表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第九章 ザール教騒乱

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

272/480

プロローグ ザール教の陰謀

すいません。これ抜けていました。

ザール教、シャラザールの息子ザールが立てた宗教で、そのザールを預言者として信仰している。全世界に200万人もの信者のいる一大宗教だ。その教都ザールはボフミエの東千キロ以上離れており、ドラフォードと陳国の国境付近に存在した。

砂漠に開けたオアシスザールは人口10万人を誇る中継規模の都市であり、市民の大半はザール教信者だった。

その中心には巨大な大聖堂が聳え建っていた。


その聖堂の地下室の秘密の部屋にはザール教のトップ、アードルフ・ナッティネン教皇が女を侍らして椅子に座っていた。


ひして、その前の十字架には一人の男が肢体を固定されていた。


「さあ、貴様らの組織の人間が誰か言うのだ」

男が鞭で打った。

「誰が言うもんか」

ムチで打たれたケビンは抵抗した。


「生意気な」

男は怒ると何度も鞭打つ。

その度にケビンは歯を食いしばって耐えた。


「このような男を虐めてもつまらんの」

アードルフはつまらなそうに言った。


「これが見目麗しい女ならば、ヒイヒイ色んな意味で言わせてやるに」

「猊下、お言葉が過ぎましょう」

横にいたアルヴィ・パーテロ枢軸卿がやんわり注意する。


「これがボフミエの小娘ならば、余の欲望の限りを尽くしていたぶってやるのに。こんな男てはな」

アードルフは残念がる。

「しかし、ボフミエのちょっかいで相当ダメージを受けておりまする。この辺りで色々対策せねばなりますまい」

アルヴィは真剣に言った。

「そうじゃな。都合の良い事にこのようにボフミエのネズミも捕まったし」

アードルフも頷く。

「ふんっ。ボフミエめ。何が奴隷は禁止だ。ボフミエから女奴隷が入ってこずとも陳や周辺諸国からいくらでも居るわ」

「しかし、ボフミエの魔導師共が最近周辺国に出没しまして我が商会の拠点もいくつか制圧されました」

ファントマ商会の会頭が声を上げた。

「早急にスパイの洗い出しと、ボフミエに対し、何らかの事をせねばならないということか」

「御意」

アルヴィが礼をした。


「ボフミエのハイドランジア公爵領に対しての布教具合はどうだ」

「順調に進んでおります。小娘に対して不満を持っている貴族連中に対しても協力的に布教できております」

「それに伴ってパラウェイのバラマキも順調に進んでおります」

アードルフの問に対してアルヴィとファントマが応えた。


「ボフミエ国都への進出状況はどうだ」

「ボフミエ魔導学園に教師を潜入させました。パラウェイのバラマキも不良学生を中心に行っております。そろそろ種まきは終わりかと」

「そうは言ってもぬかるなよ。やる時は一度にやらんとな。後々遺恨が残っても厄介だ」

「はっ。早急に準備を整えさせていただきます」

アードルフの指摘に、アルヴィが頭を下げた。


「それとその男の拷問も見飽きた。パラウェイを使え」

「廃人になる可能性もありますが」

一抹の不安をアルヴィが述べる。

「構わん。1人位廃人になった所で何の問題がある」

「御意」

アルヴィは男に合図をした。


男は嬉々として箱から注射器を取り出した。


「止めろ」

注射器を見てケビンの目に恐怖の色が映った。

パラウェイは最新の麻薬で人に快感を与えると同時に人の精神を支配する。

そして、使いすぎると精神が壊れるのだ。死の麻薬と言われる所以だった。

男は嬉々としてケビンに注射器を持って近づいた。

「やめろ」

ケビンは必死に暴れたが、固定されているので全く効力は無かった。

「ギャアアア」

ケビンは注射器の針を腕に刺されて悲鳴を上げた。

「ふんっ、この者もどれくらい保つかのう。せいぜい余を楽しませてほしいものだな」

「左様でございますな」

一同は大きな声で笑いあった。地下室にはその笑い声が不吉に響き渡っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■第2巻【10/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


■第2巻【10/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/178537d615973d18a4cb8adc53c66c16/


第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

【書籍化】

しました!
アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


■アマゾンへのリンク


■楽天ブックスへのリンク


■hontoへのリンク


手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

新作小説

はこちら!

『ヒロインに躱されて落ちていく途中で悪役令嬢に転生したのを思い出しました。時遅く断罪・追放されて、冒険者になろうとしたら護衛騎士に馬鹿にされました。護衛騎士と悪役令嬢の恋愛物語』

https://ncode.syosetu.com/n0185hu/

公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
「でも、良いわ。私はこのチートスキルで隣国で冒険者として生きて行くのよ」そのキャサリンを白い目で見る護衛騎士との冒険者生活が今始まる。
冒険者がどんなものか全く知らない公爵令嬢とそれに仕方なしに付き合わされる最強戦士の恋愛物語になるはずです。ハッピーエンドはお約束。毎日更新目指して頑張ります。

私の

イチオシ

の小説はこちら

『好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません』

https://ncode.syosetu.com/n2724hj/

平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ