の特訓(1,2行で終わりそうですが)ですかねっとこ…
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