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皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第六章 クリス ボフミエ皇帝?になる

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暴風王女は美食を期待して母国に帰りましたが粥しか出てきませんでした

いつも忙しい中読んで頂いてありがとうございます。

次話はクリスが人間ロケットに乗り込みます

「マーマレードより、マーマレード国内の全取引の禁止を言い渡されました」

イーサン・ウェストリーはランベルト・アマダ会長に報告していた。


「何だと。マーマレードが」

アマダは慌てた。

「何故だ」

「聞くところによると我が商会のブライカーがクリス様に無礼を働いたのが原因だとか」

「父親の内務卿の差し金か」

忌々しそうにランベルトが言う。

「内務卿に敵対する貴族に働きかけよ」

「会長。マーマレードでクリス様の不興を買う事は国民の不興を買う事になると以前お話させて頂きましたよね」

「所詮侯爵の小娘ではないか」

「会長。マーマレードから撤退してください」

呆れてイーサンが言った。

「何だと。貴様。雇い主に口答えするのか」

きっとしてランベルトが睨みつけると

「ボケ会長よく聞けよ」

口調をがらりと変えてイーサンは言った。


「このマーマレードで聖女クリス様を貶める事はな、国民の反発を買う事になるんだよ。

ボケ会長が阿呆だから、俺たち下っ端の店員が死にかけたんだぞ」

「何だと。生意気な貴様は首だ」

ランベルトは叫んでいた。


「こっちから願い下げだ。あばよ」

イーサンは魔道具を叩き壊していた。


「モーリツ、お前がマーマレードに行って直ちに体制を立て直して来い。

イーサンにもこの世界で生きていけなくしろ」

「会長。その事ですが、マーマレードの支店は怒り狂った民衆の襲撃を受けて壊滅しています。

しばらくマーマレード国内に入り込むのは難しいかと」

「何だと」

きっとしてランベルトが睨みつける。

「直ちに王都のマーマレード外交部に連絡して損害賠償を請求しろ」

「判りました」

モーリツが出て行った。


「おのれマーマレードのボケなすどもめ。

GAFAの一角のこのアマダ商会を怒らすとどうなるか目にもの見せてやるわ」


ランベルトはペンを叩き折っていた。


 



オーウェンはクリスの側で看病していた。

新たに侍女になったアデリナとミアと交代で看病する中に、強引に混ぜてもらったのだ。

クリスは熱が少しあるようだった。

青白い顔をしていたが、そのクリスの顔もいとおしかった。


昔もこんな事した事があったなと子供の頃を思い出す。

まだ、クリスの婚約者になれていないけど、何としてもなりたいとオーウェンは思っていた。

体調不良のクリスの代わりに、自分一人でドラフォードに行って農業技術者を連れて帰る予定だった。

ジャルカからは人間ロケットの最新版が出来たので、是非とも試運転してほしいと言われたが、あれだけは二度とごめんだとドラフォードの高速魔導船を使って帰る予定だった。

10人の魔導師を使って1000キロを2日で走破する予定だった。

陸路も入れて片道4日の行程だ。

その前に少しだけ看病したいと強引に代わってもらったのだった。

昔のようにクリスの額のタオルを交換する。


クリスは熱があって寝ていた。

今日は皆とピクニックいく予定だったのに、自分だけ風邪を引くなんて本当に馬鹿だ。

「大丈夫か。クリス」

そのクリスをのぞき込む男の子がいた。

「オウ。どうしたの?」

「馬鹿は風邪ひかないって言うのにひいたやつがいるから、見に来てやったんだ」

「何それ」

ブスっとクリスは拗ねる。


「うそうそ」

笑ってそう言うとオウはクリスの額にのっていたタオルを取り換えてくれた。


「冷たい」

思わずクリスが声を出した。

「冷たすぎたか」

オウが慌てて聞く。

「ううん、冷たくて気持ちいい」

クリスがほほ笑んだ。

「ありがとう、オウ」

クリスがぼそりという。

「えっ」

オウが驚いてクリスを見た。

「寝るまで傍にいて」

クリスが頼む。

「ずうっと傍にいてやるからゆっくり休め」

オウの言葉に頷いてクリスは目を閉じた。


ハッとしてクリスは目を覚ます。

そこにはミアの顔が見えた。

「ミア」

「目を覚まされましたか」

ミアが声をかけてくる。

「オウが見てくれているのかと思っていた」

「オウッてオーウェン様ですか。明け方にいらっしゃいましたが」

「そう、オウも傍にいてくれたんだ」

しんみりとクリスが言う。

最近よく寝れていなかった。久しぶりに寝れたので頭は少しはっきりとしていた。

日はすでに登っているようだった。

「ミア、ドラフォード行きは」

慌ててクリスが起き上がった。

「大丈夫です。オーウェン様が自分一人で行くと出発されました」

ミアがクリスを寝させようとする。


「でも、農業の指導者は今後のボフミアの根幹をなすもので私も行かないと」

「クリス様。とりあえず、体調をお治しください。

最悪ウィル様が転移で連れて行くとおっしゃっていますし」

クリスは強引に布団に戻された。

ウィルの転移なら無理すれば3日くらいで行けるかとクリスは諦めてもう少し寝る事にした。



「ようし、マーマレードに還るぞ」

張り切ってジャンヌは言っていた。

マーマレードのジャンヌ魔導中隊はウィルを除いて18名。

ジャンヌは自分が蒔いた種がどうなっているかも含めて確認に行こうとしていた。

ジャルカの言うように6万トン用意できていたら、苦労も終わりだ。

また肉が食べられるようになる。

もうお粥だけの生活はこりごりだった。

それが無理でもマーマレードに外交で行くのだ。

絶対にうまいものが食える。

ジャンヌらは期待に膨れていた。

「肉だ肉だ」

嬉々として魔力を船にかける。

魔導中隊の全員の魔力は強力で船はあっという間に空に浮いた。

「マーマレードに着いたら肉が食い放題だぞ」

皆期待に燃えて船を走らせていた。



しかし、マーマレード国内についても粗末な食事は変わらなかった。

魔導電話でジャルカから注意を受けたのだ。

ボフミエの外交部隊は食料を受け取りに行くのだからくれぐれも途中の食事はボフミエと変えないようにとお達しを受けたのだった。


しかし、さすがに王都の会食では違うだろうとジャンヌは思っていた。


その会食だけを期待して何とか我慢してきたのだ。

しかし、出てきた食事をみてジャンヌは唖然とした。

大鍋にはお粥と梅干とそして形ばかりの肉が一切れ…


「母上。これは何ですか。我が国に対する嫌味ですか」

半分切れた状態でジャンヌは言う。

この4日間の旅の間もずーっと美食を期待していたののだ。

飢饉で苦しむ国の使節団に少しくらいご馳走を食べさせてくれてもいいではないか。

それを楽しみに来たのに。


「何言っているのよ。ジャンヌ。あなたでしょう。ミハイル卿にクリスが毎日少しの粥で我慢しているって言ったのは」

エリザベスが逆切れして言う。

「そんなこと言うからミハイル卿はそれ以来食事が喉に通らなくて、

それでクリスが粥しか食べていないことが料理長にばれて、怒った料理長がクリスがきちんとした食事がとれるまでは城の食事も全て粥になったのよ。

その分援助に回せって。

肉が一切れついているでしょ。それで我慢しなさい」

王妃の声にジャンヌは少しやりすぎたことを後悔していた。

王宮に帰ってくれば思いっきり普通のおいしい料理が食べられると思ったのに。


「何か文句でもあるの」

王妃の剣幕にジャンヌは返す言葉もなかった…。


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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■第2巻【10/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


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第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

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公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
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『好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません』

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平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
― 新着の感想 ―
[気になる点] なんかずっと主人公が自分の価値に無自覚でもやる 散々他人から褒められて、好意を寄せられてるのにそれをお世辞で流してしまう 誰のことも信じてないのかなー 王宮でぼこぼこにされてきたとして…
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