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皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第七章 魔王復活

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クリス黒い斑点が体を覆い重体に陥りました

クリスは王立高等学園で、令嬢たちにいじめられていた。

大切な提出課題を隠されたのだ。

いろいろ探してもどこにも無かった。

「無いわ」

クリスは焦った。

あれを出さないと、オーウェンに負けてしまう。

クリスが負ければ先生たちが王妃によって首にされるかもしれなかった。

「クリス、判ってますよね。

他国の皇太子がこの王立学園の主席になるという事は王立学園に人がいないという事です。

特に今は我が国の皇太子とその婚約者がいるのです。

負けるなんてありえないですよね」

エリザベス王妃は嫌味をたらたら言っていた。

それを私に言うなら、自分の息子のエドに言ってもらいたいとクリスは思った。

クリスがいくらエドに言ったところで聞いてはもらえないのだ。

でもここでその事を指摘するとあなたがエドに寄り添って一緒に勉強しないからですとまた、お小言の時間が増えそうだった。

クリスは黙って聞いていたが、最後にもし他国の皇太子が主席になったら先生方の待遇も考えなくてはならないとはっきり王妃は言っていたのだった。


それだけは避けたいとクリスが必死にやっているのに、先生たちは助けてくれないし、いじめてくる令嬢に注意もしてくれない。

クリスはため息をついた。


探し回るクリスは池の上に課題の紙が浮かんでいるのを見つけた。

まだ落ちて間もないみたいで、すぐに取れば使えるかもしれない。

とっさに手を伸ばした。

なかなか届かない。

あと少しで届くってときに、後ろから思いっきり押された。

池に落ちるって思ったときに、オーウェンに抱きしめられていた。


えっ?

池がいきなり消えていた。


「クリス、クリス」

オーウェンの声がする。

はっとクリスは目を覚ました。


目の前にオーウェンの顔がアップで映っていた。

「オウ?」

「どうしたクリス?」

画面からオーウェンが聞いてくる。

横を見るとアデリナが魔導電話を持っていた。

オーウェンは朝昼晩と3回侍女を通して電話してきていたのだ。

「ありがとう。オウ。夢でいじめられていたのをオウに助けてもらったの」

「当然だよ。クリス。夢だろうが現実だろうが、クリスをいじめる事なんて絶対にさせないから」

クリスが弱く微笑んで言うのにオーウェンが応えた。

「ありがとう」

クリスがお礼を言うが、顔は熱を持っているようで赤かった。

「大丈夫?クリス」

「大丈夫よ」

そう言ってかすかに微笑むとクリスは目を瞑った。



クリスが寝たのを見て侍女と2、3話した後に、オーウェンは状況確認でアレクに電話をした。


「黒死病の広がり具合はどうだ」

「クリス嬢が寝込んでから新たな患者は見つかっていない」

「うーん、それがよく判らないんだけど、普通はもう少し病人が増えるんじゃないのか」

「もともと、病原菌が弱かったのか、よく判らないが」

「死者がまだゼロってのもよく判らないよな」

ジャンヌも横から出てきて言う。

「怪しい奴らはがいたので、軟禁はした。5人とも黒死病を発症していて、確認したらモルロイの奴らだとはいた。黒死病の菌とは知らずに周りにばらまいたらしい」

「カーンもひどい事をするな。実行者も殺すか」

「でもまだ死んでいないんだろ」

「まあ、しょせんモルロイの奴らがやることだからな、いい加減だったのではないか」


「大変です。クリス様に黒い斑点が現れました」

侍女が駆けこんで来た。

「何だと。周りが病状が良くなっているのに」

「熱も上がっています」

「判った。直ちに向かう」

二人は応えた。

「しかし、お二人は皇太子殿下です。あまり近付かれない方が良いのでは」

アデリナが言う。


「気にするな。馬鹿は病にかからん」

オーウェンが言い切った。

「何だと」

「そうだ。そんな訳無いぞ」

二人して反論する。

「何言っている。今まで病気で寝込んだことなんて無いだろうが」

オーウェンに言われて二人は黙ってしまった。

「あの、そう言う問題ではないのではないかと思いますが」

アデリナが言う。

「私どもがクリス様にはついておりますので、お二人は敵に備えられた方が、宜しかろうと思われますが」


「気にするな。俺たちがいなくても大丈夫だが、クリス嬢になんかあったらボフミエは内部崩壊するよ」

アレクが言い切った。

確かに各国の我の強い者つまり、皇太子連中を集めて国を運営していたが、潤滑油のクリスがいるから回っているのだ。そのクリスがいなくなったら国として成り立つ訳は無かった。

二人は慌ててクリスのところに向かった。



「アクラシ、死人が出ないなんておかしいではないか」

「順調に病人の数は増えておりましたのに。おかしいですな」

「最新の状況は判らないのか」

「すいません。ワットに潜入させた影たちも捕まったようでして。

これ以上潜入させて、捕まったり発病したりすると今後の作戦にも差し支えるかなと思いまして新たに入れておりません」

「王宮に潜入させているものもいるだろう」

「かん口令が出ているらしく中々詳細がつかめないのですが」

カーンの言葉にアクラシが応える。



「申し上げます。筆頭魔導師に黒い斑点が出たそうです」

そこへ兵士が飛び込んできた。

「ボフミエの内務卿も取り乱していたと報告がありました」


「そうか、ついに小娘が死ぬか」

カーンは喜び勇んで言った。


「遂に攻撃の時が来ましたな」

喜んでアクラシが言った。

「小娘が死んだのが確認でき次第出撃する」

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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■第2巻【10/19発売アマゾンはこちら】
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第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

【書籍化】

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アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

新作小説

はこちら!

『ヒロインに躱されて落ちていく途中で悪役令嬢に転生したのを思い出しました。時遅く断罪・追放されて、冒険者になろうとしたら護衛騎士に馬鹿にされました。護衛騎士と悪役令嬢の恋愛物語』

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公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
「でも、良いわ。私はこのチートスキルで隣国で冒険者として生きて行くのよ」そのキャサリンを白い目で見る護衛騎士との冒険者生活が今始まる。
冒険者がどんなものか全く知らない公爵令嬢とそれに仕方なしに付き合わされる最強戦士の恋愛物語になるはずです。ハッピーエンドはお約束。毎日更新目指して頑張ります。

私の

イチオシ

の小説はこちら

『好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません』

https://ncode.syosetu.com/n2724hj/

平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
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