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皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第七章 魔王復活

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魔王は赤い死神と画面越しに対峙します


「バジノヴァー、貴様何をしている。」

魔王カーンは切れて叫んでいた。


「ヒィィィぃ。お許しを」

バジノヴァーはカーンの画像めがけてひれ伏した。


「ふんっ。無能者などに用は無いわ」

カーンが叫ぶと同時に、バジノヴァーは血しぶきを上げて血だるまの肉塊と化していた。


「ヒィィィィ」

それを見てトリポリ国王ホフマンは玉座から転がり落ちた。

腰を抜かしたのか、そのままふるえていた。


「そこなトリポリ国王よ。貴様も肉塊に変えてやろうか」

「ヒィィィィィ。お許しを」

途端に180度態度を変えてホフマンはひれ伏していた。


「儂の力がボフミエの小娘に劣ると」

「いえいえ滅相もございません」

ホフマンは首を振った。


「ふんっ。口では何とでも言えるよな」


「そうだ。貴様の力は筆頭魔導師様には到底及ばない」

声が響いた。


「何だとトリポリ国王」

カーンは目を怒らせてホフマンを睨みつけた。


「いえ、私はそのような事は…」

「心の中では思っておるわ」

ホフマンの声の後に大声が続く。


「おのれ小国の国王の分際でそこまで余をこけにするか」


「わっはっはっは」

そのカーンの声にかぶせて大きな笑い声が響いた。


そして、カーンの画像の前にアレクの画像が現れた。


「貴様何奴だ。」

「貴様のような3流国の王に名乗るような名前は無い」

「何を」

カーンは切れた。

「ヒィィィ」

頭上で始まった二人の言い合いにホフマンは悲鳴しか上げられなかった。


「ふんっ。魔王も3流になったな」


「何だと」


「我が国の筆頭魔導師様に雷撃を受けて居城を壊されてクロチアに逃げ出すとは」


「逃げたのではないわ」


「いなくなることを逃げるというのだ」


「逃げてはおらん」


「聞くところによるとクリスティーナ様の雷撃を恐れるあまり、周りの者にも正確な居場所を明かしていないとか」


「何を言う。予の部下が攻撃を受けて被害が広がるのを防ぐためだ」


「貴様では防ぎきれないと言っているのも同じだ」

「ええい、うるさいわ。貴様では役不足だ。筆頭魔導師の小娘を出せ」

「ふんっ貴様の相手など私で十分だ」

「貴様。言わせておけば、今度会ったときは即座に殺してやる」

「ほう、筆頭魔導師様が怖くてここまで来れないくせに」

「何だと」

カーンは歯ぎしりした。



「嘘だというなら今すぐにここまで来い」

「おのれ言わせておけば」

アレクの挑発に魔王は目を怒らせてアレクを睨みつけた。

しかし、そのまま転移してボフミエの国都へ移動しようとはしなかった。


「そちらの方こそ、こちらに来い。予が怖くて来れないのであろう」

「ふんっ同じことを言えばよいというものでは無いぞ。工夫が無いな」

アレクは如何にも馬鹿にしたように言った。

「言わせておけば」

カーンは悔しがった。


「んっ?」

アレクは画面の外を見て、頷いた。


「致し方ない。貴様が我々を恐れてこちらに来ないというならばこちらからそちらに行ってやろう」

もったいぶってアレクは言った。


「喜べ。筆頭魔導師様自ら魔王討伐の軍を指揮してくださるそうだ」

「しゃらくさい。返り討ちにしてやるわ」

「ふんっその方が大きな顔が出来るのはあと少しだ。せいぜい威張り散らしているが良い」

大声で笑うとアレクは画面から消えた。


「おのれ」

その後ぶち切れた魔王が画面から消える。



「な、何とか頸が繋がったか」

二人が画像から消えた後で、ほっとしてホフマンはため息をついた。

「危なかった。あと少しでカーンに肉塊に変えられるところだったわ」

そして立ち上がろうとしてよろける。

ホフマンの膝がまだふるえていた。


「本当でございますな」

後ろから隠れていた宰相のロータルが出てきて言った。


「二度とアレクサンドル様のいう事は聞かんぞ。本当に死ぬところだった」

ブスっとしてホフマンが言った。


「何か言ったか」

「ヒィィィぃ」

画面に再び現れたアレクを見てホフマンは悲鳴を上げた。


「国王。何だあれは。あっさり裏切りおって」

「いや、アレクサンドル様。あのように目の前で人を殺されたら」

アレクの糾弾に必死にホフマンは言い訳する。


「強いものを見るとあっさり裏切りると言うのだな」

「ヒィィィ。申し訳ありませんでした。臣が悪うございました。

二度とこのような事は致しません」

ホフマンはアレクに平伏した。


「本当だな。筆頭魔導師様が貴様の今回の裏切りの件を聞かれたらどう思われるか」

「アレク様。何卒おとりなしのほどを」

クリスに見捨てられたらトリポリは立ちいかなくなる。


「その方の気持ち次第だ。我々は明朝カロエから北上してクロチアの首都に向かう。その方も全軍を率いて直ちにクロチアに向かえ」

「ははああ。かしこまりました」

ホフマンは慌てて再度平伏した。


クリスの下にいても、アレクに顎で使われるのは変わらないホフマンであった。


人物紹介

ロータス トリポリ国宰相

風見鶏。アレクがボフミエ国外務卿になるとアレクの扱いをいい加減にして、アレク激怒の場面を作らせる。おかげで宮殿の天井に穴が開いた。

強いものにひれ伏す。

今は国王にアレクでなくてクリスにすり寄るように話している。

実際に多くの贈り物をするが、多くの貢ぎ物はクリスの目に触れる事も無く換金されて孤児院や失業者対策に回されている事は当然知らない


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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■第2巻【10/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


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第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

【書籍化】

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アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

新作小説

はこちら!

『ヒロインに躱されて落ちていく途中で悪役令嬢に転生したのを思い出しました。時遅く断罪・追放されて、冒険者になろうとしたら護衛騎士に馬鹿にされました。護衛騎士と悪役令嬢の恋愛物語』

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公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
「でも、良いわ。私はこのチートスキルで隣国で冒険者として生きて行くのよ」そのキャサリンを白い目で見る護衛騎士との冒険者生活が今始まる。
冒険者がどんなものか全く知らない公爵令嬢とそれに仕方なしに付き合わされる最強戦士の恋愛物語になるはずです。ハッピーエンドはお約束。毎日更新目指して頑張ります。

私の

イチオシ

の小説はこちら

『好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません』

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平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
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