クロチア最終決戦2 大国脳筋ベンは魔人を倒しました
皆様 いつも読んで頂いてありがとうございます。
ついにクリス対魔王の決戦です。クリス戦はもう少し先
コロナの緊急事態宣言で暗い世の中を少しでも明るくと書きだしたこの小説も世間は2回目の緊急事態宣言に…
コロナをクリスが浄化してくれと日々祈っております。
物語は佳境に突入です。
打倒魔王。消えろコロナ!!!!!
アレクの開戦の合図に全軍湧きかえった。
そして、歩く脳筋ドラフォード東方第一師団第一大隊長のベン・ドーブネルもいきり立った。
「よし、全軍突撃」
騎乗した馬の上でベンは叫んでいた。
第一大隊はドラフォード軍の中でも最強と言われている東方第一師団の本来なら先鋒、兵の大半は騎士をもってしており、鎧を纏った騎士の雄たけびを上げた集団突撃はすさまじいものがあった。
しかし、その前には巨人と化した魔人と、これまた、その魔人に繰られた赤い目をたぎらせた兵士たちが200名ほど立ち塞がっていた。
「ガーーオ」
魔人が雄たけびのようなものを叫び、魔人軍も一団となって駆けてくる。
「行くぞ」
抜剣して第一大隊は突撃態勢に入る。
「グウォ―――」
魔人が叫んで衝撃波を第一大隊の先頭に叩きつける。
「ウォラ―――――」
ベンは叫ぶとその衝撃波を魔力で強化した体で弾き飛ばした。
ベン自身は魔力を使っているという認識はない。気合で弾き飛ばしたとしか認識していないのだ。
しかし、普通魔力で強化している魔導騎士も多々いるが、魔人の衝撃波を躱す、しや、受けて弾き飛ばせる者は殆どいなかった。それをあっけなくやるのが脳筋、ベン・ドーブネルの真骨頂だった。
魔人は衝撃波を弾き飛ばされた事に一瞬戸惑った。
そして、周りの魔人に繰られていた兵士たちの一部が、その弾き飛ばされた衝撃波で灰燼と化す。
「者ども、魔人は戸惑っておるぞ、今こそ突撃」
ベン・ドーブネルの声が戦場に響き渡った。
「ウォラ―――」
ベンはそのまま抜剣して魔人軍に突入した。
ベンは魔人に切りかかる。
魔人はその剣を右手で受けた。
本来ならば手で弾き返せるはずだった。
しかし、剣が魔人の手に食い込む。
横から別の騎士が魔人に切りつける。
それは左手で魔人は騎士もろとも弾き飛ばした。
ベンは剣を抜くと再度切り付ける。
魔人が右手で弾き飛ばそうとするが再度剣が食い込む。
ベンは魔人の胴に切りつけようとするが、魔人は右手で防ぐ。
「おのれ、下郎が」
更にベンは頭に血を登らせて切りかかる。
魔人は必死に防いだ。
周りのクロチアモルロイ連合軍の魔人に繰られた兵士たちは普通の兵士よりは圧倒的に強くなっていた。
しかし、ドラフォードの東方第一師団第一大隊は歴戦の勇士たちでドラフォード最強の騎士を謳っているだけに強かった。魔人軍の兵士たちと一対一で対等に遣り合えた。
そして、ドラフォード軍の方が兵数は5倍いた。
5対1でかかられてはさすがに強化された兵士でも遣り合えない。
5人がかりで対峙された兵士たちは剣を構えるが、普通1本の剣で5人は相手にできない。
1本防ぐ間に後ろから横から次々に切り伏せられ、突き上げられ、次々に倒されていった。
一方魔人は兵士たちがいなくなり、四方から騎士たちに切り結ばれるようになった。
魔人は左手で剣をはじくが、右手はしつこいベンを相手にしている。
どうしても隙が出来る。
そこを3人の騎士によって背後から剣を突き刺された。
「グウォ―――――」
魔人が叫んでのけぞる。
「隙あり、喰らえエエエ」
ベン・ドーブネルは渾身の力をもって馬もろとも魔人に突っ込んでいった。
魔人が右手で防ごうとするが、その傷だらけの右手を渾身の力を持って振ったベンの剣によって叩っ切られていた。
今までベンのしつこい攻撃を防いでいた魔人の右腕が切られて飛んでいく。
空いた右側から右胸に渾身の力をもってベンは剣を突き刺した。
「グウォ―――――」
魔人が叫んで残った左手でベンを馬もろとも弾き飛ばそうとする。
ベンは手綱を引いて馬をよけさす。
魔人は衝撃波を左手で放つがベンは馬をさばいてそれを避けた。
そして、そのままもう一本の剣を抜いて一気に距離を詰める。
魔人の左手をかいくぐる。
魔人は口から衝撃波を出そうとするが懐に潜り込んだベンが目の前から消える。
その時にはベンは両手に握った剣を左手の心臓部分に渾身の力で突き刺していた。
「グウォ―――――」
魔人は胸を押えて叫ぶとゆっくりと倒れていった。
そして、真っ黒な塊になるとドロドロの肉塊とかしていた。
「者ども見たか。魔人一匹召し取ったり」
ベンの声が戦場に高々と響いた。
人物紹介
サイラス・ヨークシャー公爵70 テレーゼ王国最強魔導師
現ボフミエ魔導省顧問
クリスの母の父という事はクリスとウィルの祖父。
ヨークシャー公爵家は戦神シャラザールの血を引いていると言われている。名門 クリスが戦神シャラザールを憑依させているのもシャラザールの血を濃く引いているから
爺馬鹿で孫に構いすぎるのでクリスやウィルからは敬遠されている。








