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皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第四章 王立高等学園

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学祭・演劇開始・暴風王女は間違えて赤い死神を投げ飛ばしませんでした

すいません。結局2回投稿できませんでした。

今回から演劇編・怒涛のクライマックスです。

ボフミエ皇帝の悪巧みは成功するのか?

そうかシャラザールに瞬殺されるのか?

請うご期待!

毎日更新頑張ります???





午前中にリハを何とか終えた一同は遅い昼を食堂で取った。


そして即座に準備に入る。

荷物を手分けして講堂の裏に運び込む。


「いよいよですわね」

緊張したままでオーボエを持ったソフィアが言った。

「ああついに世界各地に意地悪令嬢として名が広まるのですね」

メーソン子爵令嬢がつぶやく。

「本当に。これで嫁に貰い手が無くなったらエステラさん、一生恨みますわよ」

イザベラが恨みがましそうにエステラを睨む。

「そんな…」

エステラは思わず悪寒を感じてしまう。

「まあ、イザベラさん、これが縁で素敵な殿方から婚約の申し込みがあるかもしれませんよ」

クリスがフォローする。


「それクリス様にあっても悪役令嬢の私には絶対にないですわ」

イザベラが即座に否定する。

「と言うかクリス様。どなたか紹介してください」

メーソンがお願いする。

「そうです。侯爵家では釣書の山が出来ているとか。そのおこぼれでいいので是非とも私にも」

その二人の勢いに思わず引くクリスだった。


「何を言っているのです。二人ともあさましい」

そこにエカテリーナが入ってきた。

「私は自分の魅力でクリスさんからオーウェン様を奪って見せますわ」

仁王立ちで胸を張ってエステラは言い放った。


「あのう。別にオーウェン様は私の物でも無いですけど」

ボソリとクリスが言う。

「えっちょっとクリス待ってよ。俺はクリスの物でありたいんだけど」

オーウェンが慌てて入ってくる。

「あっオーウェン様」

慌ててエカテリーナがオーウェンの腕に縋り付く。

「さすがオーウェン様。大国の王女に好かれてすごいですな」

アルバートがすかさずいう。

「おい、待てアルバート。お前ドラフォードの人間だろ。俺の応援してくれよ。

なんで邪魔する」

「これは異なことを。私はクリス様の騎士です。ドラフォードの騎士ではありませんから」

「私も母からはクリス様と親しくなるようにと厳命されていますが、オーウェン様を応援しろとは一言も言われておりません」

イザベラも言う。

その二人を見て

「ちょっとクリス」

慌ててクリスの方を見るが、既にクリスは本来ならばエカテリーナの取り巻きであるはずのアリサらに囲まれて他の話で盛り上がっていた…。

完全にノルディンの取り巻き連中はクリスに篭絡されていた。



「やっとクリスを見かけられたな」

その光景を遠くから拡大魔法でアーベルが見ていた。

「護衛騎士が二人いるようですが」

「そのうち1人は演劇に出ているだろう。昨日アーロンの視線でリハを一部始終見せてもらって動きは把握した」

クラスメイトの王子らに手を出すと気づかれる可能性があるので護衛隊長のアーロンの意識を乗っ取ったのだ。そしてアーロンからシナリオなどすべての情報を手に入れていた。

そしてサロモンとどこで実行したらよいか何度もシミュレーションを行ったのだ。

そして最終配置も含めて全て昨日のうちに決めていた。


「では予定通り実行しますか?」

サロモンが確認した。

「当然だ」

ボフミア皇帝アーベルは最終決定を下した。



前の演劇部の演劇が16時30分に終わった。

スティーブを中心に怒涛の搬入作業に入る。


講堂の中でも客の入退場がある。

今回はこの通称王族演劇があるので各回全員の入れ替えをさせていた。

そして最終回は2階の貴賓席もすべて解放された。

1階1000席。2階100席のマーマレードでは最大規模の劇場となった講堂だった。

最終回は超満員。場所的に空いているところや控室には魔導電話協会の面々が50名ほど、魔導師も50名ほどが控室も含めて待機していた。

世界100か所同時上映という事で50名もの魔導師が必要だった。

魔導第一師団からも10名ほど応援に繰り出したほどだ。

魔導師の大半は控室から各地に魔力を飛ばす予定だ。

講堂の周りは近衛騎士団をはじめとして魔導第一師団も警備に当たっていた。

ボフミエ皇帝には第一師団の元ジャンヌ中隊が当たっており、基本的には何もできないはずだった。


17時になり時間が来た。

「全世界の皆さん。こんにちは。マーマレード王立学園のパウル・ヒルシュです。

今日は魔導電話を使った世界初の一斉配信を行います。

是非とも御静聴頂きたい。

まず、マーマレードの国王より皆様にご挨拶があります」

ヒルシュ教授の声掛けにより、中継は始まった。


「皆さん。マーマレード国王のジョージ・マーマレードです。

魔導電話が発明されて10年。今や世界各地で使われております。

今回はその技術を使った全国一斉配信を行っております。

私の顔がハンサムに映っておりますか。

映っていたら少し機器の調子がおかしいのかなとも思いますが…」


笑いを誘う。

でも笑ったのは取り巻きのごく一部だ。

「つまらないですな」

ボソリとジャルカが言う。


「ここしばらく、大きな戦いも無く、平和な時が続いております。

今回の劇は戦神シャラザールが題材ですが、

我が国としてはこの劇に北の大国ノルディン、この国マーマレードそして同盟国のドラフォードの3か国の皇太子とボフミエの王子が手を取り合って共演するというのも初めての画期的な事です。

卒業してもこの学園で仲間として過ごした事をいつまでも覚えて友愛に励まれ、

この平和が永久に続くことをお祈りしてあいさつに代えさせていただきます」

拍手が会場から響く。


「マーマレードの国王よりの挨拶でした。

ではさっそく演劇に入りたいと存じます。

題名はシャラザールの光です。

ゆっくりお楽しみください」

ヒルシュは画面から消えた。



そして画面は森林地帯を走る馬車に替わった。

その横でペトロ・グリンゲン、ソフィア・サハロフ、フローラ・ダンステルブが立ち上がって演奏を始める。

そしてその馬車の前に巨大な魔獣が立ちふさがった。

「ギャオー」

巨大な咆哮をあげる。

馬車は馬もろとも風圧でひっくり返される。

そして、その馬車の残骸にドシンドシンと巨大な魔獣が迫る。

あと少しで馬車を踏みつぶそうとした時に転移して現れたシャラザールが魔獣を弾き飛ばしていた。


「姫様――――」

客席から黄色い声がかかる。


それに手をふろうとして倒れた魔獣から脚を蹴られて慌てて魔獣に手をかける。

そして隣から渡された、魔獣人形をぐるぐる回しだす。


「オーラオーラオーラ」

魔獣を振り回すジャンヌの掛け声に母のエリザベス王妃は頭を押さえた。

これが国民初お披露目の皇太子がこの登場の仕方。


-ジャルカ何やっているのよ!

エリザベスは心の中で盛大に突っ込んでいた。



「喰らえ――――」

そして客席の頭上に魔獣を放り投げた。

その魔獣は一番高いところで破裂すると星のかけらをキラキラ輝かせながら四散した…

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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■第2巻【10/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


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第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

【書籍化】

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アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

新作小説

はこちら!

『ヒロインに躱されて落ちていく途中で悪役令嬢に転生したのを思い出しました。時遅く断罪・追放されて、冒険者になろうとしたら護衛騎士に馬鹿にされました。護衛騎士と悪役令嬢の恋愛物語』

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公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
「でも、良いわ。私はこのチートスキルで隣国で冒険者として生きて行くのよ」そのキャサリンを白い目で見る護衛騎士との冒険者生活が今始まる。
冒険者がどんなものか全く知らない公爵令嬢とそれに仕方なしに付き合わされる最強戦士の恋愛物語になるはずです。ハッピーエンドはお約束。毎日更新目指して頑張ります。

私の

イチオシ

の小説はこちら

『好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません』

https://ncode.syosetu.com/n2724hj/

平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
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