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皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第九章 ザール教騒乱

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クリスの見習い魔導師と侍女はザール教に圧倒されました。

「ビアンカ。公爵家のタウンハウスはすごかった?」

夕食時にアデリナがビアンカに尋ねた。

「うん、そうね。邸宅がとても大きかった。内装はこの王宮よりも凄かったわ」

ビアンカが言った。

「へえええ、そうなんだ」

「まあ、私はそれよりもベスファルトのケーキが美味しくて感激したわ」

「えっベスファルトのケーキが出たの?」

アデリナが驚いて聞いた。

「そう。ロヴィーがそんなにおいしかったのなら私のもあげるって2つも食べられて本当に幸せだった」

「えっいいなあ」

羨ましそうにアデリナが言う。

「じゃああなたも来る?アデリナ。今度の日曜日に礼拝があるから来ないって誘われているの。お友達も呼んで良いって。お菓子がそんなに好きならばもっと用意しておくって言われたのよ」

「えっ本当なの。日曜日はお休みだし、でも私なんて行っていいのかな」

「それを言うなら私も同じよ。庶民もたくさん来るから、普段着で参加してって」

「判った。お母さんに聞いてみるわ」

アデリナもお菓子に釣られていた。

その話はクリスらは閣議が長引いて聞いていなかった。



2日後の日曜日に、ビアンカは朝からアデリナと連れ立って公爵家の中にある聖堂でのミサに参加した。聖堂の周りには既に多くの人がいた。


「ビアンカ」

入り口でロヴィーサに呼び止められる。


「ロヴィ。すごい人ね」

「そうなの。今日はザールから偉い人が来ているみたいだから、いつもより多いみたい。こっちよ」

ロヴィーサに連れられて二人は聖堂の中に案内される。


「えっ、こんな前なの」

一番前の席に案内されてアデリナは躊躇した。

「それは私のお客様だもの。いいから座って」

強引にロヴィーサに座らされる。


中には巨大なステンドグラスが建物の各所に設置されてきれいだった。

建物の中には多くの人がいて熱気にあふれていた。


「ビアンカ、ナンカ少し臭わない」

アデリナが少し気にしていった。クンクン臭う。

「そうかな。あんまり感じないけれど」

ビアンカは否定した。それよりも早く、ロヴィの部屋に行ってケーキが食べたい、とビアンカは思っていた。


荘厳なパイプオルガンの音楽が流れる。

そして、その音の中、壇上に黒い神父服を来た男が現れた。

「皆さん。本日はお忙しい中、ザール本国からからアルヴィ・パーテロ枢軸卿にお越し頂きました」

壇上に上がった男が紹介するとスポットライトを浴びて真ん中の通路を通って背の高い男が歩いてきて登壇した。

「皆さん、ザール教区から参ったアルヴィ・パーテロです。ザールのお導きによって本日この地に参りました」

「ザール、ザール、ザール」

皆、そう叫んで足踏みする。

アルヴィが手を挙げると皆静かになる。


「かつてザールはおっしゃいました。この世は全て汚れていると・・・・・・」

男の話が始まった。いつもはビアンカは演説を聞くと眠くなるのだが、今日は眠くならなかった。

男の話は延々続く。何故か頭がスッキリして素晴らしい話を聞いているような気がしてきた。


そして、所々で

「ザール、ザール、ザール」

という大歓声と足踏みが起こる。

ビアンカとアデリナはどんどんその熱気に当てられていった。

気づくと一緒に叫んで足踏みしていた。

気持ちがとてもハイになっていく。


「ザールの敵に審判を!」

「ザールの敵に審判を!」

枢軸卿の言葉を復唱する。


「ザールの敵に罰を!」

「ザールの敵に罰を!」

言葉は徐々に過激になっていく。


「ザールの敵に死を!」

「ザールの敵に死を!」

そしていつの間にか当然のように叫んでいた。

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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
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第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


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第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

【書籍化】

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アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

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公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
「でも、良いわ。私はこのチートスキルで隣国で冒険者として生きて行くのよ」そのキャサリンを白い目で見る護衛騎士との冒険者生活が今始まる。
冒険者がどんなものか全く知らない公爵令嬢とそれに仕方なしに付き合わされる最強戦士の恋愛物語になるはずです。ハッピーエンドはお約束。毎日更新目指して頑張ります。

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平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
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