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皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第四章 王立高等学園

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学園祭での脚本出来上がる

その日はクリスにとって不思議な日だった。

クリスを見た瞬間いつもは傍若無人なヘルマンが逃げ出したのだ。

ボフミエのみんなも避けていった。

フェビアンなんてクリスを見ると合掌していったのだ。

アレクもギクッとするし、アルバートなんて最敬礼してきた。

何なんだろうと自分のしでかしたことを全く理解していないクリスだった。


エステラの脚本は中々読む時間が無くて、結局昼休みに食事をしながらエステラの脚本を皆で読むことになった。



話はこの王立学園を舞台にしていた。

主人公は平民出身のシャラ。

シャラザールの化身だ。

10歳の時の馬車の事故で、自らシャラザールと化して

その時一緒に乗っていて助けたのが、その国の皇太子だった。


そして15歳の時王立学園が舞台になる。

年の同じシャラは皇太子エリオットと

その婚約者の公爵令嬢オリビア。

軍事大国の王子アーバンらと学園生活を楽しむ。

天然のシャラは王子たちの心をつかむが、他の令嬢たちの嫉妬を一人受ける。

ゴミ箱をひっくり返されたり、教科書に落書きされたり。

それを健気に躱していくシャラ。

軍事大国の王子と皇太子はシャラを取り合う。

皇太子は昔助けてくれたのがシャラだと知る。

魅かれあう二人。

軍事大国の王子はシャラに告白するが、振られてしまう。


そして卒業パーティーで実はシャラをいじめていたのがオリビアであるとエリオットに断罪される。

エリオットとシャラの二人は幸せになったのだ…


しかし、そこに軍事大国がこの国にアーバンを司令官に侵略してくる。

普通に戦ってもこの国は勝てない。

シャラはシャラザールと化して攻撃することを決意する。

しかし、二度目にシャラザールになる事は死ぬことだった。

戦神とかしたシャラザールは軍事大国軍を魔人と化したアーバンもろとも壊滅させた…


「シャラ、殺してくれ。まだ人の心のあるうちに。頼む」

アーバンはシャラに懇願した。


涙まみれになってシャラは剣を構える。

「アーバン。ごめん」

両手を広げたアーバンにシャラは剣を突き立てていた。

剣から光が漏れて魔人と化したアーバンも剣を握ったシャラもその光は飲み込んで昇華していった。

二人は天に還っていった…


クリスはそれを読んで涙目になっていた。

「シャラがかわいそうです」

イザベラが泣きながら言う。


「ま、こんなものでないか」

オーウェンが言う。


「オーウェン様。何ですかその態度。なんか鬼畜皇太子みたいです」

イザベラが言う。


「本当ですわ。本来なら戦わなければいけないエリオットがシャラだけに行かすなんて。

本当に鬼畜です」

とナタリー。

「えっ俺?いや、この話が演劇としていいかどうかを答えただけで」

オーウェンが慌てて言う。


「オーウェン様は施政者ですもの。私たち下々の者を犠牲にしてよくやった

とか言いつつのうのうと生き残られるんですわ」

イザベラが言う。


「でも、国王だったらこれは仕方がないと思いますわ」

エカテリーナが言う。


「そうですよね。やっぱり王族って平気で切り捨てるんですよね。平民とかを」

「そうとは言いませんけど、何かを切り捨てなければいけない時は仕方が無いですわ。

王族は国を存続させないといけないのですから」

エカテリーナが言い切る。


「あなたたちも大変ね。いざとなったら平気で部下を切り捨てるっておっしゃってますけど」

イザベラがエカテリーナの取り巻きのアリサらに言う。

彼女らは戸惑っていた。

まあ、エカテリーナなら当然見捨てるのではないかと日頃の言動から推察はしていたが。


「えっちょっと待ってよ。私は切り捨てるなど言ってないわよ」

エカテリーナが慌てる。

「でも、シャラを見捨てるのは当然なんですよね」

「あくまでも劇の中での話よ」

エカテリーナは言う。

しかし、取り巻きの3人は白い目でエカテリーナを見ているように見えた。


「オーウェン様もこういう時は平気で私を見捨ててくださいね」

クリスが言う。


「いや、それは無いだろ。そんなことはしないよ」

「でも、国が存続するためなら臣下を平気で見捨てるんですよね」

「いや、ちょっと待って。それは無いから。ちょっとアルバート助けてよ」

オーウェンは慌てて言った。

せっかく仲直りしたのに、また振出しに戻るなんてとんでも無かった。


「クリス様。冷たい王子はほっておきましょう。クリス様は私が守ります」

アルバートが言い切る。


「ちょっと待てアルバート。自国の皇太子に言う事か」

「何度も言いますように、私はクリス様の騎士ですから。主人はクリス様ただ一人です」

「さすがアルバート様。皇太子がこのように冷たい方なんて。私もクリス様に忠誠を誓いますわ」

イザベラが言う。


「クリス様。私もクリス様の騎士にしてください」

ナタリーまで言う。


「いや、ちょっと待ってよ。俺はシャルを見捨てるなんて一言も言っていなよ」

必死に言い訳するオーウェンだったが、皆がオーウェンを見る白い目は変わらなかった。

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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■第2巻【10/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


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第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

【書籍化】

しました!
アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

新作小説

はこちら!

『ヒロインに躱されて落ちていく途中で悪役令嬢に転生したのを思い出しました。時遅く断罪・追放されて、冒険者になろうとしたら護衛騎士に馬鹿にされました。護衛騎士と悪役令嬢の恋愛物語』

https://ncode.syosetu.com/n0185hu/

公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
「でも、良いわ。私はこのチートスキルで隣国で冒険者として生きて行くのよ」そのキャサリンを白い目で見る護衛騎士との冒険者生活が今始まる。
冒険者がどんなものか全く知らない公爵令嬢とそれに仕方なしに付き合わされる最強戦士の恋愛物語になるはずです。ハッピーエンドはお約束。毎日更新目指して頑張ります。

私の

イチオシ

の小説はこちら

『好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません』

https://ncode.syosetu.com/n2724hj/

平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
― 新着の感想 ―
[気になる点] 演劇の脚本ですが、昨年の事件(本編の始まり)が連想でき、実際と逆(浮気者の勝利)のため、国としてNG判定されそうです。 婚約破棄された令嬢は今や圧倒的人気の聖女のため、婚約破棄を肯定す…
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