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ここが俺の居場所だ。  作者: アマノガワ
零ノ章:20人の勇者
2/4

0-2話:虐められっ子の劣等生

無難な異世界系…

無難な虐められっ子キャラ主人公…

無難なクラス転移…


そして無難な復讐劇…ではない…かもしれない。


上位剣兵騎士

「ステータス鑑定…。おお!さすが勇者様方!

 この短期間の訓練で騎士団員の平均レベル30を

 超えてしまうとは!」



この世界、エフハリストに転移してからから1ヶ月、

あの日俺たちは天使らしき女にこの世界に転移され、

このソレイユ王国の国王バシレウスに魔王討伐という

ありきたりな任務を任された。最初のうちはみんな

何が何だか分からなかくて戸惑っていが…。






レウス国王

「このエフハリストの世界にある3つの大遺跡に眠る

 "神気(しんき)"という150年に一度、結界が解ける神の力が

 もうすぐで解けようとしておる。そのため魔王

 よりも早く手に入れなければ、魔王が神の力を

 てにいれ、この世界は滅ぶじゃろう。どうかこの

 エフハリストを守ってはくれまいか?勇者様方。」



ザ・国王な老人が大きな大広間にポツンと置いてある

玉座に座り、お約束の任務を言い渡す。

それに対して優真のクラスの学級委員長である

花江光輝が国王に向かって叫んだ。



光輝

「分かりました!国王!自分達がこの世界を

 救ってみせます!安心してください!!」


騎士達

「おお!なんと頼もしい勇者様だ!」


オルデン団長

「それでは早速訓練を始めて、3ヶ月後には

 大遺跡調査に行きましょう!」


悟先生

「ちょ、ちょっと!待ってください!うちの生徒に

 魔王退治だなんて!教師として、担任として!

 そんな危険なことやらせるわけにはいきま–––––」


全員

「やるぞぉおおーーうおぉぉおおーーー!!!」


悟先生

「ちょっ!人の話をっ!」






その後はそれぞれに合った剣術や魔法、スキルを

習得してレベルを上げていた。はずだったが…。



上位剣兵騎士

「ただ1名だけ…ステータス値の乏しい勇者様が…。」



そう。俺だ。只今俺だけステータスがみんなより

落ちこぼれている。見習いの騎士と同じかそれ以下

らしい。



ステータス表示…。




名前[影山優真]性別[男]種族[ヒューマン]

年齢[17]所属[ソレイユ王国勇者隊]

レベル[10]職業[勇者]称号[訓練勇者]


体力[287/287]

魔力[42/42]

物理攻撃力[116]

魔法攻撃力[21]

物理防御力[67]

魔法防御力[12]

命中力[31]

俊敏力[84]

知力[208]

幸運度[3]


スキルポイント[7]

スキル[中級棒術(Lv3)]

   [中級短剣術(Lv2)]

   [自動人語翻訳(転移特典)]

   [自動人語読解(転移特典)]




何か特殊なスキルとかでレベルが上がらない

とかじゃなく、とある事情でレベルが上がらない。

いや、上がってはいるのだが…。



卓哉

「おい、落ちこぼれさんよ〜!もう2ヶ月後は

 リスト三大遺跡の調査だぞ?」


和樹

「お前だけここでお留守番してたらどうだ?

 多分死んじまうぞ〜?はっはっはっ!」



ピーーーーー!



上位魔法兵騎士

「本日の朝の訓練はここで終わりです!朝食を

 用意していますので大食堂へお越し下さい!」


和樹

「おお!やっと飯だ!腹減ったー!早く行こうぜ!」


卓哉

「おう!そうだな!っていうか俺のステータス

 見てみろよ!命中力200超えだぜ?」


和樹

「いや、自分以外のステータスは鑑定スキルがないと

 見れねぇってオルデン団長に言われただろ!」


卓哉

「あっ、そうだった!あははははっ!」



騎士の合図でみんなが一斉に城の中に入っていく。

そして残ったのは俺と…


???

「ドレイン…。」


優真

「…!!」



ザッ!


とっさにギリギリ横に避ける。



健司

「おい、なんで避けた?」


優真

「嫌なんだ…。もうステータスを吸い取られるのは。」


健司

「また口答えか?せっかく優しさも込めて

 1週間も溜めといてやったのによ〜!」



もういっそのこと言ってやる。



優真

「異世界に来てまで僕を虐めたいの?

 ドレインなんてスキルを覚えてまで。

 とりあえず嫌なものは嫌なんだ。

 もうこれ以上は–––––」


健司

「ごちゃごちゃうるせぇな!口答えすんじゃねぇって

 いってんだろうが!!」



健司が持っていた大きな両刃斧で優真に向かって

振り上げ、優真は思わず腰を抜かして尻餅をつく。



いや、まだ最後まで言ってないし!超短気め!

っていうかやばい!殺される!!死ぬ!!



その時とっさに、ポケットに護身用として入れて

おいた小型ナイフを手に持ち、健司に向ける。




          グサッ




脅し程度のつもりだった。だけど俺のナイフは健司の

腹部目掛けて刺さっていた。



健司

「がはっ!!…お前…まじで…やりやがって…」



バタッ…



血の付いたナイフと手は小刻みに震えていた。


俺はただひたすらそこで呆然と動かない健司を

見ているしかなかった。




上位魔法兵騎士

「健司殿、優真殿、朝食が冷めてしま…

 こ、これは一体!?」


遅い2人を呼びに騎士が来る。



彩華

「どうしました、騎士さん?…っ!?」


佐久良

「え!?何!?これ!?どういうこと!?」


悟先生

「沼川君!?影山君!?一体何が起きて!?」


卓哉&和樹

「健司さんっ!!」



騒ぎを嗅ぎつけたみんなが次々に城の庭に出てくる。



「…大丈夫、ぎりぎり急所は外れてる。

 回復魔法でどうにかなるわ。」


卓哉&和樹&悟先生

「よ、良かった…。」


上位剣兵騎士

「優真殿、ひとまず中で話を–––––」


優真

「ち、違う…僕はただ…殺されそうになったから…

 正当防衛で…僕は何も…!」



グイッ


髪の毛を握られ、顔を上げられる。



綾人

「話をするまでもないだろ?影山君は沼川に

 虐められていたという沼川に対する強い恨みを

 持っていた。だから殺した。ただそれだけだ。

 虐めも悪いが殺人未遂の方が断然罪は重い。」



クラスの中で一二を争うと言っていいほどの最悪の

性格の持ち主である姫路綾人が優真を落としにかかる。



優真

「本当に…僕は…沼川に…殺されそうに…」


綾人

「……………。」



ニヤッ



「だから僕は…悪くな–––––」




パッ




突然左目の前を風が通るような感覚がした。

いや、実際に通ったんだ。



綾人

「見ろ!こいつの左目を!こいつは1000年に1人

 現れるという、災いを宿した目を持つ悪魔だ!

 こいつは勇者なんかじゃない!悪魔だ!!」


全員

「…!?」



その場にいた全員が驚きの顔を見せ、固まる。



綾人

「ほらー!どうした騎士さん達ー!さっさとその

 悪魔を牢屋にぶち込め!じゃないと魔王より

 恐ろしい災いが起きるぞー?」


騎士達

「…はっ!直ちに!」




優真が引きずられながら城の中へ連れて行かれる。




???

「優真君…。」






次回…0-3話:静かな牢獄

安心してください!

死んでませんよ!(沼川健司)



すみません。

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