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皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第十一章 パレルモ王国の陰謀

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大国皇太子の部下はパレルモの影であることを初めて知って立ち尽くしました。

男は逃げていた。

部屋でナイフを振りかざした男にいきなり襲われたのだ。

なんとかかいくぐって廊下に飛び出した。


しかし、出た途端に出会い頭に侍女に切りつけられたのだ。

まさか女の侍女が切りつけてくるなんて思ってもいなかった。


慌てて避けるとその女を護衛騎士が止める。

しかし、また別の兵士がその護衛騎士を長剣で貫いていた。

「お逃げ下さい」

護衛騎士は剣でその兵士に剣を刺し込んでいた。


走って息が切れたがそんな事は言っていられなかった。


そして、その先には信頼する副官がいた。

「良かった。モワイ。刺客が何人も入っているぞ」

「それは困りましたな」


男は次の瞬間に驚愕した。


そう言いながらモワイが剣を抜いたのだ。


「も、モワイ、どういう事だ」

男は驚いて聞いた。


「ふんっ、貴方様がパレルモに逆らわれるからですよ。パレルモはありとあらゆる所に影が潜んでいるのです。一度パレルモに目をつけられたものは生き残るなど不可能なのですよ」

そう言うとモワイは剣を突き出していた。


「止めろーーー」

男は絶叫して目が冷めた。


男、シュテファン・キッツィンゲンは粗い息をしていた。

時計を見るとまだ午前3時だった。


このところずうーっとこんな夢を見ていた。

パレルモに逆らって殺される男の夢だった。

何故こんな夢を見続けるのかシュテファンには判らなかった。

前世なんだろうか。


ここ1年ほど内務卿のオーウェンの下に居て忙しくて夢を見る暇もなかった。母国ボフミエのために、必至に働いてきたのだ。


外から来てくれたオーウェンらは本当にボフミエのためにやってくれていた。

元第三王子のヘルマンが今は新大陸のフロンティアに行っているし、スティーブはコレキヨについてザールにロルフは学園と士官学校の入試のために引っ張られており、シュテファンは内務次官の仕事をさせられていた。



「疲れ過ぎなのかな」

シュテファンはたしかに人がいない中でハードスケジュールだった。


そして、ふと廊下の扉の下に黒い紙が差し込まれているのを発見した。


「何だ一体」

シュテファンはその紙を拾い上げた。


黒い紙は折りたたまれていた。


そしてそれを広げると黒い卍が現れた。


悪魔の卍が。


それを見てシュテファンは頭の中がスパークした。そう、全てを思い出したのだ。


血に塗られたキッツィンゲン子爵家の歴史を。忘れていた全ての暗示が解けたのだ。


シュテファンは唖然とした。


キッツィンゲン子爵家の暗黒の歴史に、ただただ呆然とした。


ボフミエ魔導国の歴史の中でキッツィンゲン子爵家の役割を。


そして、それはパレルモの影としての役割を担っていたことも。


多くの筆頭魔導師の暗殺に関わり、ボフミエ魔導国がボフミエ魔導帝国に切り替わるのに主導的な役割をもしていた事も。


そして、開明的だった前皇太子を暗殺したのはシュテファンの祖父だった。


血に塗られたボフミエ魔導国の多くの謀殺に関わっている家がシュテファンの家だった。

また、影を抜けようとした多くの者達を一族皆殺ししていったのも、キッツィンゲン子爵家だった。


夢でも見たように、逆らって逃れればあるのは死だった。一族皆殺しだった。


健気な妹も、小うるさい母も殺されるだろう。


そして、この時にパレルモから皇太子一行が間もなく来ることをシュテファンは知っていた。シュテファンは黒い紙をただただ呆然と見つめることしか出来なかった

ここまで読んで頂いてありがとうございます。

どうするシュテファン。

次話は明日の朝更新予定です。


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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■第2巻【10/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


■第2巻【10/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/178537d615973d18a4cb8adc53c66c16/


第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

【書籍化】

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アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

新作小説

はこちら!

『ヒロインに躱されて落ちていく途中で悪役令嬢に転生したのを思い出しました。時遅く断罪・追放されて、冒険者になろうとしたら護衛騎士に馬鹿にされました。護衛騎士と悪役令嬢の恋愛物語』

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公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
「でも、良いわ。私はこのチートスキルで隣国で冒険者として生きて行くのよ」そのキャサリンを白い目で見る護衛騎士との冒険者生活が今始まる。
冒険者がどんなものか全く知らない公爵令嬢とそれに仕方なしに付き合わされる最強戦士の恋愛物語になるはずです。ハッピーエンドはお約束。毎日更新目指して頑張ります。

私の

イチオシ

の小説はこちら

『好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません』

https://ncode.syosetu.com/n2724hj/

平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
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