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皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第四章 王立高等学園

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大国皇太子は鬼畜皇太子になる

いつも読んで頂いてありがとうございます。

すいません、1日2回更新無理になりました。

今までコロナで会社出勤禁止になったのでいろいろ出来ていたのですが、

これからは毎日1回更新で頑張って行きます。

誤字脱字等なかなか見られずにすいません。

頑張って書いていくので良かったら評価下さい。


「あ、あなたにこうして会えて良かった」

「皇太子殿下…いかん忘れた。」

「皇太子殿下、このような事をされてはいけません。」

「私の事を愛してください…違った。私の事など構わずに、婚約者様のところへ行ってください。」

「何でもないですわ。この虫けら共にヤラレタだけです…って言う訳ないか…」


ジャンヌは深夜の自室で分厚い脚本を持って苦労していた。

本なんて生まれてからほとんど読んだことは無い。

王立士官学校の座学は最下位卒業。

魔法実技と剣技は主席と言うジャンヌは今までカンと度胸で切り抜けて来た。

しかし、このセリフの多さは何だ。


それも、全然共感できなかった。

いじめられたら、剣で勝負するのみ、

士官学校でも生意気な生徒には剣で魔法で悉く叩き潰してきたのだ。

「『このような事何ともありませんわ』って無理。こんなことされたら魔法で相手を燃やしてやる」

ジャンヌはそのままベッドへダイブする。


「なんなんだ?このシャルって、どう見ても私では無理だろう」

ベッドの上でジャンヌは叫んでいた…



そして昼休み。

ジャンヌはものの見事に寝過ごして慌てて起きると昼だった。

飛び起きると食堂に向かう。

食堂ではクリスらが食事をしていた。


「ジャンヌ遅い。何度も電話したのに!」

アレクが怒って言う。

ジャンヌもジャルカの補習2時間が確定してそれどころでは無かったが、取り敢えずいう事があった。


「クリス。この話、私では無理」

脚本を持ってジャンヌは言った。

今日の朝方まで頑張ってみたが、どうしてもセリフが覚えられないし、人物に自分の気持ちを載せられなかった。


「えええ、お姉様。一応読んで納得していただけたのでは無かったのですか?」

「クリス嬢、それ無理だから。ジャンヌが読んでいたわけないでしょ。

それでなくても教科書が枕替わりなのに」

クリスの非難の声にアレクが言う。


「えっそんなことは無いぞ」

「嘘つけ。昨日初めて脚本読んだろう」

ジャンヌの言い訳にアレクが突っ込む。


「まあ、姫様に長いせりふ覚えろって言うのが無理だよな」

当然とばかりに、隣のテーブルでガーネットと食事させられていたウィルが言う。


「ウィル!」

きっとして脚本を投げつけるが、あっさりウィルに受け取られる。


「ほらね。姫様は知識よりも感覚で生きているんだから」

笑ってウィルが言う。


「ウイル失礼よ。皇太子殿下に対して」

クリスが注意する。


「でも、事実じゃん」

ウィルめ、あとで覚えていろよ、と怒りをもって睨みつけるが、ウィルは日ごろ慣れているのかびくともしない。

そして、ここは出来ないものは出来ないとはっきり言わないと。


「まあ、ジャンヌがいじめられて耐えられるわけないよな。

そんなことしたら剣でどつかれかねないし」

オーウェンは笑う。

そのもたれているオーウェンの椅子の脚を1本魔法で折る。


バキッ

という音と共にオーウェンがこける。

「ジャンヌ!」

怒りで真っ赤になって立ち上がってオーウェンが言う。


「ほらね」

ウィルが当然という顔で言う。


ウイルの椅子も脚を折ろうとするが防御魔法をウィルが張っているみたいでうまくいかない。

仕方がないのでウィルが飲んでいたそのスープを沸騰させる。

「熱っ」

ウィルは慌ててスープを吐き出す。


「姫様!」

怒るウイルを無視して空いていたアレクの隣に座る。


「でも、ジャンヌ様。アレク殿下との殺陣もありますし、そこはどうするんですか?」

スティーブが聞く。


「そこはやってもいいんだけど。シャラザールのところだけ私がやるって言うのはダメ?」

ジャンヌが聞く。


「じゃあシャルは誰がやるんですか」

クリスが聞く。


「これだけのセリフを覚えるのは得意なクリスだろう!」

ジャンヌが当然という顔で言う。


「えっ私は雑用が」

クリスは言うが、


「それはフォローを僕らでするよ」

オーウェンはクリスと恋人役で共演できると知って俄然とやる気になって言った。


「えええ、でも」

クリスがなおも断ろうとするが、


「エステラ嬢はどう思う?」

アレクが遠くに座ってこちらを見ていた演出家のエステラに聞く。


「えっそれはジャンヌ様にやって頂きたいですけど」

「でも、これジャンヌに出来ると思った?」

アレクが聞く。


「もともとジャンヌ様がされる想定で書いたんですけど」

「嘘つけ。ジャンヌはこんな聖女じゃないぞ!」

オーウェンがジャンヌが投げたスプーンを躱しながら言う。


「まあ、お手本はクリス様をモチーフにしましたけど」

前期からいる周りのみんなはそれに頷く。だってシャルは夏前のクリスにそっくりなのだ。


「えっそうなの?」

クリスは驚いて言う。

「はい。じゃあ決まりだね」

アレクが言う。

「クリス頼むよ」

ジャンヌも拝みこむ。


「判りました。どれだけ演技できるか判りませんが、やってみます」

クリスは諦めて言った。


オーウェンはそれを嬉しそうに見ていた。

これで劇の中でもクリスは婚約者になる。


「じゃあこれで、お兄様はイザベラが言うクリスお姉様を見放す鬼畜皇太子になるんですか」

ガーネットが爆弾発言をした。


「えっ、いや、ちょっと待って」

必死に言い訳しようとオーウェンは言うが、


「やっぱりオーウェン様は鬼畜王子なんですね」

「クリス様の事は私が守ります」

「ドラフォードの皇太子は鬼畜なんだな」

ドラフォードの取り巻き連中に先ほどの恨みとばかりにジャンヌが加わる。


「クリス、そんなことは無いから」

「ちょっと通してください」

必死にクリスに言い訳しようとすり寄るオーウェンをどけてクリスはエステラのところにいろいろ聞きに行った。


オーウェンの別名が陰険皇太子から鬼畜皇太子に格上げになった瞬間だった。

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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■第2巻【10/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


■第2巻【10/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/178537d615973d18a4cb8adc53c66c16/


第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

【書籍化】

しました!
アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


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■hontoへのリンク


手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

新作小説

はこちら!

『ヒロインに躱されて落ちていく途中で悪役令嬢に転生したのを思い出しました。時遅く断罪・追放されて、冒険者になろうとしたら護衛騎士に馬鹿にされました。護衛騎士と悪役令嬢の恋愛物語』

https://ncode.syosetu.com/n0185hu/

公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
「でも、良いわ。私はこのチートスキルで隣国で冒険者として生きて行くのよ」そのキャサリンを白い目で見る護衛騎士との冒険者生活が今始まる。
冒険者がどんなものか全く知らない公爵令嬢とそれに仕方なしに付き合わされる最強戦士の恋愛物語になるはずです。ハッピーエンドはお約束。毎日更新目指して頑張ります。

私の

イチオシ

の小説はこちら

『好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません』

https://ncode.syosetu.com/n2724hj/

平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
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