影が薄いが学園を目指す
少しずつ文章量は増やしていきたいと思っています。
あと、なるべく毎日更新でいきたいです。
今回で大体の説明回は終わりです。
次回やっと戦闘回です。
これからもよろしくお願いします。
アルベル国 アル
とりあえずガンツさんがいるであろう武器屋を探そう。
この都市は中央に王族が住む城があり、城を中心とした四角形になっている。
北側に門があり、今現在俺がいる場所だ。
他の方角は何があるか知らないが、ここ北側には剣や杖などを持った冒険者と思われる人達がたくさん溢れている。
門から少し歩いていると冒険者ギルドが見てくるが、俺はそこに用はない。その近くにある武器屋へと向かう。
そして、武器屋にいた髪が金色で身長が高くすごく綺麗な女性に声をかける。
「あのー、すいません。ここにガンツさんはいますか?」
「私ですが、何か?」
「え!」
すごく驚いた。普段人を驚かせることを楽しみとしている俺としては本当に久しぶりに驚いた。女性だった事に。
師匠の能力が実は性転換だった時よりは驚かなかったが。
師匠の家に行くと村で見たことがない女性が居たときは本当に焦った。しかも下着の格好で出てきたから。
あの後師匠が男性に戻ってからいじり倒されたのも忘れられない。いつか絶対罠にかけようと思った。
まぁ、それは置いといて。
「えーと、これ師匠から預かってきた手紙なんです。」
といってから俺が見た手紙と一緒にあった、もう一枚の手紙をガンツさんに渡した。
ガンツさんは手紙を受け取りしばらくしてから、
「クスクス、あなた弟子をとったんですか。クスクス」
としきりに笑った後、こちらを向いて
「私はガンツです。あなたのお名前は?」
「レインです。」
「それでは、レイン君1ヶ月の間よろしくね。」
そして、こちらこそお願いしますと思い握手を求めると、
手を捕まれおもいきり地面に倒された。
「ごめんね、1ヶ月よろしくできるかはレイン君しだいよ。」
と言われて武器屋の裏の庭に連れていかれた。
「それじゃあ、今からこの鈴を取りに来てね。」
「すいません。その前に1つ聞いてもいいですか?」
「あら、何かしら?」
「まず、何故1ヶ月俺はここにいることになっているんですか?
学園の候補生のところにいかないと行けないんですけど。
あと、師匠に他の候補生のエンブレムを奪えと言われているんですけど何のことですか?」
「師匠から何も説明されてないのですか?」
「はい」
「………とりあえず先に話し合いから始める必要がありそうですね」
「よろしくお願いします。」
ガンツさんもまさか俺が師匠からほとんど何も聞かされてないとは知らず初めから説明してくれる事となった。
俺宛にもらった手紙も渡した。
そして、しばらくしてからしゃべり出した。
「まず、学園自体の候補生が集まるのが1ヶ月後です。学園に入るには胸につけるエンブレムが必要となります。簡単に言うと許可書ですね。」
「なるほど、それを奪えと師匠はいっているのですね。ただそうなると候補生が誰もいなくなる事になりますよ。」
「あらあら、もう全員から奪える前提ですか?候補生いうくらいですから皆さんなかなかやるみたいですよ?」
「まぁ、エンブレムを奪うだけなら。」
「まぁ、奪えるのかは置いておきましょう。
エンブレム自体は奪っても候補生の皆さんは学園には無事に入れますよ。」
「何故でしょう。」
「あなた以外の人は皆さん師匠がついていますから。」
「はぁ~、うらやましいですね。」
でも、なるほどと思った。握手を差し出した時地面に倒されるほど油断はしていなかったのに何もさせてもらえずに倒された。
この人のような人がついていたら大丈夫だろう。
「それにさすがにエンブレムを奪うことは私から先に師匠の方に伝えておきますので、奪った後は師匠に渡してくれれば良いですよ。」
事前に伝える手段もあるのかなるほど。じゃあ師匠は最初からやらせるつもりだったということか。
「じゃあ、今からその鈴を取ることで候補生のエンブレムを奪う時の手伝いをしてくれると言う事ですか。」
「そういうことですね。ですが、学園の場所は聞かなくてもいいのですか?」
「それは大体の目処は立っているので。」
「さすがですね~。アイツが弟子を取るだけの価値はあると、思もわせただけありますね。」
俺は少し間を置いて、
「それじゃあ、その鈴取らしていただきますね。」
ガンツさんに堂々と告げる。
「期待してますよ。」
そして、1ヶ月の俺の居候の件をかけた試験は一瞬で決着が着いた。
俺の勝利で。