表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第六章 クリス ボフミエ皇帝?になる

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

147/480

暴風王女は奴隷商人とそれに手を貸した兵士を弾き飛ばします


アデリナらの乗った幌で覆われた4頭立ての馬車は市街地に入りつつあった。

窓がないのでどこを通っているかは判らなかったが、石畳の上を車輪が走っている音がしたので、街に入ったのが判った。


「そこの馬車。とまれ」

アデリナは乗っている馬車が急に止まった事に驚いた。

帝都ナッツァの手前だった。

街の手前で検問をやっていたのだ。

これで助けられる。

アデリナは喜んだ。

幌が開けられた。

兵士2人が顔を出す。


「おい。手かせがされているぞ」

兵士が指摘した。

「お役目ご苦労様です。こちらで如何でしょうか」

後ろから御者の男が金貨の入った袋を取り出して兵士に渡した。

兵士は中身を確認するとにやりと笑った。

「よく判っているではないか」

それを懐に入れる。

馬車の中で見ていた女たちは呆然としていた。


「うそ、何。あなたたち兵士なんでしょ。助けてよ。私たち攫われたのよ」

アデリナが思わず口を開いた。

そのアデリナの口を慌てて男が塞ぐ。

「へへへ、すいませんね」

男がアデリナの頬を張った。

アデリナは目の前が真っ暗になった。

「すまないな。姉ちゃん。俺たちもこれが仕事でね」

兵士は笑って言った。

女たちは信じられないように兵士を見た。


「うそ。そんな」

「皇帝が聖女様なのに」

女たちは呆然とした。

「ボフミエには神も仏もいないんだよ。皇帝が聖女様になったって?

聖女なんている訳ないだろ」

兵士はうそぶいて離れようとした。


その瞬間ぼろ布のように兵士が弾き飛ばされていた。


馬車の幌も爆風で飛ばされる。

「ヒィィィ」

横にいた兵士が悲鳴を上げた。


そこには怒りのモード満載のジャンヌが立っていた。


「おいっお前。今何した」

詰所からばらばらと兵士たちが剣を構えてかけて来た。


「貴様等もグルか」

ジャンヌは衝撃波をそのまま兵士たちに放つ。


5人ほどが壁に叩きつけられていた。

「貴様が責任者か」


階級章の高そうな男をジャンヌは睨みつけていた。

「貴様何者だ」

隊長が叫んでいた。

「こんな事をしてタダで済むと思うなよ」

「貴様。私が判らないのか」

ジャンヌが言い放った。

男はまざまざとジャンヌを見た

「げっ。暴風王女」

隊長は思い出していた。

ボフミエに現れた最強にして最悪の姫の話を。

ノルディン侵略戦においては3個師団を相手に殲滅させたという武勇伝を思い出していた。

そして、それが魔導師団長についた話も。


そう言う隊長も次の瞬間には襤褸布のように弾き飛ばされていた。

「誰が暴風王女だ。私はこの国の魔導師団長だ」

ジャンヌは叫んでいた。


「おいっ今その子に手を挙げた貴様。前に出ろ」

男を顎で指してジャンヌは言った。


「ここはボフミエ魔導国で奴隷は禁止されている。知っているか」

大声で言う。

周りに野次馬が集まりだしていた。


「俺はアマダ商会の手のものだ」

「何。尼さんだと。お前は男では無かったのか」

「何言っている。アマダだ」

そう言って前に出た男の顔を一瞬で殴り倒していた。

「女に手を出す奴は許さん」


「貴様。アマダに手を出してタダで済むと思うなよ」

男はすごんだ。

次の瞬間襤褸雑巾のように弾き飛ばされていた。



「ボフミエの民に手を出してタダで済むと思うなよ。次やれば地上から消滅させてやるよ」

ジャンヌがはっきりと宣言した。


多くの民がそれを見ていた。


「ライラ。ジャスティンを呼び出せ。こいつらの再教育もジャスティンにやらせろ」

「正義の騎士に…」

兵士たちは真っ蒼になった。

ジャスティンは曲がったことが大嫌いだった。

皇帝に対しても逆らうくらいだった。

今回奴隷を見逃していた点が判れば、どうなるかは火を見るよりも明らかだった。


「別に私がこのまま殺してやってもいいが」

ぎろりとジャンヌは目を見開いた。


「ヒェェェ」

「お許しください」

辺りにいた兵士たちは跪いて傅ずいていた。


アデリナは驚いた。

ノルディン帝国と言えどもその意向を気にすると言われている4大商店の1つアマダの手のものを一瞬で弾き飛ばした自国の魔導師団長を。

そう彼女はノルディンの侵攻を止めたマーマレードの英雄暴風王女ジャンヌ・マーマレードだ。

そして彼女とやり合った赤い死神も外務卿としており、今名の上がった正義の騎士ジャスティンもこの国にいるのだ。この国もまだこれから変われるんだ。

アデリナには希望の光が灯った。

皆さん、いつも読んで頂いてありがとうございます。

今回は1つ目のザマーです。

でも悪徳業者GAFAはこんな事ではびくともしません。

正義の王女の好意???いやいや暴走がクリスを窮地に立たせる!?



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■第2巻【10/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


■第2巻【10/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/178537d615973d18a4cb8adc53c66c16/


第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

【書籍化】

しました!
アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


■アマゾンへのリンク


■楽天ブックスへのリンク


■hontoへのリンク


手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

新作小説

はこちら!

『ヒロインに躱されて落ちていく途中で悪役令嬢に転生したのを思い出しました。時遅く断罪・追放されて、冒険者になろうとしたら護衛騎士に馬鹿にされました。護衛騎士と悪役令嬢の恋愛物語』

https://ncode.syosetu.com/n0185hu/

公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
「でも、良いわ。私はこのチートスキルで隣国で冒険者として生きて行くのよ」そのキャサリンを白い目で見る護衛騎士との冒険者生活が今始まる。
冒険者がどんなものか全く知らない公爵令嬢とそれに仕方なしに付き合わされる最強戦士の恋愛物語になるはずです。ハッピーエンドはお約束。毎日更新目指して頑張ります。

私の

イチオシ

の小説はこちら

『好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません』

https://ncode.syosetu.com/n2724hj/

平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ