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皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第四章 王立高等学園

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学祭・演劇編 最終幕で暴風王女は赤い死神を剣で貫きます

遅くなりました。

今章あと1話

明日あげられるように頑張ります

涙目のオーウェンは膝をついた。

クリスの肘鉄はオーウェンの鳩尾にもろにヒットしていた。


「ごめんなさい。エリオット様」

クリスは崩れ落ちたオーウェンを睨みつけて言う。

「今まであなたと一緒にいられて本当に楽しかった」

正面を向いて劇に戻って感情を込めてクリスは言う。

「この幸せがいつまでも続けば良いと思っていた」

そして下を見る。

「でも、このままでは何万と言う人が死ぬわ。アーバンの大軍には私が行くしかないの」

「シャル!」

オーウェンが苦労して手を伸ばそうとする。

「さようなら。エリオット。オリビア様と幸せになってね」

と言うとクリスは両手を握った。

「シャル――――!」

オーウェンが呼び止めようと叫ぶ声にかぶさるように

「ジャラザール!」

クリスは大声で叫ぶ。

と同時にクリスの手のひらから白い光が舞台一杯迸って世界が真っ白になった。


そして暗転して、最後の舞台になる。

大道具が次々に変えられる。


「クリス」

舞台に降りたクリスを慌ててオーウェンは追いかけるがクリスは全く無視する。

クリスは次の舞台で使う結界魔法を展開始める。

舞台で抱きつくなんて本当に信じられない。

その腕を緩めるためとはいえ、そのオーウェンにキスするなんて、それも全国配信の最中に。

もう絶対に御嫁にいけないじゃない。

クリスは心底頭に来ていたが…


「姉様がキスした…」

ウイルは呆けていた。

「形だけでしょ」

ガーネットが否定する。

「いや、確かにした」

確かにほっぺただがクリスがキスしているところがはっきりとウィルの席からは見えた。

形だけでは無くて。視力だけは良いのだ。

ウィルはそもそもクリスからはキスなんてしてもらった事は無かった。

姉がしているのを見た事も無い。

クリスのファーストキスのはずだ。

そんな馬鹿な。姉はオーウェンの事をそこまで…

ウイルはしばらく立ち直れそうにも無かった。



その頃ドラフォードの王宮でも

「いやあ、皇太子殿下もうまくやられているみたいですな」

フィリップ・バーミンガム公爵がとなりの皇太后に言う。

「まあそうだけど、全国配信の中でクリスにキスをさせるなんてなんてはしたない行為を」

皇太后がぷりぷりして言う。


「まあ、それだけ仲良くなったという事で」

ドーブネル将軍が言う。

「皇太子殿下が断られたと聞いたときは驚きましたが…」

「これでクリス様もドラフォードに輿入れして頂けますな」

ウィンザー将軍らも喜んでいた。


「そうですわね。何しろ全世界にキスが配信されましたから」

アンリも喜んで言う。


「そうね。こうはしていられないわ。直ちに息子に言って婚約の書類を整えないと」

皇太后が動き出した。



そして最終幕が始まった。


光りの攻撃で圧倒的にアーバン軍が優勢だった。しかし、そのアーバンに突然転移してきたシャルが切りかかる。


アーバンは弾き飛ばされていた。


そして、次々と騎士が打ち取られていく。


「おのれ、何奴」

アーバン役のアレクが叫ぶ。


「アーバン。なぜ攻め込んできたの」

悲しそうな声が響く。

「えっお前はシャル?」

「そう、よく判ったわね」

「嘘だ。シャルがこのような戦士になどなれるはずがない」

「アーバン。私はシャラザールの化身」

「そんな馬鹿な」


周りの兵士が次々に光魔法で攻撃するがそれを受けてもシャル役のジャンヌはびくともしない。


「うらああ」

と叫びながら次々に光魔法で攻撃して兵士をなぎ倒していく。


「おのれ」

アレクは剣をジャンヌと切り結ぶがあっさり弾き飛ばされる。


「シャル覚悟」

アレクは必殺技の光魔法をジャンヌに放った。

しかし、ジャンヌに反射させられる。

「アーバン。私はシャラザールの化身。

これで判ったでしょ。申し訳ないがあなたでは勝てたない」

「そんな馬鹿な。ここまで来て、そんな」

アレクは棒立ちに近かった。

「さあ、もう降伏して」

ジャンヌが手を指し延ばす。


「申し訳ない。シャル。私も国の威信をかけて来た。

ここで引き下がるわけにはいかないんだ」

そう言うと瓶を開けて緑の液体を飲む。

「アーバン。何をする」

「魔人の薬だ。人では勝てなくても魔人なら勝てる」

言うや、苦しみだした。

「うぉー」

アレクは喉をかきむしる。

そして、フェビアンが光魔法でアレクを巨大化したと見せる。

「喰らえ」

巨大化して剣をジャンヌに叩きつける。

ジャンヌはそれを受けてはじき返す。


二人は何回も切り結ぶ。


「うぉりゃあああ」

「この野郎」

ジャンヌとアレクの雄たけびが響き合う。


最後の力を込めて剣を振り上げたアレクに

「喰らえ」

光魔法を浴びせた。


魔人は弾き飛ばされた。

そしてボロボロになったアレクが立ち上がる。

「シャル。私が完全に魔人とならないうちに、早くその剣で殺してくれ」

巨大な魔人と化したアーバンに扮したアレクが叫ぶ。

両手を広げてシャラザールに扮したジャンヌを誘う。

「そんな、アーバン!」

ジャンヌは目から涙を魔力で出しながら躊躇した。

「シャル!君に殺されるなら本望だ」

アレクは更に一歩前に出る。

「ごめん。アーバン」

ジャンヌは剣を構える。

「さようなら」

そして、剣を魔人と化して巨大化したアレクに突き刺す。

アレクはジャンヌを剣もろとも抱きしめる。

その瞬間に辺りはすさまじい光に包まれた。


そしてその光が収まった時にクリスの姿が舞台の袖から消えていた。

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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■第2巻【10/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


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第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

【書籍化】

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アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
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表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

新作小説

はこちら!

『ヒロインに躱されて落ちていく途中で悪役令嬢に転生したのを思い出しました。時遅く断罪・追放されて、冒険者になろうとしたら護衛騎士に馬鹿にされました。護衛騎士と悪役令嬢の恋愛物語』

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公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
「でも、良いわ。私はこのチートスキルで隣国で冒険者として生きて行くのよ」そのキャサリンを白い目で見る護衛騎士との冒険者生活が今始まる。
冒険者がどんなものか全く知らない公爵令嬢とそれに仕方なしに付き合わされる最強戦士の恋愛物語になるはずです。ハッピーエンドはお約束。毎日更新目指して頑張ります。

私の

イチオシ

の小説はこちら

『好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません』

https://ncode.syosetu.com/n2724hj/

平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
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