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皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第七章 魔王復活

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クロチア最終決戦8 クリスは魔王に胸を刺し貫かれました

.ドス黒い奔流が今までクリスのいた空間に流れ込み、一瞬でクリスの姿が飲み込まれた。


「クリス!」

オーウェンの叫び声が閣議室の中に響き渡った。いても立ってもいられなかったオーウェンはスクリーンの中に入り込んで必死に手で黒いもやもやをどけようとする。

が黒いもやもやはクリスを取り囲み、どんどん収縮していく。


みんな固唾を飲んで見入っていた。

カーンはにやりと笑った。


「あっはっはっはっは」

高笑いする。


「所詮ボフミエの小娘よ。余の前には抗うすべも無かったようだな」

カーンは余裕をもって周りを見渡した。


魔人の大半はやられており、兵士の多くもやられたみたいだが、ボフミエの小娘さえ処分すればあとは雑魚しかおるまい。


カーンはにやりと笑った。

目の上のたん瘤だったクリスがいなくなればあとは魔人などおらずとも、カーン一人で何とかなるだろう。




その瞬間だ。

黒い塊が光り輝いた。

一瞬で黒い塊が光にとって代わり、中からクリスの姿が現れたのだ。


「そんな馬鹿な。最強の闇魔術が効かないなんて化け物か」

カーンは驚いた。一瞬対処が遅くなる。


クリスがさらに光輝いた。

そして、クリスから雷撃がほとばり出して一瞬で戸惑っていたカーンを直撃した。


「ギョェェェェェェ」

カーンの絶叫が戦場に響く。

雷撃の短距離直撃だ。

宮殿をも一瞬で破壊する恐怖のクリスの雷撃がカーン一人に集中した。

いくら魔王と言えどもひとたまりもなかった。魔王カーンは一瞬にして黒焦げになった。

そして、ピキピキけいれんしながら、ドタリと倒れた。

そこには真っ黒こげになった肉塊が倒れていた。


「さすが姉さま」

ウィルが叫ぶ。


「よし、クリス、よくやった」

画面越しにオーウェンはクリスに抱きつこうとして腕が空を切る。


「まあ、あれごときの魔術でクリス様がやられるわけは無いですな」

その横でオーウェンの様子にドン引きしながらジャルカは言った。


残った敵は動揺した。


いくら魔人と化しているとはいえ、魔王が倒れた今はここにとどまる理由もない。

慌てて撤退しようとした。


「よし、敵を逃がすな」

ジャンヌが喜んで叫んだ。

「全軍掃討戦だ」

アレクも指示を飛ばす。

全軍が掃討戦に移ろうとした時だ。


「クリス様。魔王はまだ死んでおりませんぞ」

ジャルカが大声で叫んだ。

画面を見ていたものが慌てて魔王を見る。

しかし、その声はクリスには届いていなかった。


魔王の横を通り過ぎたクリスに、魔王から黒い鋭い物が伸びてクリスの胸を貫いた。



「クリス!」

閣議室にオーウェンの絶叫が響いた。

クリスがやられた。

そんな馬鹿な。

オーウェンの頭は真っ白になった。

と同時に何故か画面がブラックアウトした。



「姉さま!」

ウィルは絶叫した。


クリスの胸にはカーンから伸びた腕が突き刺さっていた。

いつの間にかカーンの黒焦げになって干からびた体は元に戻っていた。


クリスの頭には今までのことが走馬灯のように流れた。

小さい時、泣いていたクリスをオーウェンに慰めてもらった事。

婚約破棄の時に颯爽と現れてかばってくれたオーウェン。

ドラフォードで生まれて初めて街に連れ出してくれたオーウェン。

そこで夜の街並みを見ながら「好きだ」と告白してくれたオーウェン。

GAFAに対して雷撃攻撃してしまい、多くの人を殺してしまったと泣いていた時に慰めてくれたオーウェン。

オーウェンとのいろんな楽しい思い出だった。


「ごめん、オウ」

そう言うとクリスは血反吐を吐きだした。



「あっはっはっはっ」

カーンの高笑いが戦場に響き渡った。

「愚かな小娘よ。余がこれくらいでやられると思ったのか」

立ち上がったカーンは貫いた腕に力を入れた。


「死ね!小娘」

カーンはそう言うと腕をクリスの胸から引き抜いた。


血しぶきをあげてクリスはゆっくりと地面に倒れ伏した。

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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■第2巻【10/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


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第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

【書籍化】

しました!
アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

新作小説

はこちら!

『ヒロインに躱されて落ちていく途中で悪役令嬢に転生したのを思い出しました。時遅く断罪・追放されて、冒険者になろうとしたら護衛騎士に馬鹿にされました。護衛騎士と悪役令嬢の恋愛物語』

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公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
「でも、良いわ。私はこのチートスキルで隣国で冒険者として生きて行くのよ」そのキャサリンを白い目で見る護衛騎士との冒険者生活が今始まる。
冒険者がどんなものか全く知らない公爵令嬢とそれに仕方なしに付き合わされる最強戦士の恋愛物語になるはずです。ハッピーエンドはお約束。毎日更新目指して頑張ります。

私の

イチオシ

の小説はこちら

『好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません』

https://ncode.syosetu.com/n2724hj/

平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
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