表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第二章 大国での失恋

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

38/480

王宮舞踏会2 クリスは大国皇太子と踊ります

挨拶がある程度終わると楽団が音楽を奏でだした。


「クリス。一曲御手合せ願いますか。」

オーウェンが手を差し出す。


皇太子と最初に踊るのが良いのかと若干クリスは戸惑ったが、オーウェンの熱い視線の前に屈した。


「喜んで」

クリスはオーウェンから差し出された手に自分の手を差し出す。

オーウェンはクリスの手を引いて中央へ乗り出す。

そして音楽とともに踊り出した。


「クリス、君と踊るのは二度目だね。」


「ええ、前回はありがとうございました。一番つらい時に助けて頂いて」

クリスは優雅にステップを切る。

それにオーウェンは合わせる。

クリスはいつもエドと踊る時は楽しくなんてなかった。

昔は楽しかったかもしれないけれど、いつの間にか義務になっていた。

踊る最中で話すなんてこともほとんど無かった。

でも今は違う。


目の前には暖かいオーウェンの瞳があった。

思わず下を見る。

でも、この視線前にも受けた。この前の舞踏会もそうだけどもっと昔。

誰かと踊った記憶があった。

練習したいって言って。

黒髪の男の子と…


「ごめんなさい。忘れていて。昔練習に付き合って頂けましたよね」

「あっやっと思い出してくれた。」

嬉しそうにオーウェンは言った。


「そう、その時は何回も足を踏まれたけど。」


「エドとやったら踏み合いになって喧嘩になってしまって

でも、オウはやさしくて。何回踏んでも笑ってくれてた。」

クリスはオーウェンの瞳を見た。


「そう、その頃に比べると格段にうまくなったね。」

オーウェンもクリスの青い瞳を見る。


「もう、昔の事は言わないで。恥ずかしいですから」

クリスが恥ずかしがっていう。


「でも、残念。そのクリスがうまくなっていく過程をずうっと見ていられなかったから」


「そんな事してたら今頃足が痣だらけになっていたかも」


「そうしたらいつまでもその事でからかえて面白かったかも。」


「まあ、そんな意地悪おっしゃられて」

クリスはきっとオーウェンを睨みつける。

それを笑ってオーウェンは流した。

クリスはオーウェンと踊れて楽しかった。

息もぴったり合っている。

二人は妖精の舞踏のように優雅に舞った。

余りの優雅さに多くの人は踊るのを止めて二人を見ていた。


「是非ともずうっと僕は君と踊っていたい。」

いつの間にかオーウェンがリードしつつクリスの目を見て言った。


クリスは微妙に首を振る。

クリスも踊るのは楽しかった。

オーウェンは自分に合わせて踊ってくれる。

でも、自分は婚約破棄をされたところ。

ドラフォードなんて大国の皇太子の横に立つ資格なんてない。


そして、自分はこの国に来て、やるべきことがあった。

世話になったオーウェンにも借りは返さなくては。

シンデレラの楽しい時間は終わったのだ。


「皇太子殿下。ここまでエスコートありがとうございました。

ここからは皇太子のお仕事にお戻りください。」

曲が終わろうとする前に、クリスが言った。


「しかし、クリス」


「私もここからは仕事がありますので。皇太子殿下もたくさんのご令嬢がお待ちですわ」

そう言って笑うとオーウェンを狙う女性の輪の中でオーウェンと別れる。

オーウェンはあっという間に令嬢方に囲まれてしまった。

オーウェンにも皇太子としての仕事を少しはしてもらわないと。

胸が痛まないかというとそんなことは無かったが、


クリスにはジャルカから与えられたミッションがあった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■第2巻【10/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


■第2巻【10/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/178537d615973d18a4cb8adc53c66c16/


第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

【書籍化】

しました!
アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


■アマゾンへのリンク


■楽天ブックスへのリンク


■hontoへのリンク


手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

新作小説

はこちら!

『ヒロインに躱されて落ちていく途中で悪役令嬢に転生したのを思い出しました。時遅く断罪・追放されて、冒険者になろうとしたら護衛騎士に馬鹿にされました。護衛騎士と悪役令嬢の恋愛物語』

https://ncode.syosetu.com/n0185hu/

公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
「でも、良いわ。私はこのチートスキルで隣国で冒険者として生きて行くのよ」そのキャサリンを白い目で見る護衛騎士との冒険者生活が今始まる。
冒険者がどんなものか全く知らない公爵令嬢とそれに仕方なしに付き合わされる最強戦士の恋愛物語になるはずです。ハッピーエンドはお約束。毎日更新目指して頑張ります。

私の

イチオシ

の小説はこちら

『好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません』

https://ncode.syosetu.com/n2724hj/

平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ