クリス、大国皇太子にカエル令嬢と呼ばれてしまいました
すいません。今回は短いです。
その後が大変だった。
アメリア以外にも貴族女子の5名が気絶、やる前からもリタイヤ3名とやはり貴族には難しい面もあった。
リタイアした計8名は学園長を含めて後日補講が開かれることになった。
「ヒルに吸われたくらいで気絶するなんて、本当に軟弱だな」
城に帰って来たジャンヌは呆れて言った。
「いやいや、花よ蝶よと育てられた姫君の反応としては普通だろ」
オーウェンがかばって言う。
「それは平気なのはおかしいという事が言いたいのか」
ジャンヌがジト目で言う。
「まあ、ジャンヌは異常だよな。カエルも普通に手づかみするし」
オーウェンが笑って言う。
「クリス、オーウェンがお前も異常だって言っているぞ」
「えっ、いや、そんなことは」
ジャンヌの言葉に慌ててオーウェンが言い訳しようとするが、
「良いんです。どうせ貴族令嬢らしくないですし、王族に嫁入りするつもりはありませんから」
拗ねてクリスが言う。
「いや、クリス嬢。あなたを非難するつもりは無くて」
オーウェンは焦りに焦った。ジャンヌらと遊んでいたせいでクリスも普通にカエルとか触れるのだった。
子供の頃は普通に遊んでいたが、それが普通の貴族令嬢と同じかと言われると違ったのだ。
完全にジャンヌに嵌められた。
馬鹿めと珍しく黙って地雷を踏まないように静かにしていたアレクはオーウェンを憐れんだ目で見下す。
それでも助け船を出した。
「あのう、そうは言ってもクリス嬢は既にボフミエの王族なんだけど…」
「筆頭魔導師は平民で王族ではありませんよ」
アレクの言葉にすかさずクリスが反論するる。
「そもそもクリス嬢は名門ミハイル侯爵家の令嬢ですし、テレーゼの王族ともつながっているし、マーマレードの王族はジャンヌなんだから、カエル触れる王族はいると思うよ」
「でも、エカテリーナ様は触れないでしょう」
「確実に気絶する」
アレクは即答した。
「ガーネット様も見るのが精一杯でしたよ」
「確かに」
「ジャンヌお姉さまの母上も無理ですよね」
「昔持って帰ったら気絶された…」
クリスが挙げる人々は皆触れない。
「まあ、そうは言っても今日は8人以外はみんな田植え出来たんだし、そんなに気にしなくても良いんじゃない」
「そうそう、だからカエル令嬢なんて言われないよ」
オーウェンはフォローするつもりで言った。本人は。
「えっカエル令嬢?」
「酷い」
「オーウェンそれは無いだろう」
みんな一斉に非難する。
「いや、そうは呼ばれないって」
必死にオーウェンはあらがうが
「最低だな」
「信じられない」
「もう良いです」
完全に切れてしまったクリスだった。
いつも忙しい中読んで頂いてありがとうございます。
今章はここまで
次章は砂漠の短足騎兵師団国家モルロイがボフミアに侵攻してきます








