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魔剣使いの最凶冥王―ワールドアブソリュート―  作者: 神薙リンシア
第1章 イベルリエル王国編
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第7話 冥王の力

今回も短いです。

楓真君の力をちょっとばかし覚醒させました。


誤字脱字等がありましたら報告していただけると有り難いです。


『しょ、勝者!フウマナツイ!』


俺はその声を聞いて控え室へ戻る。


 ✩ ✩ ✩


「あー、失敗したな~」

俺は椅子にもたれながらそう愚痴をこぼす。


あれを斬るのは流石に疲れるから時空魔法使ったけどまさか禁忌の魔法だったとは・・・。

しかもそれやらかしたせいで怖がられるし・・・。

やんなきゃ良かった・・というかなんだあの爺、極大魔法まで使うとは・・・。

殺す気か!


そう、楓真は完全にやらかしたのだ、1つの魔法を極めて辿り着ける極大魔法に対し

魂を賭けて得る禁忌の魔法、禁呪。

それを使ってしまったのだ。人はそれを恐れている、何故なら普通の者は禁呪を見ただけで首が飛ぶからだ。

ギルランSSSは持っている者も居る、人前でなければ緊急クエストの時に使用する事は許可されているが

通常の剣闘で使う魔法ではない、だが例外も有る。

それは相手を完全に歴史から抹消する場合だ。


そう、楓真は老人相手に剣闘で禁呪を行使した、要はその老人を歴史から抹消する気で居たということだ。

だがそれよりも重要なのは


「大勢の人の前で禁呪を行使した事・・だよな・・・・。」

そう、最大のやらかしは大勢の人の前で行使した事である。

何故か、それは普通の者が一斉に禁呪を見て、感じてしまったからだ。


それを意味するのは、コロシアムに居た選手を含め観客全員が殺されるという事。

だが、まだそれを禁呪(・・)と認識していない場合は不問となる。


そうだよ!認識させなければ良いんだ!極大魔法と伝えれば良いんだ!

よし!そうなれば実況席に行こう!


 ✩ ✩ ✩


『い、一体さっきのは何だったのでしょうか・・・』


『極大魔法が行使され何かが降って来たと思ったら、突然消えましたからね』


『精霊魔法でもなく、極大魔法でも無さそうな・・・・』


そう話している実況の肩をぽんぽんと叩く。


『なんでしょ・・・フウマさん!?』

驚き過ぎでしょ・・・。


俺は実況

『あー、あー、どうも皆さん、楓真です、えー私が行使した魔法は極大魔法の1種です。繰り返します、私が行使した――』


 ✩ ✩ ✩


「これで大丈夫だろ」

そう口に出しながら控え室へ戻る。


「どうも夏井楓真さん」

不意に後ろから話し掛けられる。


「誰だお前」

俺は後ろを振り向かず聞く。


「貴方を迎えに来た天使です」

その言葉に俺は思わず振り向くと、白い服を着た少女が居た。


「天使ねぇ、俺が時空魔法を持ってるから殺しに来た?それとも、神を超えたから?」


「フフフ、後者ですよ」


「って事は神に成れと?」


「いいえ、理由としては後者ですが、やる事は前者です、なので貴方を消します」


「・・・そうか、んじゃ早くしてくれ」

俺は諦めた様に肩をすくめる。


「では貴方の大切な人を殺します」

満面の笑みでそう言い放つ。


「・・・お前ふざけんなよ」

俺は怒気を孕ませた声でそう言う。


「では見ると良い、貴方の大切な人が死ぬ様を、おっとですが拘束させていただきますよ」

天使はそう言うとパチンと指を鳴らした。

何処からか俺の体に木が巻き付く。


「チッテメェ!」

俺は腕を動かす。

だが腕は1ミリたりとも動かない。


「ではコロシアムの方に行きますか」

そしてまたもや指を鳴らした。

それに応える様に魔法陣が現れる。


そして魔法陣が光った瞬間、周りの景色が変わる。


景色が変わり、目に映ったのは

ボロボロになっているユキノ達の姿だった。


「ははは!もっと俺を楽しませてくれよ!」

片手で斧を持ってるマッチョがそう言いながら奈々を蹴る。


「菜々!」

俺は思わずそう叫ぶ。


「お兄・・様・・ごめん・・・な・・さい」

奈々はマッチョに踏まれながらぽつほつと呟く様に言う。


「弱えなぁ~」

マッチョはそう呟く。


「ふふふ、楽しそうですねビル」

マッチョの名前だろう、ビルに話し掛ける。


「ああ、あんたはそっちの銀髪の奴でも可愛がってやれよ」

ビルはそう言うと、ユキノを指差す。


「ええ、そうするわ」

微笑を浮かべながらユキノへ歩いてゆく。


やめろ、やめてくれ・・・俺の大切な人をそれ以上傷つけないでくれ!


動けたら今すぐにでも殺してやる・・・・壊して・・・やる・・・殺すコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロス!

痛メつケテグチャグチャニシタアトニモヤシテヤルチリモノコサズコロス!


楓真の右目に黒いスパークが走る。


 ✩ ✩ ✩


「さて、飽きたしビル、殺しちゃっていいわよ」

私はビルにそう命令する。


「その絶望に染まった顔・・良いネェ!ゾクゾクしてくるよ!」

そう言い、ビルは斧を振りかぶる。


「さようならお嬢ちゃん」


ザシュッ

ゴトッ

謎の切り裂く音が聞こえ、その後重い物を落とした音がした。


鮮血が舞う。

その血はビルの血(・・・・・)だった。

「なっ!?なんで!?どうやって霊樹から抜け出した!夏井楓真!」

私はビルだったモノの後ろに居る夏井楓真を指差す。


「おい、天使如きが『俺』の大切な人を傷つけていいと思ってんのか?あ"ぁ?」

夏井楓真だったモノがそう言うと同時に目の前に現れ、腹を蹴った。

そしてすかさず倒れ込んだ私の背中を踏みつける。


「あ、貴方は誰」


「おい、誰が喋って良いと言った」

奴は私の頭を蹴る。

奴の右目をチラリと見ると、黒く光っていた。


「まぁ、良いか、お前俺が誰か聞いたな、答えは簡単冥王だ」

それを全て無表情で答える。


「もう質問は受け付けねぇぜ」

奴は右腕を振る。


「んじゃ死ね」

右腕を振った場所から筒の様な物を取り出すと私にその端を向けてきた。

そして奴は何かを指で引いた。


気付いた時にはもう私は死んでいた。


 ✩ ✩ ✩


俺は世界の継ぎ目から散弾銃を取り出し、銃口を女の頭に向け、引き金を引いた。


バンッ


と乾いた音が響く。

そして俺は女の死体を引き裂く


「ケルベロス」

横に魔法陣が現れ、そこから黒い三つ首の大狼が出てくる。


「喰っていいぞ」

俺はケルベロスにそう命じると所々折れているユキノ達に近づく。


「生きてるよな、まぁ生きてなかったら俺に怒られるし」

そう言いながらユキノの髪を触る。

そしてユキノ達の頭に手を置くと。


「『グレイフルヒール』」

最上の回復魔法を使う。


ふらふらとしながら立ち上がると


「あー、やっべ、魔力使い過ぎた死にそう」

俺は頭を抑えながら言う。


そして俺は呟く。

「解除」

その言葉を呟いた瞬間、俺の意識は途切れた・・・。


いやー、天使すら余裕で倒せるって・・・何者なんですかね楓真君。

次の話で楓真君がびっくりしたりします、何故かはお楽しみに!

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