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皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第一章 婚約破棄

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婚約破棄されました クリス怒りの鉄拳

「いえ、何も無かった事はありませんわ」

その時クリスが前に出た。


止めようとしたオーウェンにやさしく頷く。


ー何この感じー


ジャンヌは最悪なことが起こった予感がした。


「これはミハイル嬢。お久しぶりです。」

慌ててアレクがあいさつする。


「お久しぶりです。アレクサンドル皇太子殿下。

相変わらずお姉さまと仲良さそうで結構ですね」


「いえいえ、ミハイル嬢のようにうまくいってないですよ」

こういいながらアレクは地雷を踏んだのに気付いた。


しまった。言い間違えた。それも最悪のタイミングで。


思いっきりジャンヌの肘鉄を食いながらアレクは後悔した。


「ええ、ええ、私どもはうまくいっておりませんわ。

たった今、エドワード皇太子殿下から婚約破棄を言い渡されたところです」


「えっそんな馬鹿な。あなたのように美しい方を婚約破棄するなどご乱心されたとしか」


「殿下。心にも無い事を。声が震えていらっしゃますよ。」

冷たい視線をクリスはした。


「お姉さまも最近は北方で楽しんでいらっしゃるそうですね。

ノルディンの皇太子殿下と。私だけこんなところにおいて。王妃様のお相手させて。」


「いや、待て。クリス。そんなひどい事したとは」


「あなたの弟様から散々言われましたわ。心が冷たいとか

平民の気持ちが判らないとか。勉強だけできる人の心の無い機械だとか。」


「いや、クリス。そこまでひどいことは言ってないぞ」


「心に思っていたんでしょ。目に出てましたよ」

きっとしてクリスは見た。

日頃クリスはおしとやかだ。

何をしても怒らないように見える。

でもある一点を越えるとその時点で終わりだった。


「今まで私なりに必死にやってまいりました。

本来要領は良くないし、お転婆で姿勢もなっていないし物理も全然できませんし。」

ジャンヌからエドに視線を移す。


「未来の王妃になるんだからと。少しでも手順を間違えたら一からやり直させられて。

でも、私なりに必死にやってきたんです。


でも、物理がどうしても覚えられなくて。


そんな時に王妃様のお妃教育が何故か終わらなくて。


次の日物理のテストで徹夜しても終わらなくて。


誰かに相談したくても異性に話しかけたらいけないとか


高等学園に入ってからは忙しくてずうーっと勉強とお妃教育で友達とも遊べなくて。


なのに、カバンひっくり返されて足蹴にされて、助けてくれたスミス君に対して色目を使ったとか言われて。

やっとテスト終わってほっとしたらエド。あなたなんて言った」

クリスの目は座っていた。


「いや・・・」


「出来る奴は平民の苦労が判らないって言ったじゃない。


あなた今回勉強したの?


私よりしたって言えるの?


私その日は徹夜明けよ。


ええ ええ そうでしょうとも。私はバカよ。


要領も悪いわよ。


でもね、あなた。自分だけ異性と仲良くなってパーティにはその子と出るって。


私は冷たくてかまってくれなかったとか思っているんでしょ」

クリスの手は震えていた。


「そんな余裕がどこにあるのよ。

来る日も来る日もほとんど睡眠時間削ってやっても終わらなくて。あなたと違って異性と話すことはおろかご飯食べる時間もほとんど無かったわよ。

王妃様もおかしく無い。

なんで自分の息子は異性と遊んでいるのに、私は話してもいけないのよ。

挙句の果てにサマーパーティのパートナーもいないなんて。

高等学園に入って初めて泣いたわ」


それでウィルが召喚されたんだ。


その時にすぐに馬鹿弟を成敗していれば…・


ジャンヌは遅かった事に気づいた。


「ウィルありがとう。そんな時に慰めに来てくれて。


でないと私どうしていいか判らなかった。


本来ならこんなパーティ出たくなかった。


でも出なかったらまた王妃様になんて怒られるか判らない。


下手したらあなたが皇太子に優しくしていないから他の女が出来たのよとか言われかねない。


死ぬ思いで、むちゃくちゃ勇気出して出てきたのよ。


無理やり忙しい弟についてきてもらって。


でも、無理してきたこのパーティで婚約破棄されました。


馬鹿ですよね。


お妃さまに言われてその通りに必死にやって


でも、その子供たちは好きにやっているのに。


そんな中私をかばっていただいたオウには本当に感謝の言葉しかありません。


本当にありがとう。


こんなにうれしかったことありません。」

クリスは泣き崩れた。


「クリス嬢」

その肩に後ろからやさしくオーウェンは手を添えた。


「ありがとう。オウ」


クリスは一歩前に出た。


「そこまで一生懸命やってきたのに、振られちゃった。

王妃様のいう事必死に守ったのに。

嫌だったのよね。エドは。」

やさしい顔でエドを見る。


「いやおれは・・・・」

何か言いたそうだがエドは何も言えなかった。



「でもね、私も学園もっと楽しみたかった。

もっと遊びたかった。

未来の王妃だから我慢しなければいけないって思っていたのに。


必死にやってきたのに。


今振られたら私の青春何だったのよ


もっと前に嫌だって言ってよ


あなたがもっときちんとお母様の面倒見なさいよ。


なんで私ばっかりひどい目になるの


私の青春返して」

クリスはエドの前に立つと襟を掴んで持ち上げていた。


「婚約破棄。上等よ。こっちから破棄してやるわ」

クリスは拳を固めた。


「馬鹿野郎」

叫び声とともに皇太子は10メート以上殴り飛ばされていた。



とりあえずパーティーはここまでです。

でもざまー編は更に今章の終わりまで続きます。

お楽しみください。

評価まだの方はして頂けるとありがたいです。

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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■第2巻【10/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


■第2巻【10/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/178537d615973d18a4cb8adc53c66c16/


第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

【書籍化】

しました!
アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

新作小説

はこちら!

『ヒロインに躱されて落ちていく途中で悪役令嬢に転生したのを思い出しました。時遅く断罪・追放されて、冒険者になろうとしたら護衛騎士に馬鹿にされました。護衛騎士と悪役令嬢の恋愛物語』

https://ncode.syosetu.com/n0185hu/

公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
「でも、良いわ。私はこのチートスキルで隣国で冒険者として生きて行くのよ」そのキャサリンを白い目で見る護衛騎士との冒険者生活が今始まる。
冒険者がどんなものか全く知らない公爵令嬢とそれに仕方なしに付き合わされる最強戦士の恋愛物語になるはずです。ハッピーエンドはお約束。毎日更新目指して頑張ります。

私の

イチオシ

の小説はこちら

『好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません』

https://ncode.syosetu.com/n2724hj/

平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
― 新着の感想 ―
[一言] 割と王妃もギルティやな
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