表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第四章 王立高等学園

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

100/480

大国皇太子はクリスに大嫌いと言われる

翌日もオーウェンは朝からクリスにアプローチするが、アルバートやエカテリーナに邪魔されて中々話は出来なかった。はっきり言ってクリスにも完全に避けられていた。

オーウェンは授業が終わった後で図書館で勉強していたが全然頭に入っていなかった。


そのクリスも恥ずかしくてオーウェンと目を合わせられなかったし、話なんか出来る訳なかった。

オーウェンに抱きついたなんて、恥ずかしくてもう部屋にこもってしまいたかった。

そうしているわけにもいかないので、いつものごとく放課後図書館に来たが、

オーウェンを見つけて、慌てて本棚の陰に隠れた。

「まずい、どうしよう」

クリスは途方に暮れて悩む。

その時、オーウェンが立ち上がってこちらの方に歩きだした。


クリスは慌てて扉の開いている横の個室に入り込んだ。


しかし、そこには男子生徒が一人で勉強していた。


「あっごめんなさい。いきなり入ってしまって」

クリスが謝る。


「大丈夫ですよ。ミハイル様」

男子生徒はクリスの事を知っているようだった。

よく見るとボヘミアの留学生フェビアン・クライルハイムだった。


「クライルハイム様。かくまって頂いても良いですか?」

さっとクリスは外から見えない席に座る。


異性と二人でいるのに扉は閉められないが、外から見えないから隠れられるだろうとクリスは思った。


「僕の事、ご存じなんですね」

フェビアンは驚いて言った。


「だって同じクラスじゃないですか。それを言うなら私の名前もご存知ですし」


「ミハイル様は有名じゃないですか。学祭実行委員だし」

「クライルハイム様もボフミエご出身で勉強熱心な方だと存じ上げていますが。

うちの特待生ですよね」

「金のない平民なだけですよ」

「何言っていらっしゃるんですか!この王立学園で特待生になるには相当優秀でないとなれないんですよ」

「主席のクリス様に言われたくないです」

「偶々ですわ」

「偶々でこの学園で主席にはなれないですよ」

二人は目を合わせて笑った。


「クライルハイム様はボフミエの帝都ご出身ですよね。

帝都のどこからも宮殿が見えるって本当ですか?」

「よくご存じですね。」

「夜にはライトアップされてとてもきれいだと聞いているのですが」


「きれいかどうかは判りませんが、こんな感じですよ」

魔導ノートの写真を出した。

その写真は黒い星空に聳え建つボフミエ城が写っていた。


「きれいですね。」

クリスはうっとりと見た。


「他にもありますよ」

フェビアンはその反応に喜んで写真を動かしていく。

青空に浮かぶボフミエ城。町の建物に囲まれた中から顔を出すボフミエ城。

そして、笑っているクリスの写真が出てきた。

サマーパーティーの時の写真だ。

「えっ」

クリスが絶句する。

「ごめんなさい」

慌てて隠すクライルハイム。


「ちょっと待て!」

クリスの後ろから突然オーウェンが顔を出した。


「なんでお前がクリスの写真持っているんだ」

オーウェンはクライルハイムの魔導ノートを取り上げようとする。

クライルハイムはオーウェンからとられるのを避けようとする。

オーウェンはクライルハイムの腕をひねりあげた。

その拍子に机の角にクライルハイムの顔が当たる。

「痛っ。」

顔をしかめる。


「オウ止めて!」

クリスが叫ぶ。

「しかし、こいつ君の写真を持っているんだぜ。取り上げないと」

「でも、それで暴力振るうって良くないわ」

クリスが言う。


「でもクリス」


「人の写真持っているくらいで暴力振るうのって最低。大っ嫌い」

そのクリスの言葉にオーウェンは固まった。

クライルハイムは解放された。


「大丈夫?」

クリスが駆け寄る。


クライムハイムの顔が腫れていた。

「大変。クライハイム様。保健室に行きましょう。」

「いやこれくらいほっておいても大丈夫だよ」

「そんな事無いわ。行きましょう」

クリスは固まるオーウェンを無視して、クライルハイムの手を引いて保健室に連れて行くために出て行った。

このフェビアン・クライムの3年前のボフミエのスラム時代の様子は下記小説をご覧ください

「赤い死神の大侵攻作戦で王国を蹂躙します…しかし、その前に無敵の戦神が立ち塞がりました」

戦神はスラムでヤクザに絡まれていた少年を助けました

https://ncode.syosetu.com/n4865gt/3/


ついに100号です。

これもブックマークしていただいた方、評価して頂いた方

誤字脱字訂正頂いた方、ここまで読んで頂いた方のおかげです。

ありがとうございます。

これからも出来る限り頑張ります。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
ここまで読んで頂いてありがとうございます。
この話の

シリーズ一覧

はこちら

『シャラザール帝国』

https://ncode.syosetu.com/s1987g/
クリスとシャラザールのお話です。

この話が電子書籍化されました

3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

第2巻『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■第2巻【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■第2巻【10/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


■第2巻【10/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/178537d615973d18a4cb8adc53c66c16/


第1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』

表紙画像
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■第1巻【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■第1巻【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■第1巻【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

私のお話

【書籍化】

しました!
アルファポリスのレジーナブックスにて

『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


■アマゾンへのリンク


■楽天ブックスへのリンク


■hontoへのリンク


手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

私の

新作小説

はこちら!

『ヒロインに躱されて落ちていく途中で悪役令嬢に転生したのを思い出しました。時遅く断罪・追放されて、冒険者になろうとしたら護衛騎士に馬鹿にされました。護衛騎士と悪役令嬢の恋愛物語』

https://ncode.syosetu.com/n0185hu/

公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間前世の記憶を取り戻するのだ。そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
「でも、良いわ。私はこのチートスキルで隣国で冒険者として生きて行くのよ」そのキャサリンを白い目で見る護衛騎士との冒険者生活が今始まる。
冒険者がどんなものか全く知らない公爵令嬢とそれに仕方なしに付き合わされる最強戦士の恋愛物語になるはずです。ハッピーエンドはお約束。毎日更新目指して頑張ります。

私の

イチオシ

の小説はこちら

『好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません』

https://ncode.syosetu.com/n2724hj/

平民で薬屋の娘リアは幼馴染のカートの勧めで特技を生かして王立学園に行くことに。でも、そこには王子様やお貴族様がいて、出来るだけ避けようとしたのに、何故か王子らと親しく?なってドンドン深みにハマっていきます。悪役令嬢や可愛らしい女の子が何を勘違いしたのかリアに絡んでくるけれど、リアが好きなのは王子ではなくカートなのに。でもそのカートの動きも怪しくて・・・・
カートの正体がわかった時、リアは・・・・。
王立学園で繰り広げられるドタバタ恋愛・シンデレラ物語。

ネット小説大賞運営チーム様から感想いただきました。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ