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皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第七章 魔王復活

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暴風王女はちょこまか転移して魔王を翻弄しました

クロチアの王都に風が吹いた。


ヒュー


しかし、風は建物には当たっても人一人当たることは無かった。

時たま兵士たちには当たったが、庶民には一人も当たらない。

そう、ものの見事に王都にいた人々はいなくなっていた。

魔王よりも恐ろしいクリスティーナ襲来の噂を聞いて。


「どういう事だ」

王城の城壁に立ったカーンが聞いた。


「戦乱が近いという事で逃げ出したようです」

参謀のアクラシが言う。

「戦乱が近いか。しかし、余が使者で来た時はもっと人がいたように思うが」

不審そうにカーンが聞く。

「何でもボフミエの魔女が来ると言うので慌てて皆逃げ出したようです」

新たにカーンの補佐についたマリオが言った。カーンの腰巾着としておべっかを言いまくっていた。


「おなご共が言うには、魔王よりも怖いと」

何でもないようにマリオは言った。


「何だと。余よりも強いだと」

カーンはぎろりとマリオを睨みつけた。


「いえ、そのような。陛下よりも強い方はこの世に入らっしゃいません」

慌ててマリオは否定する。


「しかし、魔王よりも怖いのだろうが」

マリオの襟首を掴んで持ちあげる。

「ヒィィィ、ご容赦を。」

「どのように怖いのだ」

「なんでも、魔女は雷撃を浴びせたとか」

「それで余が反撃せなんだとか」

「いえいえ、そんな事はお許しを」

必死に許しを請うが


「まずは貴様を先陣の露払いと化してやるわ」

カーンはマリオに向けて衝撃波を放った。

「ギャっ」


一瞬にてマリオは肉塊とかして城壁の下に飛んで行った。


「者ども、これより全軍出撃する。

遅れる者はこの者のようになる。

死にたくなければ全力でついて来い。

一気にボフミエの小娘を血祭りにあげるぞ」

そう脅すと先頭を切って歩き出した。

その後をクロチアモルロイの兵士1万人が続いた。



ジャンヌ達魔導中隊は先行して偵察していた。


「姫。前方にモルロイの兵士発見。約総勢1万」

索敵魔法を使っていたライラが報告する。

「魔王はいるのか」

ジャンヌが聞く。

「1万と言えば本軍だと思います。おそらくいるかと」

「よし、一矢報いて逃げるぞ」

「何かその使い方違います」

ライラが言うがジャンヌは全く無視した。

「貴様ら全軍後退しろ」

「しかし…・・」

ザンが言う間もなくジャンヌは転移していった。



魔王カーンは全軍の先頭に立ってゆっくりと歩いていた。


「ん」

前方に魔力を感じる。

「敵だ」

「戦闘用意」

「敵襲」

次々に伝令が出る。


兵士たちは散開して備える。



しかし、前方の敵は散開し、逃げ出した。

「敵は逃走を始めました」

「さすが陛下ですな」

「ふん、雑魚が。戦の先陣として叩き潰してやろうと思ったのに」

そう高笑いをしようとした時に真横にいきなりジャンヌが転移ししてきた。

「喰らえ」

ジャンヌはカーンに向けて全力で爆裂魔法をくらわせた。


カーンは障壁を張る。


すさまじい爆発が両者の間で起こった。


その爆発の煙の後に少しすすで汚れたカーンが現れた。


「ちっ全く効かずか」

上空にいたジャンヌは舌打ちする。


「ふんっこのような攻撃が余に聞くと思ってか」

余裕をもってカーンが立っていた。


「ふんっ単なる挨拶をしただけだ」

ジャンヌが言う。


そして、ボールのようなものをそっと投げた。


カーンは思わず障壁で防ぐ。


しかし、それは障壁に当たるとすさまじい光を発していた。


周りの兵士たちは思わず目を押えて叫ぶ。


それと同時にジャンヌは爆裂魔法を周りに散らばした。


四方ですさまじい爆発が起こった。


爆発の後ではうめき声をあげて倒れている多くの兵士がいた。


「おのれ、生意気な」

カーンが爆裂魔法を放つ。


ジャンヌは転移して避けた。



「ほう、転移持ちか」

カーンがニヤリと笑う。


「ふんっ魔王というとどんなに強いかと思ったが、クリスの敵ではないな」

ジャンヌは笑って言った。


「何だと小娘」

カーンは無詠唱で爆裂魔法をジャンヌに浴びせる。

しかし、その前にジャンヌは転移する。


次々転移するジャンヌめがけて爆裂魔法を浴びせるがそのたびにジャンヌは転移する。

そして、そのたびに周りの兵士が爆裂魔法をもろに食らった。



「おのれちょこまかと逃げおって」


「あっ、クリス」

「何だと」

ジャンヌの声にカーンは反応して思わず後ろを見た。


「あっはっはっは。馬鹿な魔王だ」

馬鹿にしたジャンヌの声が響く。


「おのれ。もう許さん」

カーンは完全に頭に来ていた。

そのまま無詠唱で今までの100倍ほどの超強烈な爆裂魔法をジャンヌに向けて放っていた。

人物紹介

魔王カーン28 父王らに殺されそうになり暗黒面におちる すなわち魔王に憑依された。

元々魔力量少なく、魔王の本来の力で威圧し、圧政をひいている。

元々いい人だが今は魔王の性格が完全にカーンをのっとっている。


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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


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第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
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■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

【書籍化】

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アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

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『ヒロインに躱されて落ちていく途中で悪役令嬢に転生したのを思い出しました。時遅く断罪・追放されて、冒険者になろうとしたら護衛騎士に馬鹿にされました。護衛騎士と悪役令嬢の恋愛物語』

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公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
「でも、良いわ。私はこのチートスキルで隣国で冒険者として生きて行くのよ」そのキャサリンを白い目で見る護衛騎士との冒険者生活が今始まる。
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イチオシ

の小説はこちら

『好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません』

https://ncode.syosetu.com/n2724hj/

平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
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