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皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第八章 ボフミエ王宮恋愛編

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幕間 あなた神を信じますか?(シャラザール視点)

シャラザールは今日も大人しくクリスに封印されていた。

もっと暴れたかったが、クリスはなかなかそのチャンスを与えてくれない。



「ビアンカは神様の存在を信じている?」

そんな中、クリスの侍女の小童が昔憑依して助けてやった小童に話しかけた。

神か、ロクな奴もおらんが、邪神の多くは処分したはずだった。今地界も天界も平和なはずだった。地獄は奴らのせいで悲惨な気がしたが。まあ、地獄は元々悲惨なところのはずだ。シャラザールは自分の蛮行を良くは考えないことにした。


「えっ、そらあ信じているけど」

小童は当然そう答えた。当たり前だ。命を助けてやって、その伯爵城もろとも首謀者らは地獄に叩き落としてやったのだ。

その隣の小童も昔、いじめられていたところを助けてやったことを思い出していた。

最近ああいった事ができていなくてシャラザールは少し欲求不満気味だったが。


アデリナの小童がジャンヌが神様に見えたというのはなにかの間違いだろう。さすが小童。まだまだ、修行が足りん。あのガサツな小僧が神とは聞いて呆れる。自分のガサツさを棚に上げてシャラザールは思った。



「で、クリス様は神様をどう思われているのですか」

そして、その小童が隣のクリスに聞いてきた。


「うーん、私はそんなに信じていないかな」

クリスの言葉にシャラザールは絶句した。何ということだ。神が憑依して助けてやっていると言うのに神を信じないとは。

でもその後の言葉に唖然とした。、

「何しろ戦神シャラザールは神を信じるくらいなら、まず自分で努力しろとおっしゃっていらっしゃったから」

そうだった。シャラザール自身、自分が神になる前は全く神なんて信じていなかった。

自分の信心の無さには呆れるばかりだ。


「神頼みをする前にまず自分で努力するようにってことですよね」

クリスの横で食べていたメイの小娘が言う。


いや、待て、貴様には神自らが反射の魔術を伝授させてやっただろうが、もっと神を尊べ。クリスに褒めろと思うがメイに伝わることはなかった。


「さすが聖女クリス様ですね」

アデリナが感激して言った。

「いや、聖女でないし、というか、ミハイル家の教えかな。でも、シャラザール3国では普通ですよね。アメリア様」

クリスの斜め向かいで食べていたアメリアの小娘にクリスはふる。

この小娘も余の血を引いてはいたが、何で余の子孫たちは、神の存在を信じないのだ。

そう、後でジャルカに文句を言うと


「何をおっしゃいますか。貴方様自身が、宗教などというものは信心深い者たちを騙して金儲けをする史上最低の詐欺行為だと迫害なさっていたではありませんか。そのあなたの子孫たちが神なんて信じているわけ無いでしょう」

と怒られてしまったが。


余に逆らっていた魔導国の連中が神を信じているのに、なんとも不満な事だ。


しかし、そこにジャンヌの小娘がやって来た。

「いや、ジャンヌは絶対に神の存在を信じないって話」

「えっ、いや、私は信じてるぞ」

「えっ」

「嘘っ」

周りは驚いていたが、当然余と話す機会の多いジャンヌは余を認めている。周りはそれが信じられないようだが。

「アレクは信じていないわよね」

テレーゼの小娘がアレクに聞くが、こいつも余の使い走りだ。


「えっ、いや俺も信じているよ」

アレクは当然の答えを返す。

「はんっ。嘘つけ。信仰心の無い貴様がそんなの信じているわけ無いだろう」

しかし、その横に来たクリスに思いを寄せているドラフォードの小童が言う。此奴は二度とクリスと話すことを許さないようにしようとシャラザールが思った時に、

「何言ってんだよ。俺は信じているよ」


そう言うとアレクはシャラザールの前に来て手を合わせて祈りだした。

「戦神シャラザールよ。何卒、此度の戦いもお力をお貸しください」

そうじゃ、もっと余を讃えよ。赤い死神の小僧は少しは目をかけてやろうかの。

シャラザールの機嫌は少し直った。


何も知らないクリスの小娘は

「えっ、ちょっとアレク様。何で私に祈るんですか」

と慌てていたが、まあ当然のことじゃ。

そこで気づいたみたいで、ドラフォードの小童も慌ててシャラザールの前に跪いた。

「戦神シャラザール様。何卒、クリスとの結婚をお許しください」

うん、まあ、その前の態度が気に入らんが、その態度に免じて少しくらい許してやっても良いぞ。シャラザールはますます機嫌が良くなった。


「あっ、その手があった。戦神シャラザールよ。何卒、ジャンヌとの結婚をお認めください」

赤い死神の態度もシャラザールの機嫌を更に良くしていた。

(そうじゃな。少しくらいジャンヌの小娘との仲を取り持ってやっても良いぞ)


「そうだ、アレク、もし本当にそうなったらどうしてくれるんだ」

ジャンヌの小娘は抵抗していたが、まあ、その反抗的な態度も、好意の裏返しではないかとシャラザールはにまにまと温かい目で見ていた。


それ以降、シャラザールに対して遠くから祈る人が増えたが、それはシャラザールの自尊心を大いに満足させた。


そのニマニマした態度のシャラザールを冷めた目でジャルカが見ているのをシャラザールは全く無視した。神は多少の無礼は目をつむってやるのが神だと、あくまでも自己中な戦神であった。

ここまで読んで頂いて有難うございます。

明日から新章です

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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
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第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


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第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

【書籍化】

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アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

新作小説

はこちら!

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公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
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冒険者がどんなものか全く知らない公爵令嬢とそれに仕方なしに付き合わされる最強戦士の恋愛物語になるはずです。ハッピーエンドはお約束。毎日更新目指して頑張ります。

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イチオシ

の小説はこちら

『好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません』

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平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
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