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皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第十二章 婚活と雪女

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テレーゼ3姉妹をボフミエ魔導国にお迎えします 2


旧大陸では独身の女性にいきなり抱きつくのはご法度だ。当然、クリスは全然なれていなくて唖然としていた。


「おい離せ」

慌てて怒りまくった、ウィルとオーウェンがチャドウィックを剥がそうとするが、力強い包容で中々離れない。


固まったクリスにキスをしようとしたチャドウィックはしかし、次の瞬間に転移で湖の上に飛ばされていた。


そして、盛大な水しぶきを上げて湖に頭から突っ込んでいた。


皆唖然としてそれを見ていた。


クリスが魔術を使ったのだろうか?


しかし、真っ赤になったクリスは呆然としていて、そんな余裕はありそうになかった。

ジャンヌやアレクも驚いているしこんな事を出来るのは。


次の瞬間桟橋に止まっていたスカイバードが横の桟橋に転移でどけさせられ一機のスカイバードが横付けされた。


そこからはクリスの母のシャーロットが降り立った。

「失礼な男はどこにでもいるものね」

軽蔑したように言うと、スカイバードに手を差し出す。


そこからはマーマレードの王妃のエリザベスが降り立った。


「げっ、母上」

それを見て今まで他人事だったジャンヌが固まった。


「ジャンヌ。ゲッとはなんですか。淑女らしくもない。あなたこの前の淑女教育もろくに受けないからそんななんです」

「何故母上がここに」

ジャンヌは呆然と立っていた。


「そんなのあなたの婚約者をどうにかするために決まっているでしょう。このままだと一生涯婿の来てがなさそうでしょ」

そう言い切るエリザベスの前に一瞬で飛んできたアレクが跪いた。


「これはこれは母上様。ようこそ、このボフミエの地にお越しいただきました」

そう言いながら手に口づけをする。


「これはのルディン帝国皇太子殿下。わざわざお出迎えありがとうございます。でも、私あなたの母になった覚えはなくてよ」

「そうだ。アレク、どさくさに紛れて何を言ってるんだ」

遠くからジャンヌが叫んでいた。いつもならば即座に飛んできて頭を殴るのに、遠く離れたまま・・・・


「これはこれは母上様も冷たい。ぜひともそのような関係になりたいとお願いする次第なんですが」

アレクが珍しく下手に出た。


「でも、あなた様はノルディン帝国の跡取りではございませんか」

「まあ、そこはおいおい考えるとして、とりあえず、おつきあいさせて頂くことをお許し賜ればと」

アレクは流暢に言う。


「勝手に言うな」

ジャンヌが遠くから叫ぶ。しかし、この場になっても母を恐れるあまり近寄らないジャンヌだった。


「まあ、騒々しいわね。これはどうしたこと」

そこにはいつの間にか桟橋のもう片方についていたスカイバードからキャロラインが降り立った。


「これはこれは姉上様。お久しぶりでございます」

「げっ、エリザベス」

キャロラインは驚いた。妹が来るなんて聞いていなかった。反応が姪のジャンヌと同じだったことが笑えたが・・・


「お姉さま、大国ドラフォード王国の王妃であられる姉上が『げっ』とはなんですか」

早速エリザベスの説教モードが始まる。


それを面白がってクリスの騎士のアルバートが見ていたが、次の瞬間キャロラインの後ろから現れた集団の一人に目が点になる。

「母上!」

アルバートが固まったのを見て近くにいたイザベラもその集団を見て固まる。

「お母様」


そう、キャロラインの後ろから現れた貴族の女性の集団の中にアルバート・バーミンガムの母パウリーネ公爵夫人とイザベラの母アンリ・ナヴァール侯爵夫人がいたのだ。


キャロラインは今回の訪問にボフミエにいる子供たちの母親連中を連れてきたらしい。


アルバートらは、婚活なんてクリスらは大変だなと他人事だと思ってみていたのが、いきなり自分のことになって驚き慌てた。


アルバートは慌てて逃げ出そうとしたが、


「アルバート。どこに逃げようとしているの」

大声で母親に呼ばれてどうしようもなかった。


「父上」

その横を子供が駆けて行った。そして、アルバートの兄のミューラー・バーミンガムドラフォード東方第一師団長に抱きつく。

「シリル」

驚いてミューラーは大きくなった息子を抱き上げる。


「あなたお久しぶりです」

妻のユーリアがミューラーに駆け寄ってきた。


「ユーリア」

ミューラーは目を見張ってユーリアを見る。


「本当に家の男どもったら女の扱いはからしきだめね」

母のパウリーネは文句を言った。

「母上。私も仕事が忙しくて」

「たまには帰ってこれるでしょう。そうか妻子を呼び寄せたら良いのではなくて」

「しかし、母上、ここは戦場ですから。兵士たちも一人できている場合が多いです」


「バーミンガム公爵夫人。私の気配りが足りないばかりにご迷惑をおかけして申し訳ありません」


横に来たクリスが頭を下げる。


「何をおっしゃっていらっしゃるのですか。我が公爵家はクリスティーナ様に忠誠を誓っているのです。主に気を使わせるなどとんでもございません。そう言うことは下々の者が考えることですから」

「えっ、しかし、バーミンガム公爵家はドラフォードの筆頭公爵家ではありませんか。それが私のようなものに忠誠など」

「だからね。クリスチャンは我が家に嫁に来るしかないのよ。そうすれば丸く収まるわ」

いつの間に横に来たのかドラフォードの王妃のキャロラインが口を挟む。


「まあ、王妃様。我家はどちらでも構いませんわよ。ミハイル侯爵家はシャラザール帝国筆頭侯爵家。シャラザール様に忠誠を誓った我が家が忠誠を誓っても何らおかしくありませんわ」


二人が軽く睨み合う。

「それよりもクリスティーナ様。我が家のアルバートはいかがですか。オーウェン殿下よりも剣術魔術両方とも上を行きますが・・・・」

「ちょっとバーミンガム公爵夫人。クリスに手を出そうというのは止めて頂きたい」

慌てたオーウェンが横から口を出す。

「まあ、クリスティーナ様。オーウェン殿下に満足できなければいつでも愚息を差し出しますのでお考えくださいませ」

「公爵夫人!」

オーウェンの怒った声が響いた時だ。


巨体が転移してくる気配がした。


ダーーーーン


凄まじい大音響とともに、突然赤いスカイバードが上空に転移してきた。


赤いスカイバードに乗っているのは・・・・

ついにテレーゼ3姉妹登場です。

続きは明日朝に。

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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■第2巻【10/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


■第2巻【10/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/178537d615973d18a4cb8adc53c66c16/


第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

【書籍化】

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アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

新作小説

はこちら!

『ヒロインに躱されて落ちていく途中で悪役令嬢に転生したのを思い出しました。時遅く断罪・追放されて、冒険者になろうとしたら護衛騎士に馬鹿にされました。護衛騎士と悪役令嬢の恋愛物語』

https://ncode.syosetu.com/n0185hu/

公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
「でも、良いわ。私はこのチートスキルで隣国で冒険者として生きて行くのよ」そのキャサリンを白い目で見る護衛騎士との冒険者生活が今始まる。
冒険者がどんなものか全く知らない公爵令嬢とそれに仕方なしに付き合わされる最強戦士の恋愛物語になるはずです。ハッピーエンドはお約束。毎日更新目指して頑張ります。

私の

イチオシ

の小説はこちら

『好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません』

https://ncode.syosetu.com/n2724hj/

平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
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