あの時君は
『死んだら私の中には何が残る?』
君が言った。
それは極最近言われたことなのか昔言われたことなのか、良く覚えていない。
けど、その日のことは良く覚えている。
確か、いきなり君に呼び出されたのだ。
そう、そうだ。
いきなり君に呼び出された。明け方ころ。携帯で。
その日は休日で、僕は夜更かしをしていて寝てから2〜3時間しかたっていないというのに夜が明けてすぐのころにいきなり鳴った電話で呼び出されたのだ。
『学校の近くの公園にすぐきて』と。
たぶん君じゃなかったら怒鳴り散らすか無視を決めこんでいただろう。
だけど君だったから急いで上着をはおって家を出た。
公園につくともうすでに君はいて、白いワンピース姿で佇んでいた。
僕が駆け寄ると君は綺麗に微笑んで一番近くのベンチに向かって歩きだした。僕もそれに遅れないように歩きだす。
君が先にベンチに座って、その隣に僕も腰を下ろした。だが、君は一行に話だす気配がなくて沈黙だけが続いていた。それに耐えきれなくなった僕は「どうしたの?」って聞いたんだ。そうして返ってきたのがあの言葉だ。
『死んだら私の中には何が残る?』
僕は何て答えたのだろうか。その部分だけはどうしても思い出せない。
ただ覚えているのは僕の答えを聞いた後、またいつもの様に綺麗に微笑んだ君の笑顔だった。
君と会ってから数日後、家に電話がかかってきて君が死んだと知った。
僕は知らなかったけど、だいぶ重い病気にかかっていたと言うことも聞いた。
そして僕と君が会った日。君はとても外出出来る様な体じゃ無かったって言うことも、聞いた。
あの時の君の気持ちは僕には分からない。
あの時の自分の気持ちも、今じゃもう思い出せない。
けど、これは僕のエゴだけど、どうかあの時あの瞬間が君にとって不幸では無かったと、最期まで幸せだったんだと思わせてください。
どうか貴方の中に少しでも僕が残っていますように。
落ちも締まりも無い文章ですいません。最近投稿とか全然だったんで『もしかしてこいつ死んでんじゃねーの?』みたいに思っていた方がもしひとりでもいたら‥‥すいません。死んでませんでした。またたまにちょこっと投稿したりするのでその時はお願いします。