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皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第十章 マーマレード元皇太子の反撃

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ジャルカは暴風王女と赤い死神と大国皇太子をマーマレードに送り込みました


一方のジャンヌらはザール教国でテロ戦に手を焼いていた。

こちらで爆発があって対処しているうちに今度はあちらで爆発がと翻弄されていた。


「何だと、次は大聖堂跡地で爆発があっただと」

ジャンヌが叫んでいる時に魔導電話がなる。


「何だ。この忙しい時に」

叫んだジャンヌの前にのんびりしたジャルカが出てきた。


「これはこれは姫様。まだ、ザールの暇人共と遊んでいらっしゃるのですか」

ジャルカは嫌味を言う。


「暇そうだなジャルカ」

「姫様ほどでも」

「これのどこが暇そうに見える」

爆発の跡地を見せながらジャンヌが言う。


「姫様それどころではございませんぞ」

「これ以上の大変な事があるか」

「まあそうですな。これは姫様の将来のことですから。まあ、大したことではございますまい」

意味ありげにジャルカが言う。


「えっ何だそれは」

ジャンヌは少し気になった。


「実はエド様が帰っていらっしゃっていて」

「なに、あのボケナスの弟が」

むっとした顔でジャンヌが言った。


「何でも皇太子に復活しようと目論んでいるとか」

「そんなの別に良いぞ。私も皇太子なんかさっさと止めたいし」

あっさりとジャンヌが言った。


「そうでしょうな。姫様ならそう言われると思いました」

ジャルカがニヤリとした。


「ブリエント卿がそれに反対しておりましてな、何でもその許可を取るためにブリエント卿の息子に姫様を嫁がせようと目論んでおるようですぞ」

「何だと、あの規則の塊、ムッツリスケベのマークにか」

ジャンヌは青くなった。


あいつは規則規則規則で規律の塊で、ジャンヌの苦手なタイプだった。

一度切れたジャンヌがマークを張っ倒したことがあったのだが、それ以来何故か別の面で開花したみたいで、それ以来ジャンヌに首ったけになっていると噂だった。


ジャンヌは出来る限り近寄らないようにしていたのだが、それをこじらせているとなると……。


ジャンヌは嫌そうな顔をする。


「ジャルカ爺。それはどういう事だ」

どこからか聞きつけたアレクがいきなり現れた。


「これは皇太子殿下。お話したとおりで、エドが今王妃様にジャンヌ王女の婚姻相手を掛け合っているとか」

「な、なにを言う。私という婚約者がありながらそれを無視するとは」

「誰が婚約者だ」

ジャンヌはアレクの頭をしばいていた。


「それとエドワード様は今必死にクリス様との既成事実を作ろうとしているとか」

オーウェンが聞けば切れそうなことを平気で言う。


「何だと、母上はどうしているのだ」

「王妃様は息子可愛さにあっさりと陥落したとか」

「あの母もどうしようもないな」

ジャンヌは呆れた。規律の塊の母も所詮息子想いの母親なのか。


「ここはやはり姫様に一発決めてもらわないといけないとルーファスと話したところなのです」

「判った。ここはジャスティンに任せて、ずくに国に帰る」

「そうですな。ぜひともお願いできますかな。でないと姫様の夢のような結婚生活が待っておりますぞ」

「ふんっ、そのような愚かな考えも一掃してやるわ。おのれエドめ。覚えておけよ。目にもの見せてくれるわ」

ジャンヌは直ちに帰る算段に入った。




一方、ザールの内務省では


「どうした。何でつながらない」

オーウェンは焦っていた。


昼前から必死にイザベラに電話しているのだが一切の応答がないのだ。

アルバートやナタリーからもない。

オーウェンは焦りに焦っていた。


そこに電話が鳴った。


「イザベラ遅いぞ」

電話を取って叫ぶと、オーウェンの目の前にジャルカが映っていた。


「これはこれはオーウェン様。いくらクリス様がつれないからと言って、イザベラ嬢に乗り換えられるなど、男の風下にも置けませぬな」


「何を言っていらっしゃる。クリスの所に行きたいのに、あなた達が邪魔して行けないから仕方なしにイザベラ嬢に様子を見に行ってもらったんでしょうが」

怒ってオーウェンが言った。


「そのような言い訳ばかり。本当にクリス様が好きならば、儂ならばすべての仕事をほっぽりだして今頃クリス様のところに行っておりますぞ」

ジャルカが本気で言う。


「ジャルカ様。止めて下さい。そんなこと言ったら本当に行ってしまいますから」

横から必死にスティーブが言う。


「スティーブ、お主、何ヶ月オーウェン様の下にいる」

そのスティーブをジャルカが問う。


「えっ1年弱ですけど」

「それだけいればもう十分だろう。内務卿の役割を果たせても良いであろうが」

「そんな滅相もない」

「それが出来ないということはオーウェン様も下を育てていないことになりますぞ」

ジャルカが注意する。


「ジャルカ爺。能書きは良い。クリスの所に行ったアルバートらと連絡が取りない。そちらで何か掴んでおられよう」


「えっ、お教えするのですか」

途端に嫌そうにジャルカが言う。


「掴んでいるのなら、教えて欲しい。どうなっている」

「だから今言いましたでしょう。儂ならすぐにクリス様の所に向かうと」

「だからその理由は」

「エドが帰って来ております」

ジャルカは爆弾発言をした。


「何だと! クリスの元婚約者が王宮に帰ってきているというのか」

オーウェンは立上った。


「何でもクリス様との間に既成事実を作ろうと必死になつておるとか」

「な、何だと。おのれあのボケナス王子め」

オーウェンはプッツン切れた。


「それと何やら不遜な輩をたくさん連れておりますぞ」

「何だと。で、アルバートらは」

「さあ、わかりませんが、シャーロット夫人も拘束されたとか」

「それは本当か」

「詳しくは今調べさせておりますが、取り敢えず、30分後に姫様とアレク様が空港からスカイバードで飛び立たれます。急がれたほうが」

「何! 空港まで30分くらいかかるではないか。そう言う事は早く言え」

慌ててオーウェンは部屋を飛び出そうとした。


「内務卿!」

「後はスティーブとロルフに任せる。ヘルマンらとも相談してうまくやってくれ」

「えっ」

「オーウェン様」

ロルフとスティーブが反論しようとした時にはオーウェンはもう部屋を飛び出した後だった。


赤い死神と暴風王女の投入です。

行く手には魔王が手ぐすね引いて待っています。

次は明日の朝更新予定です。

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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■第2巻【10/19発売アマゾンはこちら】
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第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

【書籍化】

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アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

新作小説

はこちら!

『ヒロインに躱されて落ちていく途中で悪役令嬢に転生したのを思い出しました。時遅く断罪・追放されて、冒険者になろうとしたら護衛騎士に馬鹿にされました。護衛騎士と悪役令嬢の恋愛物語』

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公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
「でも、良いわ。私はこのチートスキルで隣国で冒険者として生きて行くのよ」そのキャサリンを白い目で見る護衛騎士との冒険者生活が今始まる。
冒険者がどんなものか全く知らない公爵令嬢とそれに仕方なしに付き合わされる最強戦士の恋愛物語になるはずです。ハッピーエンドはお約束。毎日更新目指して頑張ります。

私の

イチオシ

の小説はこちら

『好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません』

https://ncode.syosetu.com/n2724hj/

平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
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