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皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第五章 ボフミエ皇帝誘拐する

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ボフミエ最終戦5 戦神シャラザール怒りの鉄拳がさく裂しました

「そこの豚皇帝。余にこんな気持ち悪いものを突き付けるなどどういう事だ」

怒り狂ってシャラザールは皇帝に近寄る。


「ひいいいい」

皇帝アーベルは怒り狂ったシャラザールに戦慄した。

(殺される)

思わず、後ずさりするがその足を踏みつけられて止まってしまった。

(これは小娘ではない)

(何だ?)

今まで体験した事も無い巨大な力の持ち主が目の前にいた。

あまたの魔導士を見てきたアーベルにも目の前の者がただならぬ力を、それも圧倒的な力を持っているのははっきりと判った。

もうアーベルには恐怖しかなかった。


「このような胸糞悪いものなど、こうしてやる」

シャラザールはその石を鷲掴みすると空のかなたに向かって思いっきり投げ捨てていた。

石は一瞬で成層圏に向けて一目散に飛んで行った。


アーベルはシャラザールの視線が石を追って自らから外れてほっとするが


「ギョエエエエ」

急所を思いっきり踏まれて叫んでいた。


そしてその顎を思いっきり蹴り飛ばされる。


「陛下」

サロモンは思わずそのアーベルに駆け寄るが

「退けっ」

シャラザールの拳がサロモンに触れるとサロモンは張り倒されて、いや、弾き飛ばされていた。

そしてそのまま起き上がれなかった。


シャラザールは蹴り飛ばした皇帝の胸倉を掴んで持ち上げて張り倒す。

皇帝は歯が10本ほど飛び出して見るも無残な血の塊と化して地面にのびていた。

ヒクヒクと震えながら。


「口ほどにも無い。そのような気概で余に逆らうなど1000年早いわ」


「ギョエ」

アーベルはそのシャラザールに腹を踏みつけられて声をあげる。

顔中血まみれにして気絶していた。


ボフミエ軍の他の魔導士は驚愕のあまり1歩も動けていなかった。


「出た!シャラザールが出た」

日頃の行いからは絶対に見られないほど取り乱してアレクは小さくなって震えていた。

来るんじゃなかったとアレクは思った。

しかし、こんな事で後悔するなどまだまだ早かった。


「ジャンヌ!」

シャラザールが不機嫌そうに叫んでいた。

「はい」

思わず姿勢を正してジャンヌが返事する。


「貴様。何故あのような反吐の出そうなものを余に近づけさせた」

「えっ。いやそれはそこの豚に聞いていただきたく…」

「その豚が近づく前になぜその豚もろとも処分しなかったのだ」

理不尽な事をシャラザールは言う。

「それはあなた様が捕まっていたから…」

ジャンヌは言い訳しようとした。

「甘い!その豚など隙だらけであったではないか。

豚が剣を娘に突き付けていようが、豚が動き出す前に豚を殺せば済んだ話だろう」

平然とシャラザールが宣う。

「えっ」

ジャンヌは思わず声をあげた。そんなときに動けば下手したら皇帝にクリスが殺されていただろう。

もっともナイフで突かれてもシャラザールの憑代が死ぬわけはないのかもしれないが…


「まだまだ全然なっておらん」

「そんな、無茶な」

ボソリとジャンヌが文句を言う。

「何か言ったか」

きっとしてシャラザールが睨みつける。

余程その突き付けられた石が嫌いだったらしい。

前回出現した時とは比べ物にならないくらいシャラザールは機嫌が悪かった。


「そこのお前」

シャラザールはジャスティンを指さす。


「今の遅い動きは何だ。なぜ。クリスが捕まる前にこの豚を処分しなかった」

「申し訳ありません」

素直なジャスティンは頭を下げた。

ジャスティンには彼女のこの信じられない魔力の強さからも何かが来臨したのは理解できた。

「そう、まだまだ力不足だ」

そして次にウィルを見る

「はっ申し訳ありません。是非ともご教授頂ければ幸いです」

「余っ余計なことを」

ジャンヌが慌てて口をふさごうとしたが、もう遅い。

「そうか、その謙虚な姿勢や良し」

シャラザールは機嫌が少しはなおる。


「そこのお前」

「姉様…」

ウィルは信じられなかった。

姉様が変わっている。

今はなしているのは姉などではなかった。

ウィルには魔王のようなまがまがしいものに感じられた。


「3年前はまだ子供だったから許したが、今も全然なっていないな。

そんななまくら刀で本当に姉を守れるのか」

「そ、それは」

ウィルはまだ頭がついていかなかった。

姿はどう見ても姉だ。しかし、この感じは全然違った。


「それとノルディンの犬」

アレクに叫ぶ。

「はい」

直立不動でアレクが立つ。

ウィルはアレクが何を恐れていたか初めて判った。

かれは姉では無くてこの女を恐れていたのだ。


「3年前から全然腕が上がっていない」

そしてニヤッと笑った。


「貴様ら全然なっておらん。今から余が稽古をつけてやろう」

「ヒィィィ」

アレクが思わず声を出す。


「そこの兵士ども、貴様らもだ」

何のことか何もわからず呆然としていたドラフォード軍の兵士たちもやっとそこに悪魔がいるのが判った。

おそらく今地上にいる者の中で最強の悪魔が目の前にいた。


「そんな」

一人の兵士が思わず声をあげていた。


「反論は許さん。貴様ら全員で余にかかってこい」

シャラザールの目は不気味に光った。


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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■第2巻【10/19発売アマゾンはこちら】
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第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

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アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

新作小説

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公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
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イチオシ

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『好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません』

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平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
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