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皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第七章 魔王復活

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魔王はトリポリに使者を派遣しようとしました

その頃カーンの元へはクロチア国内の貴族たちが続々と集まって来ていた。

そして、カーンに捧げものを出し、本領安堵の確約を得ようとしていた。

カーンの圧倒的な魔力の前に、国外に逃亡したのは1割、他の大半の貴族は降伏し、カーンから領土を安堵してもらおうとしていた。


カーンはそれを謁見の間で玉座に座って受けていた。

片手にはワイングラスを持って横にはクロチアの王妃を侍らせていた。

それを見て謁見の間に来た貴族は目を見張り、ある者は痛ましそうに、ある者は軽蔑したように王妃を見ていた。

王妃としても横に立って酌をするか、侍女を1人ずつ殺すかどちらが良いとカーンに問われて仕方なしにしていたに過ぎない。王妃は夫を殺したカーンに屈辱にまみれた思いで酌をしていた。


「これはこれはカーン国王陛下。この度のクロチア併合おめでとうございます。

私バジノヴァ―はこれからカーン国王陛下に忠誠を誓わせていただきます。つきましては少ないですが受け取って頂きますようよろしくお願いいたします」

バジノヴァ―は家宝の宝玉を取り出して捧げた。

それを侍従が受け取る。


「ん、殊勝じゃな」

カーンは頷いてワインを飲もうとした。

が、飲むのを途中で止める。


「王妃。貴様もこの酒を飲め」

王妃に酒を突き出す。

「いえ、そのような。」

王妃は慌てた。

「良いから飲むのだ」

カーンは立ち上がると王妃の口にワインを突き出す。

王妃が口を閉じて顔を逸らそうとするが、顎を捕えて強引に口をこじ開ける。

そして、口の中にワインを流し込んだ。

「うっ」

王妃は無理やり飲まされた。


そして、いきなり喉をかきむしって暴れ出した。

そして、バジノヴァーにぶつかっていった。

二人はもつれて倒れた。

バジノヴァーが起き上がって王妃を見るとすさまじい苦悶に歪んだ顔で

王妃は口から血反吐を吐いてその場で死んでいた。


「キャー」

周りの侍女が声を挙げる。

バジノヴァーは横で血を吐いて死んでいる王妃を唖然と眺めていた。


「ふんっ俺に毒を飲ませるなど無駄な事を」

吐き捨てるようにカーンは言った。


「この薄汚いものを処分しろ」

カーンの指示で兵たちが王妃の死体を片付ける。


「バジノヴァー、その方も余に毒を飲ませたいか」

「滅相もございません」

慌ててバジノヴァーは首を振った。


「カーン様」

慌てて、アクラシが外から入って来た。


「アクラシ、王妃が余に毒を飲ませようとしたぞ」

「な、なんと。だから申したのです。王妃などそばに置いてはいけませんと」

「ふんっ毒殺くらいやってくれないと面白くも無い。」

にやりとアクラシは笑った。


周りのクロチアの者たちは呆然と見ていた。


「ルチッチ。いつでも余に逆らってよいぞ」

「御冗談を」

ルチッチは慌てて否定した。

「貴様らの元主君の妃が命をかけたのだ。貴様らもそうしたかろう」

「滅相もございません」

ルチッチは否定する。


「おのれカーンめ」

それまで我慢していた騎士の一人が剣を抜いて切りかかった。

カーンはそれを一瞬で肉塊に変えていた。

血しぶきが飛んで女官の一人が見ろに浴びた。

「キャー―――」

悲鳴と共に女官が倒れる。


「ふんっ。詰まらんな。もう終わりか」

カーンは呟いた。


「アクラシ。所で何か用か」

「はいっ。ボフミエに動きがあると。カロエに軍を集結しつつあるそうです」

アクラシが報告する。


「ふんっ。そんな事か。それ以外にあの小娘は各国に援軍を頼んでいるそうだぞ」

「本当でございますか」

アクラシが慌てた。

「ふんっ。気にするな。軍など何万人集まっても余の前には無駄だ。増えれば増えるだけ動きは鈍くなろう。各国が慌てふためいているうちに、予定通り次の手に入ろう」

落ち着いてカーンが言う。


「トリポリですか」

「そうだ」

アクラシのあげた声にカーンは頷く。


「この度もカーン様自ら使者で行かれますか」

「何故、儂自らいかねばならん」

カーンは否定した。


「そうだな、今度はそこのお前」

カーンはバジノヴァーを指さした。


「トリポリにおもむき、トリポリ国王に降伏するように伝えよ」

「私がでございますか」

バジノヴァーは驚いて言った。


「そうだ。うまく行けば領地を増やしてやろう」

「領地よりは私めも欲しいものがあります」

思い切ってバジノヴァーは言った。


「ほう何だ。予の首か」

興味を持ってカーンが聞く。

「御冗談を」

慌ててバジノヴァーは否定する。


「出来ましたらクロチアの王女殿下を妻に頂きたく」

「何だと」

カーンの後ろに控えていたクロチアの者が声をあげる。

カーンはじろりとそちらを睨んで黙らせる。

バジノヴァーは中肉小太り、今も緊張しているせいか汗が湯水のように出て脂ぎっていた。

王妃に似て美しいと言われている王女には喜ばしい事では無いだろう。


「反逆した王妃の娘をか」

「はい。昔こっぴどく振られました」

バジノヴァーはにやりと笑って言った。


「なるほど。その方にやるのも良かろう」

笑ってカーンは言った。


その後ろでその王女が蒼白となって立っていた。


「トリポリ国王は脅しに弱い。

何だったら今の王妃の首を持って行ってトリポリ国王に見せつけろ。即座に降伏するだろう」

「御意」

バジノヴァーは平伏していた。

人物紹介

クリスティーナ・ミハイル18 侯爵家10歳からエドの婚約者 主人公

ボフミエ皇帝に誘拐されたが、魔人と化した皇帝を拳で殴りつけて征伐。皇太子、王弟、その他もろもろ、魔人と化してもクリスの拳は無敵。そのままボフミエ古の3魔導師によってボフミエ魔導国筆頭魔導師にさせられる。

建国の戦神シャラザールが憑依している。アルコール摂取で出現  マーマレードいや世界最強

  


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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■第2巻【10/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


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第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

【書籍化】

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アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

新作小説

はこちら!

『ヒロインに躱されて落ちていく途中で悪役令嬢に転生したのを思い出しました。時遅く断罪・追放されて、冒険者になろうとしたら護衛騎士に馬鹿にされました。護衛騎士と悪役令嬢の恋愛物語』

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公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
「でも、良いわ。私はこのチートスキルで隣国で冒険者として生きて行くのよ」そのキャサリンを白い目で見る護衛騎士との冒険者生活が今始まる。
冒険者がどんなものか全く知らない公爵令嬢とそれに仕方なしに付き合わされる最強戦士の恋愛物語になるはずです。ハッピーエンドはお約束。毎日更新目指して頑張ります。

私の

イチオシ

の小説はこちら

『好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません』

https://ncode.syosetu.com/n2724hj/

平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
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